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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第三章 王都レイルゼード 学園地下迷宮
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150 未知の領域の探索

 オレ達は武器を構えて6体のエリートグールと対峙する。


「「「··················」」」


 エリートグールは通常のゾンビと違って呻き声をあげずに無言だ。

 かえって不気味に感じるな。


「こいつらは(連携)のスキルを持ってる! それぞれ各個撃破しよう!」


 オレの言葉に全員が頷いた。

 エリートグールのレベルは約150。

 レベル的にはリイネさん達と互角くらいだ。

 だが、みんなは加護スキルとオレの持つ聖剣によってステータスが上乗せされているから充分倒せるはずだ。



「いざ尋常に勝負であります!」


 そうだ、聖女であるルナシェアのスキルも魔物のステータスを下げる効果があったな。

 戦力的にはこっちが遥かに有利になった。

 だが油断は禁物だな。慎重にいこう。


 一人1体ずつエリートグールを相手にする。


「ふふっ、なかなかの手応えだ! アンデッドとは思えんな」


 リイネさんは槍を持ったエリートグールを相手にしている。

 リイネさんの武器は突き攻撃に特化したレイピアだから武器のリーチ的に不利のはずだが圧倒している。


「成仏しろーーっ!!」


 リンが斧を持ったエリートグールを武器ごと大剣で叩き斬った。


「スラストスコール~!!」


 キリシェさんはのんびりな口調で凄い勢いで次々と矢を放っていた。

 口調と身体の動きが合ってないな············。

 心配はいらないようだ。


「これで終わりでござる!」


 シノブはあっという間にエリートグールを滅していた。


「············ッ」

「おっと」


 エリートグールが剣で斬りかかってきた。

 オレも人の心配してる場合じゃなかったな。

 カウンターで聖剣を振りかざしエリートグールを完全消滅させた。


 他のみんなも倒し終わったようだ。

 同格相手に一対一でも問題はなかったみたいだな。


「何とか倒せたでありますな!」

「かなり手強かったですよ」

「ただのゾンビとは思えない手応えだったな」

「私達の勝利ね~」


 全員のレベルが150近くにまで上がっているな。

 シノブもレベル400を超えていた。

 今日だけでずいぶんレベルアップしたものだ。




 魔物を倒し終えたので慎重に先に進んでいく。

 ホラー映画の世界に迷い込んだみたいに不気味だが上の階層に比べて魔物の数は少ない気がする。

 まあレベル100を超える魔物がうようよ現れても困るからいいんだけど。


 少し進むとボスのいた大部屋程じゃないけど、それなりに広めのフロアに出た。


「ウウウッ············」


 部屋にはでかい大トカゲのような魔物が一体いた。



[アースドラゴン] レベル240

〈体力〉105500/105500

〈力〉7760〈敏捷〉2100〈魔力〉1520


〈スキル〉

(全属性耐性〈中〉)(状態異常耐性〈中〉)

(身体強化〈大〉)(硬質化)(咆哮)



 かなり強いステータスだな。

 〈体力〉が10万を超えているし〈力〉も高い。

 けどアンデッド系じゃなさそうだな。



[アースドラゴン]

地竜の一種で竜種の中では知能がもっとも低く

下級竜に位置する。だがその力と耐久力は他の竜種に引けを取らない。



 これで下級竜なのかよ。

 しかし何でアンデッドしか出て来なかった所に竜が?

 まあ迷宮内だしアンデッド以外が出てもおかしくはないか。


「竜か······相手にとって不足はないな」


 リイネさんが武器を構えた。

 他のみんなもそれぞれ戦闘態勢に入った。


「オオオーーッ!!!」


 地竜がスキル(咆哮)を使った。

 みんな怯んだ様子はないがスキルの効果で地竜の力が上がっている。


「バーストシュ~ト!!」


 キリシェさんが地竜に向けて矢を放った。

 弾丸のようなすごい勢いで矢が飛んでいく。

 だが、矢は地竜の皮膚に弾かれてしまった。


「グオアアアーーッ!!!」


 地竜が天を突くような咆哮をあげると周囲が激しく揺れた。

 これは「地」属性魔法のアースクエイクか?

 オレとシノブは平気だが他のみんなはバランスを崩していた。


「オオオーーッ!!!」


 地竜が巨大な尻尾を振るい攻撃してきた。

 ルナシェアとリイネさんが剣で受け止めるが地竜に力負けして押されてしまう。


「お下がりください! ルナシェア様、リイネ様!」


 リンが大剣で強引に地竜を押し返した。

 リンと地竜の力はほぼ互角くらいだ。


「うおおーーっ!!」


 リンがスキル(雄叫び)を使う。

 リンの力がわずかに地竜を上回った。

 リンの大剣が地竜を斬り裂いた。

 地竜は(硬質化)スキルを使って耐久力を上げていたがオリハルコンの大剣は防げなかったようだ。


「拙者も手伝うでござる!」


 シノブがオリハルコンの小太刀で追い打ちをかけた。

 地竜はかなりのダメージを受けているがさすがに体力が高くなかなか倒れない。


「リン、シノブ離れて! トドメを刺すよ!」


 オレは聖剣エルセヴィオを地竜の胴体に突き刺した。


「グオ······アア·······ッ」


 地竜が力尽き倒れた。

 アースクエイク程じゃないけど凄い地響きを立ててその巨体が沈む。



〈レベルが上がりました。各種ステータスが上がります〉


 お、レベルアップした。

 シノブやリイネさん達もレベルアップしているな。

 やはり魔物のレベルが高いと入る経験値も相当なものになるようだ。


「ふふっ、レイに良い所を持っていかれたな」

「格好よかったわよ~、レイ君~」


 リイネさんとキリシェさんが言う。

 なんか気恥ずかしいな············。

 他のみんなも似た感じに称賛してくれた。



 アンデッドではないので地竜の死体を回収しようと近づくと············。



――――――ジュワワワッ············


 地竜の身体が溶け出した。

 何だ? 何が起きてるんだ?


「グ······オオ······オオーッ!!!」


 完全に死んでいたはずの地竜が立ち上がった。

 生き返った!?

 いや違う······表示されてる名前が[ドラゴンゾンビ]になっている。



 どうやらアンデッドとして復活したようだ。





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