019
ついに始めった俺と女髪さんの婚約パーティ。
100人ぐらい入れる大きな会場を貸し切ってだ。
会場には沢山のテーブルの上に料理を並べた立食形式。
会場の人々の服装はそういうモノに疎い俺でもわかる上質な品質を感じさせる。
いかにもお金持ちって感じの人々だ。
さらに気品まで感じさせるところは、ただの成金ではなく家柄もしっかりしているかもしれない。
俺たちは壇上の上に置かれた椅子に座っている。
俺たちの前のテーブルのは、美味しそうなフランス料理らしきものが並べられているが俺は一切手を付けていない。
しかし、さっきから挨拶をし来た人たちがサプライズイベント楽しみのにしておりますと。
女髪さん言ってくる。
それほどの有名人でもでもくるのだろうか?
「流さんお食べにならないのですか? これはちゃんとした食べられるお料理ですよ」
ちゃんとした食べられるお料理?
まるで幻が混ぜてるみたいな言い方だな。
普段なら軽くツッコむところだが。
「いいや食欲なくて……」
あれから俺はこの日が近づたびに食欲がなくなり、ジュースばかり飲んでいた。
ここ数日料理と言えるモノは口にしていない。
思い出すの苦痛だったはずのアイツらの弁当の味ばかり。
頻繁にアイツらの料理を食べさせれ続けた反動なのかと疑ったが、それではあんな苦い料理で、胃袋を掴まれたことになりかねないので深く考えのは止めた。
このところアイツらの夢ばかり見る。
自分でふっておいて実に女々しい限りだが、俺はあいつらが大好きなのは変わらない。
ただ、夫婦になれないだけで。
「大丈夫なのですか? 最近まともにお食事を取ってならさらないようですが……」
「大丈夫だよ。少し時間をかけえればきっと治るよ」
「ふふ、これは面白くなってきましたね! ここまであのお三方を愛していながら! まぁあれだけ家事が出来ない駄目な女の子を、3人抱えようとするのもある意味考えものですが……」
面白い? 相変わらず不思議な人だな。
酷い事を言われている気もするが、女髪さんには悪意は一切感じられない。
「女髪さんはこんな俺と婚約することに異論はないの?」
「特にありませんね! だってあの正史郎さんの孫ですから私は信じています! 流さんが、最良の選択肢を選んでくれる事を、ですが間違った選択肢を選んだからきついお仕置きです!」
「善処するよ……」
「してもらえないと困ります! 私たちはそのために集まったのですから!」
「分かってるよ」
「分かってないようですね! 今考えている事じゃありませんよ!」
また不思議な事を、一体何話だろう。
今考えていたの女髪さんのことなのに……
「そろそろ到着ですかね!」
「誰がくるの女髪さん?」
唐突にそんなことを言い出す女髪さん。
「それはもちろん――」
「「「ちょっと待った!」」」
「あのお三方ですよ!」
「お前らどうしてこんなとところに……」
会場に乱入してきた3人は何故が薄汚れたジャージ姿で、赤星は何やらわきに抱えれいる。
3人はゆっくりと近寄ってくるが会場には静寂が訪れ、誰も3人を止めようとする者はいない。
誰もとめる者がいないとい事は、事前に決まっていたことなのだろう。
これがサプライズイベントなのだろうか。
「旦那様来たよ! 私たちと一緒に帰ろ!」
花咲が先に言葉を放ったそれに対し俺は。
「すまないが、帰ってくれ俺は女髪さんを選んだんだ……」
「何を言ってるのさ! 僕たちには君しかいないんだ! それに約束しただろう?」
黒石は真っ直ぐ俺を見つめている。
「そうだよ! りゅー君私たちの旦那様はりゅー君だけだよ! だから私達頑張ったんだよ!」
続く赤星。
やめてくれそんな目で見られたら心が揺れてしまうじゃないか……。
俺が口から言葉を放とうとすると先に女髪さんが口を開く。
「さて皆さんは、私から流さんを奪い返す手立ては用意できましたか?」
「もちろんだよ! 私達旦那様のためいっぱいいっぱい頑張ったんだから!」
「僕たちは奇跡を自分で起こしたのさ! 全ては流君への愛あってのことさ!」
「そうだもん! 私たちりゅー君大好きだもん! 頑張ったんだから!」
「お前らここ誰から聞いたんだ?」
「それは女髪さんからだよ!」
花咲の言葉に女髪さんの方を向いた。
女髪さんは悪戯をする子供様な笑顔で。
「そうです! 3人にここをメールで教えたのは私です! 盛り上がってきました! 後はお三方次第ですよ! どう出ますか?」
「なんで女髪さんが教えてくれたのは、僕たちにはわからないけど。僕たちは愛の力で流君を奪還するだけさ!」
「これもこの度の余興の一つです。この場の皆さんはそれを見るために集まったのですから!」
「よくわからないけど! 旦那様は返してもらうよ!」
「ふふふ、いい顔していますね! 大好きな人の愛を得られるなら何でもするそんな女の子の顔です! 私を失望させないでくださいよ!」
「りゅー君見て! 私たちのりゅー君を大好きって気持ち!」
「なるほど、それが出来ていればあるいは……ただあなた方の腕でそれが出来たのでしょうか、注目ですね!」
赤星が小脇き替えた布に包まれとそれを開いて中のモノを取り出す。
「それってまさか……弁当箱?」
「そうだよ! 旦那様愛妻弁当だよ!」
「そうさ! 皆で僕達頑張ったんだから!」
「りゅー君見てね私達やっと作れたんだから!」
そういって満面の笑みで赤星は弁当の蓋をあけた。




