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突然異世界転移生活 ~たまに変態が出没する異世界冒険記~  作者: キューブック
第三章 王都レイルゼード 学園地下迷宮
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95 迷宮探索開始

 さて、ステータスの確認はこれくらいにして迷宮探索を始めよう。

 アイラ姉と学園長を先頭に進んでいく。




 以前の迷宮に比べたら一層一層はそこまで広くない。

 出てくる魔物もネズミやコウモリのようなものやゴブリンなどで大して強くない。

 レベルも5~10くらいだ。

 まあまだ最初の方だしな。


「本当にすごいわね······あなた達のスキル。ちょっと戦闘しただけで私のレベルが上がったわ」


 学園長が言う。

 今はオレとアイラ姉とシノブが揃っているので、パーティーの獲得経験値が2000倍の状態だ。



 学園長のレベルが88になっている。

 ロディンとリイネさんは45と48だ。

 ちなみにスミレ含むオレ達は1つも上がっていない。

 いくら2000倍でもこの程度の魔物じゃなかなか上がらないようだ。


「実力も聞いていた以上だわ。あなた達レベルはいくつなの?」


 学園長達はオレ達が異世界人だとは知っているしスキルについてもある程度話しているがレベルについては言ってなかったな。

 一応レベル100を超えていると答えておいた。


「エイミとミールもたった一日で強くなるわけね。ロディン様とリイネ様もいつの間にかレベル40を超えているし」


 ロディンとリイネさんはそれぞれミスリル剣を武器に戦っていた。

 二人とも(騎士の剣術)スキルを持っていてかなり戦い慣れていた。

 王城で騎士達と共に訓練していたらしい。



 というわけで割とサクサク進めている。

 現在6階層までたどり着いた。

 この辺りになると魔物のレベルが平均15くらいになっていた。やはり下に行く程に魔物も強くなるみたいだ。


「どうやら転移魔法は普通に使えるみたいだ」


 帰りのことを考えたらあまり深くは潜れないと思っていたが転移魔法を使えば簡単に迷宮から脱出できた。


「フム、そのようだな。ここまでなら転移可能になっているな」


 アイラ姉も試していた。

 迷宮の入口まで転移して再び6階層まで来ることができた。

 一度攻略した階層までなら転移することも可能なようだ。

 行ったことのある場所に自由に行ける転移魔法············マジで便利だな。


「転移魔法············私も初めて聞く魔法よ。あなた達そんな魔法まで使えるのね」


 エルフである学園長でも転移魔法は知らなかったようだ。


「だがそれなら戻りのことは心配いらないみたいだな」

「ああ、もう少し潜っていくとしよう」


 ロディンとリイネさんが言う。

 二人とも疲れた様子はない。

 シノブとスミレは言わずもがなだ。



 それから進み続け10階層までたどり着いた。

 だんだん魔物のレベルも上がってきて、罠まで仕掛けられてきた。

 壁から矢や刃が飛んでくるものや毒ガスを噴き出す罠など結構危険なものがあった。



 その他にも宝箱もいくつか見つけた。

 迷宮では宝箱が何故か自然発生するらしい。

 前に調査した時にはなかった場所にも現れているようだ。


 中身は宝石類やアクセサリーがほとんどだった。

 それなりに価値はあるがそこまで珍しい物でもない。

 深い階層にある物ほど貴重なアイテムが出やすいようだ。

 ············マジでゲームみたいだな。


「ちょっと待って欲しいでござる。こっちに道があるでござるよ」


 先頭を行く学園長達を止め、シノブが指差したのは一見ただの壁だった。


「············隠し部屋」


 スミレが強引に壁を押すと道が現れた。

 確かにMAPで確認するとこの先に大部屋がある。


「あら、こんな道地図にはないわよ?」


 学園長が手元の地図を見て言う。

 MAPが使えない学園長は調査団が今まで調べて書きあげた地図を頼りに進んでいた。


 どうやら今までの調査ではこの隠し部屋には気付かなかったようだ。

 ゲームでも迷宮の隠し部屋には何かあるものだよな。


「フム、行ってみるか。全員何が起きてもいいように気を引き締めるようにな」


 アイラ姉が先導して隠し通路を進む。

 一本道をしばらく進むと禍々しい大きな扉があった。

 うん、確実に何かあるな。


 探知魔法で確認すると中には魔物の反応が一つある。魔物の強さは正確にはわからないが反応が明らかに大きい。


「アイラ姉」

「ウム、どうやら強い魔物がいるようだな。

学園長殿、どうします?」


 アイラ姉も探知で調べたようだ。

 中に入るかは学園長の判断に任せるつもりだ。


「············入ってみましょう。危険な魔物ならすぐに逃げられる準備をしておきなさい」


 まあせっかく見つけたんだから確認はしとかないとな。

 ここは男のオレとロディンが扉を開けることにした。扉には鍵はかかっていないようですんなり開いた。


 中は殺風景な大広間だ。

 そしてその中心に一体の魔物がいた。


「グルルルッ······」


 でかい。体長5~6メートルはありそうな狼だ。

 普通の狼ではなく体毛は無く全身がドロドロに溶けたような外見だ。

 そして頭が3つある。



[ケルベロス・イロード] レベル76

〈体力〉4800/4800

〈力〉1200〈敏捷〉1280〈魔力〉450


〈スキル〉

(腐蝕)(遠吠え)(自己再生)(並列意思)



 頭が3つあるから地獄の番犬っぽいと思ったらやっぱりか。

 ケルベロスのアンデッドバージョンって感じだな。

 レベルもかなり高い。

 10階層の魔物のレベルは平均25くらいだったけどコイツは三倍くらい高い。


「レベル76!?」


 学園長やロディン、リイネさんも鑑定魔法で確認したようだ。

 驚きの声をあげている。




 隠し部屋にボス級の魔物か。

 コイツを倒したら何か特別なことでも起きるのかな?





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