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異世界で手に入れた等価交換の力で俺がこの村を発展させてやる!!  作者: 松原太陽
異世界で過ごした一週間
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等価交換についての補足説明をするね

 目を開けるとカケルはリーナの部屋ではなく真っ白い空間に浮いていた。


 「どういうことだ何で俺はまたこんなとこにいるんだよ」


 大体の検討はつく。こんなことが出来るのはカケルの知るなかで一人しかいない。


 「やぁ~久しぶりそれともまた会ったかな?」


 声が聞こえ後ろを向くと予想通りそこにはヘラヘラした神様であるヒメラギの姿があった。


 「あーも~どっちでもいいよそんなこと」


 「え~つれないこと言わないでよー」


 なんだか最初に会ったときよりもうざくなっている気がする。


 「いいから俺をここに連れてきた理由を言えよ」


 「全くホントにつれないなー。せっかく遊びに来たのに」


 プクーと頬を膨らませるヒメラギだがカケルはヒメラギの言った遊びに来たという言葉が気になっていた。


 「遊びに来た? それはどういうことだよ」


 「言葉の通りのことだよ。僕が君の夢の中に遊びに来たってことだよ」


 そういえばリーナも夢で神様に会ったと言っていたことを思い出す。


 「夢の中に入ってくるなんてホント神様は何でもありだな」


 「まっ、神様だからね」


 へへへっとドヤ顔で笑うヒメラギを見ると無性にイラっとくる。


 「……それで実際は何の用なんだよ。さすがに神様が意味なく来るわけねーだろ」


 「うんまぁそうだけど」


 ヒメラギは空中で頭の後ろに腕を組くつろぎだす。

 他人の夢の中でここまで堂々としているのは神様ならではだろう。

 

 「で用はなんなんだよ」


 「君も自分の能力に気づいたみたいだからその能力についての細く説明をしにね」


 「ホントか! それはマジで助かるわ」


 この等価交換の能力はこれから起こる村の発展には欠かせないから詳しく知っていた方がいい。


 「それじゃあ説明するね。まずは一つ目、お金から物に交換はできるけど物からお金には交換できない」


 本を出して読み終わったらお金に戻すつもりでいたため早めにその事について知れて助かった。


 「二つ目は日本円で交換できるのは君の世界で手に入るものだけでこの世界の物は交換出来ない」


 「ま、待て俺はこの世界の服を日本円で出してるぞ」


 「まぁそれは君の世界ならこの世界の服が手に入るってことだよ」


 確かにリーナに渡した服も自分用の服もカケルの世界に在ってもおかしくなかった。


 「じゃあ気を取り直して三つ目、お金とお金の交換は可能」


 「つまり日本円をこの世界のお金に変えることが出来るということか?」


 「まっ、そういうことだね」


 座っていた常態から足を伸ばし近づいたヒメラギはカケルの目の前で指を四本たてる。


 「四つ目、出したい物の材料があればそれに交換ができる」


 「なんかそこまでいくとただの錬金術だな」


 「細かいことは気にしないの。それにこの方が君も助かるでしょ」


 その通りだ。材料さえ集めれば無料もしくは安値で手に入るためお金を少しでも節約できるのは有難い。


 「それじゃあ最後、人体を使った交換をしないことこれだけは絶対に守って」


 今までのおちゃらけた感じと違い、今のヒメラギはとても真剣な表情をしている。


 「つまりここで説明するってことは出来るってことか?」


 「そうだよ。だから今ここで言っているんだよ」


 なら何故使えるようにしているのかは分からなかったが恐らく神様なりの事情があるのだろうか。


 「分かったよ。それに人体なんちゃらは良くないって言うしな」


 「分かってくれて嬉しいよ」


 そもそも人の体を使って何かを交換しないと村を発展できないということはないだろう。


 「それじゃあ補足説明も終わったことだし僕はもう帰るよ」


 うーんと背筋を伸ばすヒメラギは眠そうに目を擦る。


 「ああ、教えてくれてありがとな」


 「適当に選んだとはいえ僕は君のことをとても高く評価しているからこれからあの子と頑張ってね」


 「おう! ってそれはどういうことだよ」


 問い詰めようとヒメラギに手を伸ばすがギリギリの所でヒメラギは消えてしまった。


 「……まあいっか聞かなくても」


 自分一人の力で何処まで出来るか分からない。けどヒメラギの言う通りカケルは一人ではないリーナがいる。そう思うと何でもできるような気がしてしょうがない。


 「よーし明日から本格的に頑張るか!」


 気持ちを引き締めグッと拳を握りガッツポーズをするカケルは夢の中で明日を待ちわびた。

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