表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第五章 幻獣人族の里 神樹の迷宮編
278/736

229 神樹の迷宮の調査

 今後の話し合いも終わり、今日は解散して休むことにした。

 ちなみにエンジェも長の屋敷で泊まるようだ。

 一度クラントールに行ってディリーとアトリ達の様子を確認したが特に問題はなさそうだった。



 ただ魔物に荒らされた建物などの復旧にもう少し時間がかかりそうだったな。

 まあオレ達はそこまで介入する必要はないだろうからそっちはそっちで任せよう。




 フウゲツさん達の話に五柱の神とか気になることもあったけどそれを聞くのは結界強化の儀式とやらが終わってからでいいだろう。


 結構大がかりなものらしく、ゲンライさんやフウゲツさん、その他の住人も忙しそうにしていた。

 魔物に荒らされた所の復旧もあるし、こっちもこっちで時間がかかりそうだな。







 次の日、さっそく神樹に現れた迷宮の様子を見に行くことにした。

 迷宮に入るのはオレとアイラ姉、そして幻獣人族の代表としてユヅキだ。


 迷宮の中はどうなっているかわからないためまずは少人数での調査だ。

 スミレやミールも一緒に行きたがっていたが今回は遠慮してもらった。

 まあ別に最初の調査で攻略するつもりはない。

 今回はあくまでも様子見だ。


 本当はエンジェにも一緒に来てもらおうとしたのだが、学園地下迷宮同様に中に入れないようだった。

 なんでもダンジョンコアが関係しているらしく、迷宮の守護者とその眷属は他の迷宮には入ることができないらしい。

 理屈はよくわからないが入れないものは仕方ないか。





 フウゲツさん達からの許可も出たし三人で神樹の下に向かった。

 改めて神樹を見上げるが本当に巨大な樹だ。

 神秘的で見ていて癒される気分だな。


「ではさっそく入ってみるか。油断せぬように気を引き締めるのだぞ、レイ、ユヅキ」


 アイラ姉の言葉に頷きオレ達は神樹の迷宮に入っていった。


 中は迷宮というよりそのまんま大樹の中という感じだな。

 不自然な程に広いが神樹自体が巨大だったからあまり違和感がない。


 今までのとは違い下に向かうのではなく上に上がっていくタイプの迷宮だ。

 MAPを開き詳細を確かめてみる。



 ············広い。広すぎる。全300階層。

 学園地下迷宮は50階層だったから単純計算およそ6倍の広さだ。


「フム、どうやら学園地下迷宮以上の広さのようだな」


 アイラ姉もMAPで確認したようだ。

 これは攻略するとしたら何日がかりにもなりそうだな。


「中に入っただけでそんなことがわかるのかよ?」


 MAPを見れないユヅキが不思議そうに言った。

 オレがMAPについて説明すると驚いていた。


「入っただけで中の構造がわかるとか反則すぎだろ······」

「構造がある程度わかるだけでどんな仕掛けがあるとか魔物がいるかとかはわからないけどな」


 MAPもそこまで万能じゃない。

 いや、これだけわかれば充分万能かな?

 まあそんなことはいいや。

 それよりも迷宮探索開始だ。


 オレとアイラ姉はレベル900を超えているし、ユヅキも封印獣を倒した時の経験値が入りレベル200を超えている。

 よほど強い魔物が出ない限りは大丈夫だろう。




 周囲に警戒しながら先に進んでいく。

 木の中を歩いているようで床や壁、天井も太い根が絡んでいた。


 所々にある葉っぱが薄く光っているためライト無しでも問題ないくらい明るい。


「キシャアアッ」


 さっそく魔物が現れた。

 レベル10~20くらいの虫の魔物だ。

 ジャイアントアントという大きい(アリ)の魔物だ。


 大樹の迷宮だから魔物も蟲系なのかな?

 蟻って鳴くんだっけ?

 今普通に威嚇のような声を出していたが。

 そんなことどうでもいいか。


 たいして強くはないがでかい蟻はリアルで見るとかなり気持ち悪い。

 さっさと倒してしまおう。


 オレは聖剣、アイラ姉は魔剣。

 そしてユヅキはオリハルコンの小太刀を構えた。

 ············ユヅキの持ってる武器ってもしかしなくてもシノブのだよな?

 まあ今はそんなことはいいか。



 たいした魔物ではなかったためすぐに殲滅した。

 まだ最初の階層だしいきなり強敵が出てきても困るけどな。

 今の戦闘でユヅキのレベルが1つ上がっていた。

 シノブがいないので獲得経験値は200倍になるがそれでも充分かな。


「なんかお前らと一緒だとレベルがすぐ上がる気がするんだが······」

「ああ、オレ達のスキルの影響だな」


 そういえばユヅキには話してなかったか。

 まあユヅキには隠す必要もないだろう。

 オレは(獲得経験値10倍)と(20倍)のことをユヅキに話した。


「そういうことかよ······本当反則みたいなスキルだな。異世界人ってみんなそうなのか?」


 ユヅキが呆れたように言った。

 オレ達以外の異世界人は知らないのでそこまではわからないが。


「ところでユヅキのその武器、シノブのじゃないのか?」

「ああ、元のおれのは魔物に弾かれて使い物にならなくなってな。シノブに借りたんだよ。くれるって言ってたけど本当にもらっていいのか? 結構いい素材で出来てるんだろ?」


 それでユヅキがシノブの小太刀を持っていたのか。

 シノブはドルフさんが作った魔剣があるし別に問題ないか。


「シノブがくれるって言うんなら問題ないぞ。ちなみに素材はオリハルコン製だ」

「え、オリハ······」


 オリハルコンならまだまだ余っているしオレのスキルで出すことも可能だ。

 オレの魔力は大分高くなったしオリハルコン以上の素材があれば出せるかもしれない。


 オリハルコン以上の素材ってあるのかな?

 今度試してみよう。

 ユヅキは自分の持つ武器がオリハルコン製だと聞いて絶句していた。



 まあそれよりも迷宮調査は始まったばかりだ。

 気を引き締めて調査を続けよう。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ