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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第三章 王都レイルゼード 学園地下迷宮
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160 修羅場?

「ずいぶん好き勝手にやってくれましたね? レイさん」



 アイラ姉との決闘を取り決めた日の夜の寮の自室。

 そこでミールに()()()責められていた。

 エイミはオレ達が()()()()()()()している時は部屋を出ているので今はいない。

 多分、寮の食堂辺りで時間を潰している。



「いや············あれはオレの意思じゃなくて······」

「ですがレイさんの()()もちゃんとあるんですよね? 経験があるリンさんはともかく聖女様であるルナシェアさんにまで()()()()()をするなんて大問題ですよ?」


 返す言葉もない············。

 ルナシェアは大丈夫だろうか?


「あのあと目を覚まして一応大丈夫そうでしたよ。むしろリンさんの方が問題でしたね。聖女様をあんな目に合わせるなんて自分は護衛失格だと嘆いていました」


 確かに、真面目なリンなら言いそうだな。

 しばらく合わせる顔がないな············。


「それよりも問題は明日ですね。アイラさんとの決闘が決まりましたけど勝てますか?」

「············自信ないな」


 だが闘う以上勝たないとヤバイ。

 負けたら正体を明かすと言ってしまったし············。

 アイラ姉達は学園長にも決闘の許可をもらい準備万端らしい。

 もう逃げることもできないな。



――――――――コンコン



 部屋の扉がノックされた。

 エイミが戻ってきたのかな?

 そう思ったのだが入ってきたのは別の人物だった。


「や、夜分失礼するであります······」

「こんな遅くにすみません······レイさん、ミールさん」


 訪問者はルナシェアとリンだった。

 なんでこんな時間に二人が?

 いや、それよりもあんなことがあった後だからすごく気まずい。

 合わせる顔がないと思ってたばかりなのに。


「なんで二人がこんな時間に学生寮に?」


 オレは平静を装い二人に問う。

 あのあと気を失ったルナシェア達は学園の保健室に運んだと聞いていたがとっくに本殿に帰ったと思っていた。


「いえ、一度は本殿に戻っていたんですけど············」

「レイ殿に用事があり来たであります」


 どうやら二人は一度本殿に帰り、再びこっちに来たらしい。

 オレに用事って············何だ?

 まさか正体がバレたのか?


「レイ殿は小生達が例の仮面の男に挑んで返り討ちにあったことを知っているでありますか?」

「あ、ああ············ミール達から聞いたけど······」


 そういうことにしておいた。

 その仮面の男はオレだとは言えない。


「その時から、小生はその············だ、男性の大事な所というか············とにかく! あ、ある部分が頭から離れなくなっているのであります!」


 間違いなく()()のせいだよな············。

 どう言葉をかければいいのかわからない。


「リン殿とミール殿から聞いたであります、正式な加護を得るには○○○をしなければならないと············だからレイ殿、小生にやらせてほしいであります! 今なら出来るであります!」


 ············え、マジで言ってる?

 よくよく考えたらリンやミールもこんな流れからやったような。


「えっと············ルナシェア、そもそも○○○がどういう行為か知ってるの?」

「も、もちろんであります! 先ほどまで本殿で色々勉強していたであります!」


 本殿にはそういう資料があるのか?

 そう思ってリンに聞いたが違うらしい。


「············すみません、これです············セーラ様の自室から拝借してきたものです」


 そう言ってリンが取り出したのは一冊の本だ。

 黒いカバーで表紙が見えない。

 ············ん? ちょっと待て、そのカバー············見覚えがあるぞ。

 もしかしなくてもそれ············()()()じゃないか?



 アルネージュの町にいた時にアイラ姉に見つかり焼却処分されたはずの所謂()()()の一冊だ。

 なんでリンがそれを持ってる?


「い、異世界はずいぶん進んでいるのでありますな! 大変勉強になったであります!」


 ルナシェアが茹でダコのように真っ赤になりながら言った。

 いや、それは勉強するためのものじゃ············。


「これは············こんなやり方もあるのですか······」


 ミールが興味津々にその本に目を通していた。

 その本は············確かに()()()()()()が載っているやつだ。

 よりによってその本が残っていたのか。


「リ、リン············ルナシェアを止めなくていいのか?」


 リンならこういう時は断固として止めると思ったが。


「す、すみませんレイさん。実はわたしも、あの男に色々やられたせいで············我慢できないんです······」


 リンも顔を真っ赤にして小刻みに震えている。

 よく見たらリンのステータスに(状態:発情)と出ている。


 まさか前の時みたいに発情しているのか!?

 発情って状態異常の一種なのか?


 シノブに万能薬を飲ませてもらったんじゃなかったか?

 それにリンは加護スキルで状態異常耐性がかなり高いはずだけどそれでも抑えられない程なのか!?



 頼みの綱のミールに目を向けたら、二人の様子を見て珍しく口元がわずかに笑っていた。


「ならいっそのこと()()()()()()()()()? レイさん、覚悟を決めてくださいね」


 この場を止めてくれる人物は誰もいなかった。






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