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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第二章 始まりの町アルネージュでの出来事
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28 リンとの過激な裸のスキンシップ

 オレはシャワーで軽く身体を洗った後、広々とした湯船に浸かっていた。

 シャワーはお湯ではなく水にしていた。

 頭を冷やしたかったからだ。


 また正義の仮面になってしまっていた。

 自分ではなるつもりなんてないのに気付いたらあの例のマスクを被ってしまう。

 あの黒いマスクはどこに捨ててもいつの間にか手元に戻ってくる。

 呪われてるのか?


 しかし、そんなことよりもリンは大丈夫だろうか? 自分の意思ではないとはいえリンにあんなことをしてしまった。

 前回もかなりショックを受けていたけど······。



―――――――ガラッ



 そんなことを考えていたら突然入り口のドアが開いて誰か入ってきた。

 リンだった。

 風呂ということもあり何も身に付けていない。

 そのままさっきのオレみたいにシャワーの冷水を頭から被っている。

 ············オレの存在に気付いていないようだ。



 というか何でリンがここに?

 扉の前には男湯の時間だと知らせる紙が張ってあったはずだが。

 しばらく冷水を被っていたリンだが、そのままフラフラと湯船の方に向かってきた。

 湯船············つまりオレの方に。

 湯気で見にくいということもあるだろうが、本当にオレのことに気付いてない。


 リンが片足を湯に付けたところで······。


「え······?」


 オレと目が合った。

 リンの虚ろな表情がだんだん羞恥に変わっていく。


「きゃああああっ!? な、なんでレイさんがここに!?」

「いや、それはこっちのセリフなんだけど······」


 リンはタオルすら巻いてない姿なので目のやり場にとても困る······。


 リンの様子がおかしいな······?

 以前のように周りの物を投げつけてくるかと思ったんだが動きがない。

 いや、体が小刻みに震えている。


「ううっ、せっかく収まったと思ったのに、レイさんを見たらまた············」


 何がなにやらわからない。

 リンは一体どうしたんだ?

 もしかして正義の仮面の正体がオレだとバレたのかと思ったがそういう感じでもない。


「もう我慢できません! ······レイさんならいいです! わたしの初めてをもらって下さい!」

「はい!?」


 意味がわからないんだが!?

 いや、何を意味するかくらいはわかるがなんでそんなことに!?

 そりゃあリンは女の子として見れば可愛らしいし、魅力的だと思う············胸は少し残念だけど。



 オレも男だし可愛らしい女の子に裸で迫られたらその気にな――――――いや、駄目だ!


 ここでリンと流されるままに行為に及んだらアイラ姉に殺される未来が見える。


「リン、少し落ち着いて」

「男なんて大嫌いなはずなのに、欲しくて堪らなくなるんです······! どうなっちゃったんですか、わたし······」


 やばい、こんなしおらしい姿見せられたら普段とのギャップで············。

 いやいや、オレまで興奮してきた········。

 これはまずい。


「ウォーター!!」


 多少強引だけどオレは「水」魔法で冷水を降らせた。オレとリンは頭から滝のような冷水を浴びた。

 少しは落ち着いたかな?


「ううっ、ひっく······ふっくっ······」


 今度は泣き出してしまった。

 自分の感情がうまくコントロールできないみたいだ。でも大分落ち着いてはきたみたいだ。


 オレはリンが泣き止むまで慰めた。








◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「少しは落ち着いた?」

「えと······すみません、恥ずかしいところをお見せしました······」


 羞恥の表情で言うが最初のような興奮状態は収まったようだ。

 もう大丈夫そうだな。


「オレはもう上がるからリンはもう少しゆっくりしていくといいよ」

「あ、あの······待って下さい!」


 出ていこうとしたオレをリンが止めた。

 なんだろうか?


「わ、わたしはその······レイさんのおかげで落ち着いてきましたけど、えっと······その、レイさんの方はまだ······ですよね?」


 リンが恥ずかしそうにオレの下半身を指差す。

 ······リンのあんな姿見せられたらオレも男だし、ね。

 だからさっさと上がろうと思ったんだけど。


「き、聞いたことあります! 男の人は()()なると······い、一度出さないとおさまらないと············だ、だからわたしが、出させてあげます!」


 一瞬聞き間違いかと思った。

 え、本気で言ってるのかこれ?

 落ち着いたように見えたけどまだ落ち着いてなかったのか?


「か、勘違いしないてくださいねっ! 一方的に迷惑かけてばかりではあれだと思っただけですからっ」


 そんなツンデレみたいなセリフを············。


「リン、別に無理しなくても······」

「無理なんてしてません! いいから、おとなしくそこに座ってください!」


 絶対無理してるだろ?

 リンの勢いに負けてオレは風呂場のイスにおとなしく座った。


「い、言っておきますけど、わたしこういうこと初めてですから······や、やり方を教えてくださいね······」


 オレだって知識は一応あるけど初めてだよ。

 オレは本で覚えた知識をもとにリンに色々やり方を教えた。








(リンside)


 うううっ、恥ずかしいです。

 レイさんの言われるままにやりましたが、男とは一生縁の無いと思ってたわたしがあんなことまですることになるなんて······。



〈解放条件を満たしました。新たなスキルを獲得しました。各種ステータスが上がります。新たな魔法を覚えました〉



 ······え? なんですかこれは?

 見たことも聞いたこともないスキルを獲得しました。その効果でわたしのステータスが一気に上がりました。


 ちょっ······!? どうなってるんですか、コレ!

 レベルは上がってないのにステータスが信じられないくらい上がっていますよ!?


 スキルを獲得したタイミングからしてレイさんとの············あれのせいですよね?

 訳がわかりません。

 わたしの頭がまた混乱してきたところで······。


「早まるな、リン殿ーーーっ!!!」


 勢いよく扉を開けてアイラさんが入ってきました。

 いつもの凛々しい冷静さがありません。

 後ろからシノブさんとセーラ様も入ってきました。

 あ、三人とも服は着ていますよ。


「シノブとセーラ殿から話を聞いてまさかとは思ったが、レイ! もしやリン殿と······」

「待ってアイラ姉ら落ち着いて······」

「そ、そうです落ち着いてくださいアイラさん! わたしの純潔は渡していません! 手と······口を少し使っただけで······」


 落ち着かせるつもりが、わたしの言葉でアイラさんの表情がさらに険しくなってしまいました。


「そこになおれぇーーっ!!! レイ!!!」


 お風呂場にアイラさんの声が響き渡りました。





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