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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第三章 王都レイルゼード 学園地下迷宮
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177 ミール視点の冥王との戦い

(ミールside)


 冥王に異変が起き、ワタシ達はレイさん達の転移魔法によって迷宮から脱出しました。


 冥王はレイさん達すらも上回るステータスでした。

 しかしレイさん達の息の合った連携で追い詰め、もう少しで倒せるところでした。

 追い詰められた冥王は迷宮中の邪気を集めて自身のパワーアップを謀ったようです。



 迷宮から脱出したワタシ達は外で戦っていたリンさん達と合流しました。

 外に出ていたアンデッドはすでに全滅させていたようです。



――――――――――!!!!!


 学園の校舎が消滅し、冥王が外に出てきました。

 ワタシの(神眼)スキルでも鑑定出来なくなっています。


 すぐに三人の聖女様が冥王の力を抑えようと動きますが、聖女様の力は冥王に通用していません。


生命力吸収(ライフドレイン)


 冥王がスキルを使用し、この場にいる全員から生命力を吸収しました。

 意識を失うところでしたが、なんとか持ちこたえました。



 レイさん達から正式な加護を受けているワタシやリンさん、スミレさん、それにキリシェさんとユーリさんはなんとか耐えられたようです。


 聖女様のセーラ様、アルケミア様、ルナシェアさんもギリギリですが耐えています。


「うっ······」

「姉さん!? 大丈夫ですか」


 姉さんやミウネーレさんが苦し気な表情で今にも倒れそうです。

 リイネさんとロディンさんも苦しそうにしています。


 〈仮〉の加護を受けていたためギリギリ耐えられたといった感じです。

 加護を受けていない騎士や一般生徒達はほとんどが倒れてしまいました。


 アイラさんとシノブさんはなんともなさそうです。倒れた方達を急いで介抱しています。



 冥王はエンジェさん、グラムさん達メイド隊が相手にしていてレイさんが援護に向かっています。

 ワタシもアイラさん達を手伝い、姉さん達を冥王から離れた場所まで運びます。


 向こうではエンジェさん率いるメイド隊が次々に冥王に切り裂かれています。

 メイド隊の方々は人間ではなくレイさんが召喚したスライムとゴーレムです。

 たとえバラバラに切り裂かれても修復は可能だそうですけど············。



 レイさんはメイドの方達がやられていくのを見て少し怒っているように見えます。

 こんな状況で言うことではありませんが少し妬けてしまいます。

 ワタシが傷ついてもあのように怒ってくれるでしょうか?



 駆けつけたシノブさんに何かのスキルを付与してもらっています。

 あれは(限界突破)······!?


 さっそくスキルを使用したレイさんのステータスがあり得ないくらいに上昇しました。


「グラム、エンジェ、アイラ姉、下がって! そいつはオレが相手をする!」


 アイラさん達が戦っていたところに割って入っていきました。

 聖剣で冥王に斬りかかります。


 冥王が大鎌でレイさんの聖剣を受けました。

 レイさんはさらに何度も斬りつけます。


「レイ、無茶をするな!」


 アイラさんも加わり二人がかりで冥王に斬りかかっていきます。

 グラムさんとエンジェさんは冥王に深い傷を負わされていたようでシノブさんがポーションを使って回復させています。


 二人がかりでも冥王が優勢に見えます。

 ワタシも援護に············。


「セーラさん、ルナシェアさん! (わたくし)達もレイさん達を援護しますわよ!」


 聖女アルケミア様が立ち上がりレイさん達の援護に動きました。


「しかし小生達の力では冥王相手には······」

「いえ、ルナシェアさん。神託が下りたのですから女神様がこの戦いを見ているのかもしれません。私達が強く祈れば冥王に通じる力を引き出せるはずです!」


 少し弱気なルナシェアさんをセーラ様が説得しました。聖女様達が先ほどよりも強く魔力を込めて祈ります。



「「「ソウル·アセンション!!!」」」


 三人の聖女様の「聖」魔法が放たれました。

 レイさんやアイラさんにはまったく影響なく、冥王のみを「聖」なる力で滅しています。


「ぬうっ······女神の力か? 小賢しい真似を」


 冥王が魔力を開放して「聖」なる力をかき消してしまいました。

 そして武器の大鎌を聖女様達に向けて投げつけてきました。


「ふああーーっ!!」


 リンさんが聖女様達の前に立ち、大鎌を弾きました。

 (覚醒)スキルを使ったようでリンさんのステータスが3倍近くまで上がっています。


 しかし冥王の大鎌は意思を持ったように再びリンさんの方へ向かっていきます。

 リンさんが鎧ごと大きく切り裂かれてしまいました。


「リン!?」

「がふっ············わ、わたしは大丈夫······ですっ············セーラ様、レイさん······達の援護に······集中してください······!」


 大量の血を流しながらもリンさんは冥王の大鎌を弾き続けます。

 何度か弾くと大鎌は冥王の手元に戻っていきました。


闇の流星群(ダークメテオ)


 レイさんとアイラさんの剣を受けながら冥王が魔法を放ちました。

 空から大小様々な岩のような塊が降りそそいできます。


 ワタシは全魔力を解放して学園敷地内全体に結界を張りました。

 ワタシだけでなくキリシェさんとユーリさんも同じように魔力を解放して結界を厚くします。


 リイネさんとロディンさんもふらつく身体で無理をしながらもワタシ達の魔力に上乗せしてくれました。


 降りそそぐ塊は一つ一つがとんでもない衝撃でしたがギリギリ結界が持ちこたえました。

 ですがもう魔力がほとんど残っていません。

 次に同じ魔法が放たれたら············。



 あれ? そういえばスミレさんの姿が見えません。

 どこに行ったのでしょうか?




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