002
「全くお前らはまるで待ち伏せしてたぐらいに声をかけてくるないつも……」
「それは旦那様の妻として当然だよ! 夫を待たせるなんてダメダメだよ!」
と天真爛漫な笑顔を向けてくるのは、俺の幼なじみの1人、花咲ひまわり。
元気だけが取り柄な奴で、短髪の童顔可愛らしい印象を受ける。
学校のでの男子の人気は高いが、告白は全て断っている俺の嫁になるから! と言ってしかし、俺にはその気がない。
いつもそのむねを伝えると満面の笑みで「だーめ!」と言ってくる。
その繰り返しなので未だその話題は平行線。
「そりゃそうだよ! だっていつも待ってるんだから! そして僕のお腹は君の子供を求めているよ! できれば早くね!」
思わんでいい。思わんでいい。
全くこいつは、こいつの名前は黒石シズク黒髪の長髪に綺麗に整った顔が印象的なやつだが、俺といるとき必ず下ネタを飛ばしてくる。
こいつは俺の子を産みたくて仕方ないと小学生時代から言っている変わった奴だ、
こいつも当然男子に人気がある。
そして当然のように俺一筋。
だが俺はこいつと子供を作る気は今のところない。
幼なじみ二人目。
「シズクちゃん! それは言っちゃうと変態さんみたいだって思われちゃう言ってたじゃん! あっ……なんでもないわよ! 今のは忘れなさい!」
と言い訳がバレバレなのが赤星暁赤髪ショートカットで目つきが鋭いが目鼻立ちが整っているおかげで、悪印象は受けない。
テンパると嘘がバレバレなやつでお嬢様キャラを演じているがすぐにぼろを出す。
こいつも男子受けはいいが、告白は余りされない。
何故って俺が大好きって学校中にしれわたってるんだもん。
こいつも俺の幼なじみで俺にベタ惚れ毎日、告白じゃないのいかと思うほど好意がバレバレだ。
こいつも幼なじみだが、あえて言おう俺はこいつと結ばれる気はない。
だってこいつら
家事絶望的なんだもん
こいつらはオーソドックスな洗濯をして洗剤の量を間違える泡地獄を皮切りに、料理を作ればすべて黒焦げ、味付けのセンスが皆無、素材の味を生かす簡単なサラダですらまともな味付けにできない。
アイロンがけでボヤ騒ぎは当たり前。
掃除をすれば家具を滅茶苦茶にしてしまう。
実に家庭的とは程遠い。
3人とも美少女だとは思うがこんなのが嫁ってかなりきつい。
しかも、全員専業主婦志望。
中々きつい夫婦生活が容易に想像できる。
努力はしているようだが全く成果なし。
こいつらには悪いが、家庭力ゼロの嫁なんてノーサンキューだ。
だって愛妻の料理が黒焦げ&ゲロまずってどんなプレイだよ。
しかも全員貧乳だし。
全く運命の人と早く会いたいぜ。
巨乳だと嬉しい。
「旦那様どうしたの?」
「何でもねーよ。あとその呼び方止めろ」
「だーめ! 旦那様は私の旦那様なの!」
「そうだよ! 夜空君! 君は僕たちの夫なんだからね!」
「別に私は、貴方を旦那様にしたいなんて絶対絶対思ってないんだから! ほんとよ! ほんとだからね!」
相変わらずバレバレだな赤星。
「だったら家事の一つでも出来てからいえ! 家庭力ゼロで3人とも専業主婦志望って身の程をわきまえろ!」
「えーいいじゃん! 夜空君!」
「そうだよ! 僕はいつだって君に妻として永久就職希望だからね! そんなこと愛があれば問題無しさ!」
「そうですわ! 家事なんかで女の子は図れないわよ!」
「ただの開き直りじゃねーか! まだ俺が家で専業主夫やった方がいいわ!」
「駄目だよ! 旦那様! 私は家で旦那様を支える良妻でいたいの!」
「そうだよ! それだと裸エプロンで君を向かい入れないじゃないか! きっとやったら僕の体が喜んで君の子供を授かっちゃうよ!」
「そうよ! 女の子はいつだって良妻として大事にされたいの! でも貴方に大事にされたいなんて思ってないからね!」
「駄目だこいつら何とかしないと……」
こいつら自分の家事スキルの無さを理解してないうようだ。
勘弁してくれ。
いくら可愛くても一緒にはやっていける気がしない。
俺の運命の相手はきっとこいつ等じゃない。
俺は家庭的な女性が好みなのだ。
「旦那様大丈夫! 愛さえあれば!」
「それっぽくまとめても前途多難ですからね!」
「仕方ないここは一発すっき――」
「黒石、既成事実系なら絶交だからな」
「わかったよ! 今日の夜、君の写真で発散するから! ムラムラしてたのに全くもう君って人は」
「愛か……えへへへへ、楽しみだな夫婦生活」
「赤星、素が出てるぞ。つーか家事力ゼロの奴とは夫婦にはなるきはない」
「えーいいじゃん! 旦那様! 夫婦生活きっと幸せだよ!」
「それはお前らだけがな! 仕事して家事まで全てやるってどんな夫婦だ! 即離婚レベルじゃねーか!」
「大丈夫さ! 君が僕たちの虜になればね! そういうわけでキスだよ! 僕のキステクニックを見せて上げるよ!」
「いらんいらん、どうせぶっつけ本番ファーストキスだとか言い出す気だろお前?」
「よくわかっているね! 初めてのキスは大好きな人なんて当たり前さ! 大丈夫、毎日舌のテクニックは磨いているから!」
「うへへへへよぞら君との新婚生活か……はっ! 別にそんなこと想像してないからね!」
とろけた顔で何言ってんだ。
全くこいつら俺を愛しすぎだろ。
これで家事が出来れば夫婦となるのはまんざらでもいないが、いくら美少女だといってもココまでひどいと無理なレベルだ。
そのため俺はこいつらと一線は超えていない。
そんなことをすれば責任を取らされてしまう。
まじで俺の運命の人、早く登場してくれませんかね?
「全くお前らは学校行くぞ!」
「えっ!? 旦那様と市役所に婚姻届けを出しに!?」
「どういう耳をしてやがる! 学校だ学校!」
「旦那様冗談だよ! 法的に大丈夫になってからね!」
「お前には大丈夫でも俺は嫌なんだが……」
「いやなら僕とそこのラブホテル行こうよ!」
「なんでそうなるんだよ!」
「だって僕、君の子が産みたいんだもん! てへ!」
「可愛く言っても駄目なものは駄目だ!」
「そろそろ行きますわよ! べっ別に通学デートだなんて思っていなんだからね!」
「全くお前らと来たら……じゃあ行くぞ!」
マジで家事ができて巨乳で美人の運命の相手出てきてくれないか。
このままだと俺の人生ヤバいんだが……。