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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第三章 王都レイルゼード 学園地下迷宮
189/736

156 仮面の男を包囲(※)

※(注)変態男が現れます。

(ルナシェアside)


 学園の授業が終わり放課後であります。

 日課の一つであるフェルの様子を見に行っていたであります。

 ちなみにフェルとはエンジェ殿に預けている霊獣の子供の名前であります。



 何度も面倒を見ているうちにフェルも小生に懐いてくれてきたであります。

 最初は警戒されて敵意剥き出しだったので嬉しいであります。


「あの霊獣の子供、ずいぶんルナシェア様に懐いていましたね」


 小生を護衛してくれているリン殿が微笑みながらそう言ってきたであります。

 フェルはエンジェ殿に鍛えられてレベル20になっていたであります。

 これからも成長が楽しみであります。




 今日の用事も終わり学園を出て本殿に戻ろうとした所、何やら街道で騒ぎが起きてるであります。

 気になったので近くに行ってみると、エイミ殿にミール殿、そしてミウ殿の姿があったであります。


「あ、ルナ様にリンさんー」

「何かあったでありますか、ミウ殿?」


 ミウ殿がこちらに気付き声をかけてきたであります。小生は何かあったのか問いかけたであります。


「例の仮面男が現れたそうです」


 ミール殿の話によると通行人同士のトラブルがあり、かなり派手なケンカに発展していた所を例の仮面の男が現れ仲裁したそうであります。


「あの男が現れたんですか!? どこにいるんです!?」


 リン殿が強く反応したであります。

 以前からリン殿はあの人物に対して敵意を発していたでありますが············。


「そちらの人気のない裏通りの方に············」

「あっちですね!? ルナシェア様、少しの間失礼します! ミウさん、ミールさん、エイミさん! 申し訳ありませんがわたしが離れている間ルナシェア様のことをお願いします!」


 リン殿が小生の護衛を他の方に任せてミール殿の指差した方に走り出したであります。


「リン殿!? ちょっと待つであります!」


 小生もリン殿を追いかけ、結局全員で裏通りに向かったであります。






「おや、私に何か用ですかな?」


 裏通りの少し拓けた場所に例の仮面の男がいたであります。

 以前見た相変わらずの黒いマスクと下着一枚だけの姿であります。


「わわっ、この人が噂の仮面の人ですかー············話には聞いていましたけど本当にすごい格好ですねー」

「う、うん············こっちが恥ずかしいよ······」


 ミウ殿は仮面の男を見るのは初めてだったようでその姿を見て顔を赤らめているであります。

 エイミ殿もあわあわと恥ずかしそうにしているであります。

 ミール殿は冷静な表情でありますな。

 小生もあの姿は直視しづらいであります············。


「見つけましたよ変態男! 今日という今日は引っ捕らえてやります!」


 リン殿がすでに武器の大剣を構えているであります。

 問答無用でありますな。


「リンさん、さっきレイさんとシノブさんに連絡しておきましたからしばらくすればアイラさんを連れて駆けつけるそうです」


 いつの間にかミール殿はレイ殿達に連絡を取っていたようであります。

 行動が早いでありますな。


「そうですか、助かりますミールさん。変態男! 今日で貴方も終わりです! 観念するのですね!」


 リン殿が勝ち誇った笑みをうかべて仮面の男に言ったであります。


「私は捕らえられるようなことをした覚えはありませんが?」

「そんな格好でうろついている時点ですでに変質者です! 犯罪者呼ばわりされたくなければ正体を明かしなさい!」


 リン殿の言う通りでありますな。

 素顔を見せ正体を明かすか、せめて服を着てほしいであります。


「············何故裸なのでありますか?」


 小生は仮面の男に問いかけたであります。


「これこそが自然のスタイルだからです。身を飾らぬことによってすべてを晒け出し相手と心をわって話すことができます」


 立派なことを言っているように聞こえるでありますが············それは正しいのでありますか?


「そんな訳のわからない理屈に騙されませんよ! 今日という今日は積年の恨みをはらさせてもらいます!」


 積年の恨みとは············リン殿はそこまでの恨みがこの仮面の男にあるのでありますか?


「私は降りかかる火の粉は払う主義です。そちらがやる気ならば私も容赦はしませんよ?」

「望む所です !ミウさん、エイミさん、ミールさん! ルナシェア様もこの男は危険ですから近付かずに後方より援護をお願いします! アイラさん達が駆けつけるまでこの男を足止めします!」


 リン殿が小生達にそう指示したであります。

 小生達は迷宮探索やアイラ殿達の特訓によって全員レベル150前後まで上がっているであります。

 五人がかりならアイラ殿達の手を借りずとも捕らえられる気がするでありますが············。



[正義の仮面] 鑑定不能


 そう思っていたでありますが鑑定を失敗したであります。

 まさかこの仮面の男、それほどまでに高レベルなのでありますか!?


 リン殿が警戒するのも納得であります。



 しかし············そこまで強い相手ならば小生も本気で戦ってみたいでありますな。





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