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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第三章 王都レイルゼード 学園地下迷宮
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閑話⑤ 1 王都でのセーラとリンの休日(※)

※久々に聖女セーラの登場です。

変態男も一応、登場しています。

(セーラside)


 私はセーラ=アーミュレント。

 三人の聖女候補の一人です。

 聖女候補は女神様より下される9つの試練をすべてクリアすることで正式な聖女となれます。


 今現在、私は4つの試練をクリアしました。

 5つ目の試練の内容はまだ神託を受けていないのでわかりません。

 なので王都のリヴィア教会の本殿で神託を授かるのを待っています。


 とはいえ神託を授かるまで何もやることがないわけではありません。

 今日の予定は············あれ?

 そういえばここは何処ですか?

 確か本殿の自室にいたはずなんですが············。



「大丈夫ですかな、セーラ殿?」

「え············きゃあっ!?」


 突然声をかけられたので前を見たら黒いマスクで顔を隠し、下着一枚のほとんど裸のような格好をした男性············正義の仮面さんがいました。


 何故正義の仮面さんが?

 ど、どういう状況でしたっけ!?


「なにやら顔が赤くなっていますが、熱でもあるのでは?」


 い、いえ······熱なんてない、はずですよ?

 ただ、彼の()()()()につい目がいってしまうだけで······。


「やはり体調が優れないのでは? 私が部屋まで連れていってあげましょう」


 そう言って正義の仮面さんが私の方に近付いてきます。

 ますます彼の············に目がいってしまいます。


「ち、ちょっと待ってくださ······」


 気がついたら彼の()()()()が私の目の前に············。








■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■



「きゃあああああ!!!???」


 そう叫び私はベッドから飛び起きました。

 あ、あれ?

 ここは王都の本殿の自室············。

 つまり今のは······夢、ですか。

 わ、私ったらなんて恥ずかしい夢を見てるんでしょうか。


「何事ですか、セーラ様!?」


 勢いよく扉を開けてリンが入って来ました。


「リン······その、大丈夫です。ちょっと怖い夢を見ただけですから」


 恥ずかしい······リンに余計な心配をさせてしまいました。


「汗びっしょりじゃないですか。そんなに怖い夢だったのですか?」

「怖い············というかなんというか······」

「······? とりあえず汗を流した方がいいですよ」


 リンに言われて私は本殿内の入浴場に向かいます。

 確かに一度さっぱりした方がよさそうです。



 服を脱ぎ水を浴びてさっぱりしました。

 お湯ではなく少しぬるめの水です。

 こうしているとアイラさん達の所にあったお風呂が恋しくなります。


 ここにはシャワーもなくお湯も簡単には出せません。

 シャンプーもリンスもありません。

 あるのは石鹸くらいですね。

 品質はアイラさん達の物よりかなり落ちますが。とはいってもこれでも充分贅沢なんですけどね。

 アイラさん達の所が異常なんです。



 異世界人。こことは違う世界の住人。

 見た目は私達とまったく変わりませんがすごい力と知識を持った方達。

 そういえば正義の仮面さんも異世界人なのでしょうか?

 アイラさん達も知らないようでしたが。



 汗を流し終え、自室に戻るとリンが朝食を用意してくれていました。

 本来、護衛騎士と聖女は同じ席には着かないものらしいのですが私とリンは気にせずに一緒に食事をします。


「学園生活はどうですか、リン? 確か、レイさんとアイラさんと同じクラスに入ったのですよね」


 リンはつい最近王都の学園に途中入学しました。

 もう一人の聖女であるルナシェアさんの護衛のためですけど。


「それなりに楽しめていますよ。レイさん達も学園ではすでに有名人でした」


 王都にある学園の地下に迷宮が出現したと聞いています。

 レイさん達は国王様の依頼でもしもの事態の時のために学園に通っているようです。


「わたしの入った特別クラスの生徒の平均レベルはすでに50を超えていました。中にはレベル100を超えている人もいましたし何人かは············加護も受けていましたね」


 加護!? 思わずリンの言葉に反応してしまいました。

 異世界人である彼らと絆を深めると加護を得ることができます。

 私もレイさんの唇を少し強引に奪って加護〈仮〉を得ました。



 リンも加護スキルを持っています。

 加護の力はすさまじく私も出来ればリンと同じくらいの加護が欲しいんですけどね。

 けどそのためには······。

 ううっ、顔が熱くなってきます。


「そ、そういえば······王都では例の正義の仮面さんが活躍しているようですね」


 顔の熱さを誤魔化すために話題を変えました。

 ······余計に熱くなってきそうですけど。

 その話題にリンが強く反応しました。


「······はい、あの男、ついにこの王都にまで現れました! 学園内にも何度か出現しているそうです············今度、アイラさん達と協力して引っ捕らえてやる予定です!」


 リンの顔が私以上に熱くなっているようです。

 すぐにハッとして冷静になりましたが。


 それにしてもアイラさん達と協力して捕える、ですか。

 彼の強さは何度か目にしましたがアイラさん達と比べるとどちらが強いのでしょうか?


「そ、それよりもセーラ様は今日の予定はどうされるのですか?」


 今日は聖女としての役割もお休みなので特に予定はないですね。

 アルケミアさんは家族と一緒に過ごすと言っていましたし、ルナシェアさんは今朝からすでに出掛けているようです。


 なので私は············。


「今日はお休みなのでリン、一緒に王都の町を回りませんか?」


 久しぶりにリンと二人で出掛けるのもいいですね。




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