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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第五章 幻獣人族の里 神樹の迷宮編
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246 露天風呂での騒動

 迷宮から脱出した後、里の露天風呂までミウとキリシェさんを案内した。

 ミール達も丁度、オレ達のように入りにきたようで、後の案内はみんなに任せてオレとユーリの二人で男湯に向かった。



 他に利用している人はいない時間帯だったので、男湯はオレとユーリの貸し切り状態だ。

 軽く汗を流してから温泉に浸かる。


 やはり天然温泉というのは、気分的にもいいものだ。ユーリも気持ち良さそうに浸かっている。

 女湯の方からは楽しそうな声が響いてきている。残念ながら、会話の内容までは聞き取れないが。


 ゆっくりできるのもいいけど、男はオレとユーリしかいないのが、少し寂しい気がするな。


「絶滅したと聞いていた幻獣人族が、こんなにたくさん、普通に暮らしていることに驚きましたよ」


 ユーリにとって幻獣人族の里は驚きの連続だったらしい。かなり熱心に里を回っていたようだ。

 神樹も早く、自分の目で見てみたいと言っている。


「ところでユーリ、いつの間にか加護が〈中〉になってるけど、シノブと何かあったのか?」


 気になっていたので、せっかくだから聞いてみることにした。オレもミールとリンとの加護が〈中〉になっているのは()()()()()()()をしたからだ。

 肉体関係一歩手前と言える。

 シノブとユーリも()()()()進んでいるのか?


「えっと······それはですね······」


 言いにくそうに口ごもるユーリ。

 まあ、説明しづらいことをしたのだろうけど。



――――――――――ガラッ


 そんな時、入口の扉が開いた。

 誰か他に利用客が来たのかな?

 そう思って振り返ると············。


「うふふ、来ちゃったわ〜、レイ君、ユーリ君」


 入ってきたのはキリシェさんだった。

 バスタオルを巻いて、身体を隠しているだけの姿だ。

 なんでキリシェさんがこっちに!?

 ユーリも顔を赤くして驚いている。


「キ、キリシェさん······なんで男湯に?」

「レイ君、迷宮探索で疲れているでしょ〜? お姉さんが背中を流してあげるわよ〜」


 疲れているのはキリシェさんも同じじゃないかな?

 この世界は、女の人の男湯への侵入率が高すぎる気がするんだが。

 お風呂が一般的じゃないからかな?

 他の皆はどうしたのかな?


「皆は話に夢中だからこっそり抜けて来たのよ〜」


 どうやら来たのはキリシェさんだけらしい。

 もしかしたら他の皆も来たのかと思ったので、ホッとしたような、少し残念なような······。

 まあわそれはいいとして。


 キリシェさん、こうして見ると破壊力抜群のスタイルだ。特に胸がバスタオルからはみ出しそうなくらい······。

 まずい······思わず目が行ってしまう。


「うふふ、やっぱり二人とも男の子ね〜」


 目を逸らしているつもりだったが、やはり視線に気付かれてしまったらしい。

 ユーリもオレと同じ気持ちのようだ。



――――――――――ガラッ



 そこに、さらに侵入者が現れた。


「レイさんー! あ、あたしもこっちに来ちゃいま············ってキリシェさんー!? さ、先を越されちゃってますー!?」


 ミウだった。

 キリシェさんと同じく、バスタオルだけの姿だ。


「姉さんまで何してるんですかっ!?」


 ユーリが顔を真っ赤にして叫んだ。


「うー······みんなに気付かれないように、こっそりと勇気を出して来たのにー······」


 キリシェさん同様に、ミウもこっそり抜けてきたのか。このパターンだと、他の皆もその内来そうな気がする。


 それにしても、ミウには()()()()ことはあったけど、()()のは初めてかも。

 バスタオルの上からでも、なんとなくスタイルがわかる。キリシェさん程じゃないけど、それなりにふくらんだ胸に目が行ってしまう。


「レ、レイさんー? そんなにジッと見られると恥ずかしいんですけどー······」


 しまった······つい、視線が止まっていた。

 ミウも冷静になったのか、羞恥の表情になっている。


「ミ、ミウはなんで男湯に······?」


 視線を誤魔化すためにミウに問いかけた。

 オレも男だし、二人の裸を見てたら、湯船の中の下半身の()()()()がヤバいことになりかけている。


「······あたしだけ正式な加護を受けていないのがちょっと悔しくて、思い切って来ちゃいましたー! 迷宮でも、あたしだけ足手まといになってそうでしたしー······」


 ミウが顔を赤くして言う。

 そういえばこのメンバーで正式な加護じゃないのは、グレンダさんとミウ、特に女の子の中ではミウだけだったな。

 別に足手まといにはなってなかったけど、不公平を感じるのも仕方無いのかも······。


「うふふ、じゃあミウちゃんも一緒にレイ君の身体を洗ってあげましょう〜。大丈夫よ〜、レイ君〜。アイラにも、いつもやってることだから〜」


 やってるって何を!? まずい······。

 今、アイラ姉はグレンダさんとクラントールの町に行っているので、助けを期待できない。


「ユーリ君も洗ってほしいのかな〜? 仲間外れは不公平よね〜」

「い、いえ······ぼ、ぼくはその······」


 ユーリもキリシェさんの迫力にたじろいでいる。

 ミウも改めてテンパってきたのか、変な感じに乗り気になっていた。



 男としては嬉しいシチュエーションなのかもしれないけど、このまま流されるのはまずい気がする。



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