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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第三章 王都レイルゼード 学園地下迷宮
133/736

110 落ちた先には

(エイミside)


「ひぃやあああーーっ!!?」


 足下で変な音がしたと思ったら突然、床に穴が開いた。


「姉さんっ!?」


 ミールが手を伸ばしてわたしの腕を掴んだけど、そのせいでミールまで落ちることになった。

 穴の下は急な坂みたいになっていて、わたし達はそのまま滑り落ちた。


 と、止まらないーーっ!?


 結構長く滑ったら大きな部屋の真ん中に落ちた。

 ······ううっ、おしり打った······。



「いたた············ミ、ミール······大丈夫?」

「······ワタシはなんとか」


 よかった、ミールは怪我してないみたい。

 でも、ここどこだろう?

 レイ君が言ってた地下空間って所かな?


「とても来た道は戻れませんね······」

「そ、そうだね······穴も閉じちゃったみたいだし」


 あんなツルツルの急な坂を登るなんて出来ないよ。

 他の出口を探さないと······。

 レイ君とミウさんが助けに来てくれるかもしれないけど出口は見つけておかないと。



――――――ガブッ



「痛っ!? いたたたーーっ!!?」

「姉さんっ!?」


 突然わたしの足に痛みが走った。

 何かに噛み付かれたみたい!?

 ミールが叩き払ってくれて痛みが引いていく。


 わたしに噛み付いてきたのはヘルラットという魔物だった。

 少し大きいネズミのような魔物。

 レベルは25で結構強い。しかも············。


ザザザザ、ザザザ ザザッ ザザザッ


 そんなヘルラットがいっぱい現れた。

 ざっと数えても30~40匹くらいいる。


「ミ、ミール······」

「大丈夫です姉さん、今のワタシ達のレベルなら問題ありません」


 確かに今のわたし達のレベルはレイ君達のおかげで50を越えている。

 これくらいの魔物なら多分大丈夫······のはず。



「アイスニードル」


 ミールが「氷」属性の魔法でヘルラット達を倒していく。

 わ、わたしも·············。


「ヘ、ヘルファイア!」


 「炎」魔法でヘルラットを倒していく。

 半分くらい倒したら残りは逃げていった。

 よ、よかった~············。


「どうやら地下の魔物は地上にいるものよりも強いみたいです。気を付けて行きましょう姉さん」

「う、うん······」


 わたし達は慎重に進んでいく。

 でもどっちに行ったらいいんだろう?

 やっぱり動かずにレイ君達の助けを待った方がいいのかな············。



「キシャアアッ!」


 道を進んでいたら、大型の魔物が現れた。



[キラースパイダー]

人間と同じくらいの大きさの蜘蛛の魔物。

レベル55。



 今のわたし達と同じくらいのレベルがある。

 見た目もすごく気持ち悪い······。

 でも蜘蛛系の魔物は「炎」に弱かったはず。

 わたしは「炎」魔法が得意だからなんとか倒せた。



[ビッグバット]

全長3メートルくらいのコウモリの魔物。

レベル50。



 今度は蝙蝠の魔物が現れた。

 この魔物は「炎」が弱点ってわけじゃないけどさっきの蜘蛛よりはレベルが低い。


「姉さん!」

「うん、わ、わかってるよミール!」


 地下で出て来る魔物はとても強い。

 レイ君達に鍛えてもらう前のわたし達だったら為す術もなく殺されていたと思う。

 でも今のわたし達なら······!


「「エクスプロード!!」」


 「炎」と「風」の複合魔法をミールと協力して放った。巨大な火の球が大爆発を起こして魔物を吹き飛ばした。

 ミールと一緒ならこれくらいの魔物はなんとかなる······かな?



――――――――ドゴォオッ!!!



 床を砕くような音を立てて巨大な影が現れた。

 また魔物!? 今度は何が············。



[ギガントヴァイパー] レベル94

ステータスの鑑定に失敗しました。



 現れたのは巨大な蛇の魔物。

 さっきの蜘蛛やコウモリよりもさらに大きい。

 多分10メートル超えてると思う。

 しかもレベル94······ステータスが見えない。



 ま、まずいよ······とてもわたし達が勝てる相手じゃない。






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