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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第四章 スミレの故郷 幻獣人族の里
271/736

222 無敵の魔獣

(シノブside)


 スミレ殿を追って拙者達は神樹の元までたどり着いたでござる。

 神樹グランフォネスト。

 何十メートル······どころではなく何百メートルはありそうな巨大な樹でござる。

 クラントールからでも普通に見えそうな大きさでござるが結界で見えなくしているのでござろうな。



 とても神秘的で見ていて癒される感じがするでござるがそれどころではない事態になっているでござる。



 他の魔物よりもさらに巨体な怪物とフウゲツ殿達が戦っているでござる。

 巨大な怪物と戦っている黒い体毛の人型のライオンのような人物は誰でござるか?



[ゲンライソウ] レベル320(状態:幻獣化)

〈体力〉79200/129600

〈力〉44500〈敏捷〉29200〈魔力〉14200


〈スキル〉

(幻獣化)(威圧)(身体強化〈大〉)(心眼)

(状態異常耐性〈大〉)(真·覚醒)



 どうやら(幻獣化)した長殿のようでござる。

 人の姿の時よりも若々しく見えるでござるな。

 正直とても格好良いでござる。

 (幻獣化)したことで人の姿の時よりもステータスが上がっているでござる。



[フウゲツ] レベル455

〈体力〉49900/73500

〈力〉25850〈敏捷〉38000〈魔力〉39500


〈スキル〉

(獣神の祝福)(幻獣化)(身体強化〈極〉)

(風の恵み)(真·覚醒)



 こちらがフウゲツ殿のステータスでござる。

 (幻獣化)していなくても長殿に匹敵する強さでござる。

 そんなお二人と護衛の人達が束になってかかっても魔物に押されているでござる。


「まずいです、あの魔物が魔力を集中しています。あれが放たれたら下手したら全滅しますよ」


 ミール殿が言うようにあの魔物が両腕にすごい魔力を集めているでござる。

 まさか神樹もろともフウゲツ殿達を葬るつもりでござるか!?


「······お爺ちゃん達を助ける」

「ああっ!? スミレ殿、拙者も行くでござるよ!」


 スミレ殿が飛び出し拙者もそれに続いたでござる。

 激しいスキンシップで敬遠していたスミレ殿でござるが長殿を嫌っているわけではないようでござる。




「―――――――ッッ!!!!!」


 巨大な魔物が集めていた魔力を解き放ったでござる。拙者とスミレ殿で力を合わせて攻撃を相殺したでござる。

 かなりの威力だったでござるが防げない程ではなかったでござる。


「······助けにきた。お爺ちゃん、フウゲツお姉ちゃん」

「今のは危なかったでござるな」


 拙者達の登場にフウゲツ殿達が驚いているでござる。緊急事態だったので神樹の領域に足を踏み入れてしまったことは許してほしいでござる。


 エイミ殿にミール殿、そしてユヅキ殿も遅れて登場したでござる。








(ミールside)


 これが神樹グランフォネストですか。

 エルフの里にある世界樹によく似ていますね。


 ······そんなことを考えている場合ではありませんね。他の魔物よりもとんでもない力を秘めたヤツがいます。



[リュベネイタル] レベル720

〈体力〉1027000/1027000

〈力〉63500〈敏捷〉39500〈魔力〉58000


〈スキル〉

(魔神の加護〈小〉)(身体強化〈極〉)

(物理無効)(魔法無効)(状態異常耐性〈極〉)



 冥王にも匹敵する強さですね······。

 冥王との戦いによってレベルアップしたワタシよりも高レベルです。

 ステータスも高いですがスキルも強力です。



(物理無効)

あらゆる物理攻撃を無効化する。



(魔法無効)

あらゆる魔法攻撃を無効化する。



 ()()()スキルは神の領域とも言われる使い手がほとんどいないスキルです。

 物理攻撃も魔法攻撃も無効化する······それって無敵じゃないですか?



(魔神の加護〈小〉)

(神眼)の効果を弾かれたため鑑定不能。



 こちらは(神眼)でも鑑定できないスキルですか。

 効果は不明ですがかなり強力だと思われますね。


「――――――ッ!!」


 巨大獣が炎のブレスを吐いてきました。

 ゆっくり考えている暇はありませんね。


「ハイブリザード!」


 ワタシは「氷」魔法で炎を相殺しました。

 負傷していた幻獣人族の長や周りの人達はシノブさんがポーションを渡して回復しています。


「客人達よ······早く去るのじゃ! あの怪物は並みの魔物とは違う······」


 ポーションで回復した長がワタシ達に言います。

 ワタシ達を庇おうとする立ち位置ですね。

 そんなこと言われなくてもわかっていますよ。


「だからこそ皆で力を合わせるべきでは? あの魔物が結界の外に解き放たれればいくつの町や国が滅ぼされるかわかりませんよ」


 もう幻獣人族の里だけの問題ではありません。

 ここであの巨大獣を倒さないと大変なことになります。


「そうね、ミールちゃんの言う通りよ。力を貸してくれるかしら? みんな······」


 フウゲツさんの言葉にワタシ達は頷きました。

 論じるまでもありません。


「―――――――ッッッ!!!」


 巨大獣が再び攻撃してきました。

 ワタシ達は八方に散ってその攻撃を避けました。


「聖魔退斬剣! でござる」

二刀炎衝剣(にとうえんしょうけん)······!」


 シノブさんとスミレさんが剣技で巨大獣を斬りつけました。

 しかし巨大獣には傷一つついていません。


「姉さん、いきますよ!」

「う、うん! エンドレスフレイム!!」


 ワタシの言葉に頷き姉さんが「炎」の最上級魔法を放ちました。

 魔法は直撃しましたが巨大獣はやはり無傷です。


「ディプソード·プリズン!!」


 すかさずワタシは「氷」の最上級魔法で攻撃しました。巨大獣の全身が氷漬けになりました。


「――――――ッ!!!」


 すぐに氷は砕け散り巨大獣が無傷で出てきました。

 ······本当に物理も魔法攻撃もまったく効いていません。こんな怪物どうやって倒せば······。


「拙者の(スキルスティール)であの怪物のスキルを奪ってみるでござる! 皆には援護を頼みたいでござる!」


 そうでした。

 シノブさんは相手のスキルを奪うことが出来るのでした。

 スキルさえ奪ってしまえばなんとかなるでしょう。



 ここは全員でシノブさんの援護に徹しましょう。




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