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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第三章 王都レイルゼード 学園地下迷宮
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145 迷宮探索開始

「それじゃあ出発~!」


 キリシェさんがちょっと気合いの入らない声で言った。

 まずは転移魔法で地下30階層······あの巨大グールを倒した場所まで移動した。


 巨大グールを倒した時にさらに下に続く道が拓かれたそのままの状態だ。

 ゾンビだから復活するかもと思ったがそんなことはなかったようだ。


「それじゃあ先に進もうか」


 オレが先頭になって道を下っていく。

 その後ろをリイネさん、キリシェさん、シノブ、そしてルナシェアとリンが続く。



 31階層からは空気というか雰囲気が変わった気がする。

 見た感じは今までの階層のように学園の地下だが、なんとなく禍々しさが出てきた。

 他のみんなもそう感じたらしく表情を引き締めた。


「気を付けろレイ、ここから先は手強いアンデッドが出現する」


 リイネさんがそう忠告してきた。

 アンデッドか······。

 やはり前に予想した通り、ここの迷宮の守護者は冥王アジュカンダスとかいう奴なんだろうか?

 冥王という名はアンデッドの王の称号らしいし。



「グウウ······」「ア······アア······」


 さっそく魔物が現れた。

 グールやスケルトンといったアンデッド系だ。

 ざっと数えても20~30体はいる。

 平均レベルは70と高めだ。


「ふふっ、さっそく現れたな」

「頑張って倒しましょう~」


 リイネさんとキリシェさんが武器を構える。

 リイネさんの武器はレイピアという細身の剣だ。

 そしてキリシェさんの武器は遠距離攻撃用の弓だ。

 どちらの武器もアイラ姉が作ったオリハルコン製のようだ。


「学園の地下にアンデッドが現れるとは············本当にここは迷宮なのでありますな」

「ルナシェア様、油断なさらないように」


 ルナシェアとリンも武器を構える。

 ルナシェアの武器も前に貸したオリハルコンの剣、リンにもオリハルコン製の大剣を渡している。


「シノブ、オレ達も油断しないように戦うぞ」

「承知でござる、師匠」


 オレは聖剣エルセヴィオを、シノブはオリハルコンの小太刀を構えた。

 聖剣に付与されている効果でオレ達のステータスが大幅に上がっている。


 オレだけでなくパーティー全員のステータスが上がるのは強力だな。

 逆に敵のステータスは大幅にダウンしている。


「はあっ!!」


 軽く聖剣を振るうだけで魔物は簡単に吹き飛んでいく。他のみんなも危なげなく敵を倒している。

 ほんの数分で魔物は全滅した。


「ふう、やはり30階層より下の魔物どもは手応えがあるな」

「でもおかげで一気にレベルが上がったわ~」


 キリシェさんが言うようにみんなのレベルが上がっていた。

 リイネさんは128、キリシェさんは126になっている。

 オレとシノブがいるから今の獲得経験値は100倍の状態だからな。


 リンのレベルも130をすでに超えている。

 一番低いルナシェアもレベル90になっていた。

 ちなみにオレとシノブは今の戦闘ではレベルアップしなかった。



 こんな感じで出てくる敵を倒しながら進んでいく。

 魔物のレベルは70~90ってところかな。

 出てくる魔物はすべてアンデッド系だ。

 正直気持ち悪いが問題なく倒していく。


 いくつか宝箱も見つけた。

 この辺はアイラ姉達が一度探索しているはずだが、宝箱は時間が経てば再び現れるものらしい。



(猛毒のナイフ〈アイテムランク3〉)

攻撃力+220〈猛毒付与〉



(ミラーアーマー〈アイテムランク4〉)

防御力+850〈魔法反射付与〉



 中身はこんな感じだった。

 後は少し珍しい鉱石もあったがオレのスキルの(素材召喚)でいくらでも出せるものなのでどうでもいいな。


 ちなみに表示されている〈アイテムランク〉というのは名前の通りアイテムのレアリティを示す数字だ。

 数字が大きい程レアなアイテムということらしい。

 (神眼)のスキルを手に入れてから見えるようになった項目だ。


 下級のポーションや万能薬はランク1。

 中級でランク3。上級はランク4。

 特級はランク6だった。

 鉱石の方はミスリルがランク4。

 オリハルコンやヒヒイロカネはランク7だ。


 このおかげで手に入れたアイテムがどれくらいの価値があるのか分かりやすくなった。

 今手に入れたのはそこそこの物のようだ。




 そんな感じで特に問題なく進み、32階層までたどり着いた。

 出てくる魔物はアンデッド系しかいないようだ。

 まるで下に行く程に地獄に近付いているみたいだ。


「「「オオオオオ······!!!」」」


 大量の人型のゾンビが現れた。

 その中に一体かなりでかいゾンビがいる。

 他のゾンビはオレ達と同じくらいのサイズだがコイツは見た感じ数メートルはある。



[ジェネラルゾンビ] レベル140

〈体力〉32800/32800

〈力〉2350〈敏捷〉1690〈魔力〉1500


〈スキル〉

(咆哮)(統率)(自己再生)(邪気吸収)

(力増加〈中〉)(限界突破)



 見た目通りかなり強いステータスだ。

 雑魚として現れる強さじゃないぞ。


「レイ、シノブは周りのゾンビを倒してくれないか? あのでかい奴はわたし達にやらせてくれ」


 リイネさんがそんなことを言い出した。

 キリシェさんやルナシェア、リンも同意している。


「うふふ~、お姉さんの頼れる所を見せてあげるわよ~」

「小生達にお任せあれであります!」

「リイネ様、キリシェさん、ルナシェア様。わたしも全力でサポート致します!」


 どうやらみんな自分の実力を試したいようだ。

 まあオレに異論はない。


「わかった、気を付けて。リイネさん、キリシェさん。ルナシェアとリンもね」

「周囲の魔物は拙者達に任せるでござる!」


 オレとシノブはみんながあのでかい奴に集中できるように周りの雑魚を倒そう。

 リイネさん達のレベル的に充分倒せると思うがヤバそうなら助けよう。






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