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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第三章 王都レイルゼード 学園地下迷宮
150/736

127 仮面の男の正体は?(※)

※変態男が現れているため下ネタ気味の内容になっています。


(エイミside)


 あの仮面の人を追いかけてたら、わたしとミールは学園までたどり着いた。


「くっ······ここまで来て見失いました」


 ミールが悔しそうに言う。

 口調だけで表情に変化はないけど。

 今日は学園は休みの日だから、人はほとんどいない。せいぜい部活動や同好会の人がいるくらいかな。


 でも、そんなことよりも············。



「ちょっ、待って······ミール、も······もう限界だよ······」


 あの仮面の人を追いかけて町中走り回ったから、もう体力が············。

 ミールは少し息を切らしているくらいで、まだまだ平気そう。

 ステータス的には差はないはずなのに、どうしてミールは余裕があるのかな?


「大丈夫ですか? 姉さん」

「す、少し······休ませて······」


 わたしは壁に手を当てて膝を着いた。

 少し息を整えないと············。



――――――――ムニュッ


 あれ? 何、この感触?

 壁にしては柔らかいような············何かついていたのかな?


「私に何か用かな? お嬢さん方」

「ふぇっ······? ひ、ひぃやあーーっ!!?」


 目の前に見失ったと思ってた仮面の人がいたぁーっ!!

 しかも今、わたしが触ってたのは仮面の人の··········。


「ミミミミール!!! て、手にっ······ムニョンってっ······アレが!?」

「落ち着いて下さい、姉さん」


 落ち着けるわけないよぉーっ!!

 だ、だって生温かい感触が手に残ってるんだよっ······!!?


「私に用があって追いかけてきたのでは?」


 仮面の人が問いかけてきた。

 ひぃやあ~······あ、改めて近くで見るとすごい格好············とてもまともに見れないよ。

 ············さっき、思い切り触っちゃったけど。



[正義の仮面] 鑑定不能

(神眼)の効果が打ち消されました。



 ウ、ウソォッ!?

 (神眼)のスキルでも鑑定できない!?

 レベル433だったレイ君でも鑑定できたのに······。

 ということはこの人、やっぱりレイ君じゃない?


 そ、そりゃそうだよね············。



「あなたの正体を知りたくて追いかけました」


 ミールが前に出て言う。

 ミール············よくそんな平然としてられ············。

 あ、よく見ると顔が少し赤い。

 やっぱりミールも恥ずかしいんだ。


「私は正義の仮面、正義の味方です。それ以上でも、それ以下でもありません」


 まったく答えになってないような気がするけど。

 正義はいいとして、なんでそんな格好を?


「以前、あなたに助けてもらったことは感謝しています。しかし、その姿は············正直不審者にしか見えません」


 うん、わたしもそう思うよ。

 黒いマスクに下着一枚の格好だもん。

 でも、結構受け入れている人もいるんだよね。

 フェニア達や、この人に助けてもらった一部の生徒とかが。


 こんな目立つ格好だし、色々と話題にもなってるんだよね。


「あなたのことを見極めるために、ワタシと手合わせしてもらえませんか?」


 ふぇっ? ミールがこの人と手合わせ?

 つまり闘うってこと!?


「ミ、ミール······? なんで、手合わせなんか······」

「まあ、今のワタシの力が、この方にどれだけ通じるか試したいということなんですが」


 ミールのレベルは152。

 普通ならそうそう負けることなんてないと思うけど·········この仮面の人も相当強いんだよね。

 〈神眼〉のスキルでもステータスが見れなかったから、もしかしたら、レイ君よりも強いのかも。



「ほう、いいでしょう。貴女の挑戦をお受けしましょう」


 仮面の人もミールの言うことを了承してくれた。

 というわけで、わたし達は学園の修練場まで移動した。

 今日は休みの日だから、誰も使ってなくて無人だった。



 ミールと仮面の人が部屋の中央で対峙する。

 わたしは二人の闘いを見学する位置に立った。


「本気を出しますけど、いいんですよね?」

「ええ、構いません。私も全力で応えましょう」


 だ、大丈夫なのかな?


 ミールが手を前に出して、空間から杖を取り出した。取り出したのは遺跡の迷宮でレイ君からもらった、ヒヒイロカネとオリハルコンの合金杖だ。


 レベルが上がったことと、レイ君の加護のおかげで、わたしもミールも収納魔法を使えるようになった。

 レイ君みたいに、いくらでも収納できるわけじゃないけど、手荷物くらいなら簡単に出し入れできる。


 あの杖を使うってことは、ミール本気だよ······。


「ミ、ミール······やめた方が······」

「大丈夫です、姉さん。この男の正体を見極めるだけですから、無茶はしません」


 ほ、本当かな?

 仮面の人は右手を上にかざすと、周囲に結界を張った。



「さあ、これで周囲の被害を気にする必要はありません。全力で来るといいでしょう」


 結界······それも結構、強力な結界だよ。

 確かに、これなら多少強力な魔法を撃っても、周囲に被害は出ないかも。

 こんな強力な結界を簡単に張っちゃうなんて、やっぱりこの人、相当強いよ。



 本当に大丈夫なのかな············?





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