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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第三章 王都レイルゼード 学園地下迷宮
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97 学園長リプシースから見たレイ達②

(リプシースside)


 迷宮探索も順調に進んでいる。

 レイ君達は転移魔法という未知の魔法まで使えるらしく一度行った場所ならたとえ迷宮内でも自由に移動できるみたい。

 ······本当にすごすぎるわ。



 そうして10階層までたどり着いた。

 調査団がここまで来るのには何日もかかったというのにほんの数時間でたどり着いてしまったわ。


「ちょっと待って欲しいでござる。こっちに道があるでござるよ」


 途中でシノブちゃんがそう指摘してきた。

 そこはただの壁で何もないように見えるけど······?


「············隠し部屋」


 ただの壁だと思っていた所をスミレちゃんが強引に押すと道が拓かれた。

 ······こんな隠し通路があったなんて。

 手元の地図にはそんなことは書かれていない。



「フム、行ってみるか。全員何が起きてもいいように気を引き締めるようにな」


 アイラさんが先頭を歩き進んでいく。

 しばらく進むと禍々しい扉があった。

 レイ君とアイラさんが言うにはこの中は大部屋になっていて魔物が一体いるらしい。

 それもそれなりに強力な魔物が。



 アイラさんが私にどうするべきか判断を委ねてきた。

 ここまで来たのなら中を確認するべきね。


「············入ってみましょう。危険な魔物ならすぐに逃げられる準備をしておきなさい」


 私がそう判断するとレイ君とロディン様が扉を開けた。かなり重そうな扉だったけど簡単に開いたわね。

 中はレイ君達が言ってた通り大部屋になっていた。

 そして部屋の中心に問題の魔物がいた。



[ケルベロス・イロード] という魔物でレベルは76だった。



 想像以上の強敵だった。

 私よりはレベルが低いけど危険な魔物には違いないわ。

 しかもこの魔物おそらく変異種だわ。

 通常のケルベロスもレベル50以上の難敵だけど変異種はさらに特殊なスキルも持っている極めて厄介な魔物。


 ロディン様とリイネ様もいる以上危険は冒せないわ。


「危険な魔物よっ! みんなここは一旦······」


 私が逃げるよう言おうとしたらスミレちゃんが一歩前に出てしまった。


「······大丈夫······ただのザコ」


 スミレちゃんが武器を構えて魔物に斬りつけた。

 一閃、二閃と魔物を切り刻んでいく。

 わかってはいたことだけど本当に強いわね······。


 しかもスミレちゃんが持っている武器も

(大地の精霊剣)という特殊な物だった。

 斬った傷口から石化していっている。

 レイ君達の装備もオリハルコン製だし何もかもが規格外ね············。


「グルルアアッ······」


 魔物の石化した傷口が溶けるように落ち、再生していっていた。

 (自己再生)スキルね。

 そしてあの魔物の3つの頭に魔力が集中している。

 まずいわ、何かくる!?


「「「ガアアッ!!」」」


 3つの頭が大きく口を開き黒い炎を吐いてきた。

 禍々しい炎がスミレちゃんに向かっていく。


「アクアミスト!」


 するとレイ君がスミレちゃんの前に立ち「水」魔法で炎をかき消した。

 魔物の放った炎は相当な熱量だったけどいとも簡単に消してしまったわ。


「スミレ、あんまり不用意に近づくな」

「ありがとう············ご主人様······」


 レイ君がスミレちゃんを抱えて魔物から距離をとった。

 よく見るとあの黒い炎が通った床が気持ち悪く変色しているわ。

 ただの炎じゃなかったのね。


「フム、思っていたよりも危険な魔物のようだ。シノブ、一気に決めるぞ」

「承知でござるアイラ殿」


 アイラさんとシノブちゃんが武器を構えて左右から魔物に斬りかかった。

 二人は目にも止まらない速さで魔物を切り刻んだ。


「俺も加勢するぞ! 真空斬!」

「わたしも混ぜてくれ! 衝破斬!」


 ロディン様とリイネ様も剣技を放って加勢した。


「グオ············オオッ······」


 魔物はもう倒れる寸前だわ。

 (自己再生)スキルも追いついていない。


「学園長殿、トドメを!」


 アイラさんが私に向かってそう言ってきた。

 もしかして私にトドメを譲るためにわざと倒し切らなかったの?

 ······いえ、そんなことを考えてる場合じゃないわ。


 私は杖を構えて魔力を集中させる。

 ちなみに私の武器であるこの杖はユグドラスロッドといってエルフの里にある大樹の枝から作られた自身の魔力を大幅に高める強力な杖よ。


「グランドインフェルノ!!」


 私は「炎」の上級魔法を魔物に向けて放った。

 ちゃんと炎は周囲に拡がらないように一点集中させているわよ。

 瀕死の魔物がこれに耐えられるはずもなく完全消滅した。



〈レベルが上がりました。各種ステータスが上がります〉


 魔物を倒したことで私のレベルが上がった。

 私のレベルは98にまで上がっているわ。

 たった一日で信じられないレベルアップね。

 ロディン様は59。リイネ様は61になっていた。


「学園長殿、お見事でござる!」

「······やっぱりただのザコだった······」


 シノブちゃんとスミレちゃんが言う。

 国の騎士達が戦っていればかなりの死傷者が出たかもしれない魔物もこんな簡単に倒せてしまったわね。


「お、なんか現れたぞ」


 レイ君が指差した先に宝箱が一つ現れていた。

 部屋の奥の方にも何かがあるわ。

 あれは特殊魔法陣ね。



 あの魔物はこれを守っていたのかしら?







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