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動き始める悪意

 カケル達が村に帰った頃、魔王もまた魔王城という自身の居城に戻っていた。

 いつもは暗くなればご飯を食べてお風呂に入り寝るといった退屈な時間を過ごすのだが、今日は玉座のあるただただ広い謁見の間にいる。


 基本的に魔王も様々な悩みを抱えはするが些細なものならば自室で思い更けるだけなのだが今回はそうでない。

 玉座に座り赤い液体の入ったワイングラスを片手に一人、考え事をしていた。


 だがこれは今回が初めてではない。魔王は何かと大きな悩みがあればここに来て一人で考え事をするのだ。それは自分以外誰もいないこの大きな空間が逆に心を落ち着かせれている。


 「人間と魔族の共存か……」


 グラスに映る自分の顔を見ながら昼間に出会った異世界から来た人間、カケルの事を思い出していた。

 魔王と知りながら常に対等の者同士みたいに話してくるのは勇者に続き二人目だった。


 「さて……あいつはこれからどうするのだろうな」


 カケルの記憶を見ている魔王はカケルに起きているとある矛盾点に気付いている。

 最初はただのすれ違いのようなものだが時が経つにつれそれは大きな問題となってくる。他人を巻き込むかもしれないほどに。


 だから魔王は村発展の件を断ったのだ。魔王にとってもこれは滅多にないチャンスだとは思っている。思っているのだがあの状態では上手くはいかない。だから魔王は待つことにしたのだ。カケルがその矛盾点に気付き解決するのを。


 だが、それと同時に魔王は人間の心の脆さにも不安を抱き始めていた。カケルの抱える矛盾点は言い換えれば魔族には理解できない人間らしい悩み。二人の女性に対する悩み。

 本人がわざとに無視をしているのか本当に気付いていないのかは記憶を見ただけでは分からないが今言えるのは「本当の意思つまり自分に正直になれ」としか言えない。


 「まぁ、あいつの事だからきっと解決してまた俺に会いに来るだろうな。後は――」


 コンコン。

 グラスに入る液体を口に含んだのと同じぐらいにノックする音が聞こえた。


 「……誰だ」


 「私です。クライネスです」


 「クライネスか……」


 一人になりたいのにこうして誰かが来るのは癪に障るが相手がクライネスなら魔王にとって丁度よかった。


 「いいぞ。入れ」


 「失礼します」


 扉を開け、入ってきたクライネスは早歩きで魔王の元まで行く。


 「何の用だ」


 「はい。どうしても魔王様に伝えないといけないことがありまして」


 こちらの目を見ながら話すクライネスを魔王は話をあまり聞かずにクライネスの目をずっと見ていた。それは魔王城に戻ってクライネスと合流してから生まれた違和感の正体を探るためだ。


 「見えない…………」


 クライネスに生まれた違和感の正体。それはいくらクライネスを見ても記憶を見る事が出来ない事だ。

 今朝までは見えていたのに今になって見えないのは、クライネスが魔王の持つ他人の記憶を見ることができる能力があることを知ったからだろう。


 そこら辺の人や魔族達に知られたからといっても対策しようがないのだが、知将と呼ばれるクライネスだ。何かしらの対策をたてたのだろう。


 「クライネスよ。先にお前に聞きたいことがある」


 「……何でしょうか」


 「お前は俺と別れた後、すぐ城に戻ったのか」


 普通はこんな事を聞かないのだが魔王はクライネスの事をとある犯人として疑っている。

 その犯人というのはカケルと話し合っている間に何者かがそれを盗み聞きしていた者だ。

 魔王はその犯人をクライネスだと思っている。


 理由はいくつかあるが真っ先にクライネスを疑う理由は防音魔術の結界を破壊せずに無効化できる強者がクライネスぐらいしかいないということだ。

 クライネスの他にもそれが可能な者は何人かはいるがもう一つクライネスだと絞れる理由がある。

 そうクライネスの記憶を見れない時点でクライネスがあの場で盗み聞きしていた犯人だと絞れるのだ。


 魔王の記憶を見れる能力について知っているのは自分の他にカケルと連れのサキュバスしか知らないことだし、魔王はこの事について話したのも今日が初めてだ。

 そのためカケルと出会うまで見れていたクライネスの記憶が今見えないのはクライネスがあの場で盗み聞きをしていた証拠になる。のだが、


 「はい。あの後、魔王様を見失い途方にくれていたので仕方なく城に戻りました」


 「何処にも寄らずにか?」


 「はい。何処にも寄らずにです」


  証拠はあるのだ。あるのだが、それはあくまでもその場の状況から判断した推理にしかならずクライネスを追い詰める決定打にはならない。

 けど、もし本当にクライネスが犯人だとしても魔王は特に何かするつもりはない。あの話を聞かれたからといってクライネスを消すわけでもない。むしろそんなことをすればますます他の魔族に恐れられてしまう。

 そうなればカケルの言う人間と魔族が共存できる村に発展させたいという計画に水を指す事になる。


 「そうか……それならいいが……」


 ここまで頑なにクライネスを疑うのは単純に嫌な予感がするからだ。前々からクライネスが魔王に不満を持ち反乱を企てようとしていたのは記憶を見ているから知っていた。そのためクライネスを処分ではなく魔都からの出入りを禁じ、行動を制限したのだ。

 そんなクライネスがあの話を聞いて何も行動せず逆にじっとしているのが余計に魔王を不安な気持ちにさせられる。

 純粋に盗み聞きしたのはクライネスじゃなくて別の人物なのではと思ってしまうのだがクライネスの記憶を見れない以上、軽率な判断は出来ないだろう。


 「……まぁいい。それで俺に伝えたい事はなんだ」


 「はい。二日ほど前に遠征に出向いた者達の事なんですが……」


 この遠征というのは無法地帯まで出向いてそこにいる人間達を討伐するものではなく、定期的に無法地帯に住んでいる魔族達の様子や警備の強化などを目的としたものだ。


 「なんだ? 戻ってきたのか。ならいつも通り報告書を俺に――」 


 遠征終了後はいつもどのような事を行ったのかとか出費はどうだったかなどが書かれた報告書を貰って目を通すのだ。今回もそれだろうと魔王は思っていたのだが、


 「いえ。実は伝えたいことは遠征に出向いた者達が戻ってきた事ではなく、その者達が全滅したという事です」


 「なにッ!?」


 全滅なんてにわかに信じがたい事だった。遠征に向かう部隊は十~十五名程の人数で編成されており、一人一人が鍛えぬかれた熟練戦士なのだ。例え人間の戦士と戦っても遅れはとることはないはずで敗けたとしても相手が勇者でない限り、全滅までにはいかないはずだ。


 「……まず全滅したのはどの部隊だ」


 「鬼の村に行った部隊と犬人族の村に行った部隊の二部隊です」


 無法地帯に住んでいる魔族の村は全部で四つ。そのため遠征に行く部隊は四部隊なのだがその二部隊が同時に全滅したのはただ事でない何かが起こっているということなのだろうか。


 「……全滅した理由は分かるのか」


 「はい。全滅といっても何名かは戻ってきたのですが全滅の報告を伝えるとその場で力尽きました」


 「そうか……ならそれを俺に伝えろ」


 「はい。まず鬼の村では極夜の盗賊団の襲撃。犬人族の村は謎の疫病に感染し死人が続出だということです」


 どちらも全滅した理由は別。だがこれは本当にあったことなのだろうか。全滅したのは調べれば分かることなのでこれに関しては嘘ではないはず。でもさすがに遠征に出た部隊の二つが全滅したのは何か裏があるような気がする。


 「鬼の村で襲撃……犬人族の村では疫病……」


 この場合、新たな部隊を編成して様子を見に行くべきなのだろうが、それではまた全滅する可能性がある。なら魔王がとるべき最善の方法は――。


 「クライネスよ。極夜の盗賊団の襲撃は一度だけなのか」


 「はい。今のところ一度だけらしいのですが二度三度来る可能性があるそうです」


 「そうか…………よし。今から俺を加えた新たな部隊を編成する。そして犬人族の村、鬼の村の順番で遠征に行く」


 もうこれしかなかった。魔王の免疫力ならそう簡単には疫病にかかり死ぬことはないし、極夜の盗賊団にも余裕で対応できる。問題があるとすれば、鬼の村が北に犬人族の村が南にと正反対に位置しているため両方を同時に対応するにはどうしても時間がかかるということだ。

 だから魔王は悩み、一番厄介な疫病の方を最初に対処するという判断に至ったのだ。


 「今すぐ動ける戦士と医療士をここに集めろ。遅くても明日の朝にはここを出る。その場合、魔都をお前に任すが大丈夫だな」


 「お任せください。魔王様が留守の間、私が魔族達を守ってみせます」


 「俺も今から準備に入るから早く集めろよ」


 それをクライネスに伝えると魔王は謁見の間から出ていき、自室へと戻っていた。

 魔王が出てから数分間、クライネスは一言も喋らず耳を澄まし魔王が確実に遠ざかるのを確認する。


 「…………いないな。ククク、まんまと私の策にはまりおって」


 クライネスの中で固まっていた反乱の作戦がようやく動き出す。

 作戦自体は決まっていたのだが実行する機会というのが無く、凍結状態だったこの作戦だが今回の件をきっかけにようやく始動出来ることになった。改良を重ねて。


 「魔王が他人の記憶を見れるのは誤算だったが対策はした。これであいつはこれから何が起こるのかは知らないはずだ」


 念には念を入れてクライネスは魔王に記憶を見られたらまずい魔族達をこの手で殺めいた。

 魔王が知ればきっと殺されるだろうがその心配はもう必要ない。いくら魔王でも死者の記憶も見れないだろうし蘇生もない。だからこの真実を知るのはクライネスただ一人。


 「後はあいつらがあの人間を殺してくれれば全て上手くいくが……まぁ失敗すれば私が殺ればいい。罪はあいつらに擦り付ければいいしな」


 知将と呼ばれるだけあってクライネスの建てた計画は失敗しても大丈夫なよう二重三重にカバーできるプランを用意している。

 最終的に目的さえ達すればその過程はなんだっていいのだ。異世界の人間、勇者、そして魔王の死という目的さえ達すればいいのだ。


 「魔王が両方の村を助けるには最低でも四日はかかるはず。その間に準備を完璧にしなければな……ククク」


 自分の建てた作戦の完璧さに笑いを堪えきれないクライネスは謁見の間を出て動ける戦士達を呼びに行く。


  

==================================================



 そこは魔族領土の中で最も岩柱の多い場所に存在していた。ローブに付いているフードを深く被り顔を見えないようにしている一人の人物が一本の岩柱にぽっかりと空いている穴に入る。

 穴の中に入ると下に続く長い階段があり、フードを被る人物はその階段を一段一段ゆっくりと降りていく。


 どれだけ降りたか分からないがしばらく降りていくと目の前に木のドアがあった。フードを被る人物はドアを開ける前に三回ノックをし、一回間を置くとまた三回ノックをする。すると、


 「…………我らが最も消したい物は」


 「…………憎き世界を照らす太陽」


 ドアの向こうから聞こえる質問に答えるとドアが勝手に開きフードを被る人物はその中に入りドアを閉める。


 「おやおや誰かと思えば団長でしたか」


 「みんなは居る?」


 「ええ。一人以外全員ね」


 団長と呼ばれたフードを被る人物は部屋の中央にある机の上のランプに火を灯すとホワッと淡い灯りが弱々しく周囲を照らす。団長は部屋の中にいる人間と魔族の姿を確認すると、


 「いないのはあの子ね……」


 「そうスッね……まぁどうせいつも通り何処かほっつき歩いているんでしょう」


 「きっとそうなんでしょうけど……ホントに困った子ね。とりあえずあの子抜きで話をするからみんなはもうちょっと集まって」


 団長の召集に周りの人間と魔族は机を囲むように集まる。一人一人の顔が灯りで照らされる距離まで集まったが全員が団長のようにフードを深く被っているため顔を確認することはできない。

 


 「みんなちゃんと被ってていい子ね」


 「当たり前ッスよ。俺達が団長の言いつけを破るわけないッスよ」


 人間の男の声に「んだんだ」と周りが同意する姿に微笑みながら団長は話を続ける。


 「昨日、王様から暗殺依頼を受けたのは話したわよね」


 「ええ、確か異世界から来た人間……名前はカケルでしたっけ? それがどうしたんですか?」


 「今日、魔族の知将クライネスからもその子の暗殺依頼がきたのよ」


 ザワザワし始める周りに一人の魔族の男が机をバンッと叩き無理矢理静かにする。


 「報酬はまだ聞いていないけど一万リベルを貰う予定で期限は明日の夜までよ」


 「明日の夜ッスか! それほどこの人間を早く消したいということなんッスかね」


 「そういうことだろうな。知将と呼ばれる魔族の幹部が依頼するぐらいだからな。それで団長、話はまだあるんでしょう?」


 いつも団長の右腕のように頑張るこの魔族はいつも話が早くて助かると思いつつ、


 「そのクライネスがね、万が一私達が依頼を失敗すれば私達を魔王に売るつもりみたいなの」


 「マジッスか……」


 「ふんッ。仮に成功したとしても俺らを魔王に売るのは変わらないだろうな。きっと」


 また、ザワザワと各々の意見を話始める周りだが今回は誰も止める者はおらず、団長もただそれを見続けている。

 しばらく放置すると団長はパンパンと手を叩くと、


 「そんなに慌てなくてもいざとなれば今度は人間の領土に身を隠せばいいんだから。それに私達を裏切れば――」


 「「「我々の怒りの刃が裏切り者を貫く!」」」


 一言一句間違えず言えた皆にうんうんと団長は頷く。


 「さすがみんなはいい子ね。一応、裏切れるつもりとはいえ依頼は依頼だから明日、四人ぐらいでカケルっていう人間を殺しにいってちょうだい。もちろんカケルは私達の仲間を殺した前科もあるから恨みを込めてね。では――」


 「解散!」と話し合いの幕を閉じようとすると、急にバンッとドアが開き道化師の格好をした女性が入ってきた。


 「ただいまじゃ~……っておろ? もしかして話し合い中だったか? もしかしてわたしゃ遅れてしまったのか~」


 一人慌てふためく道化師に呆れながら、団長は頭を抱えて項垂れる。


 「ミル、二日も何処にいたんだ」


 「ふぇ? 王都じゃけど……」 

 

 「何しにッスか」


 「ふぇ? 特には……強いて言うなら魔道書を探してたんじゃが……見つけた魔道書を落としてしまって……それを探してたりしながら散歩してたんじゃよ」


 場に似合わないミルのお気楽さに返す言葉のないみんなの変わりに団長が立ち上がり、ミルの元まで歩み寄る。


 「ミル、何度も言うけど私達は暗殺対象の調査と盗賊活動以外では無闇に出歩いたらいけないのよ。それにローブはどうしたの? ここに来るときは必ず着用するように言ったでしょ」


 「あ~それはじゃな~……あれ着けておるとどうも視界が悪くての~」


 「も~あなたって子は……あれを着けてないともし素性がバレたらみんなに迷惑をかけるのよ?」


 「その時はその時じゃし……」


 ミルのこの性格は生まれつきではなく家族とケンカをし一人になってからのものらしいが、それはここにいる全員に当てはまる。

 この極夜の盗賊団もとい暗殺団に所属している団員達は皆、家族から世界から見捨てられたはぐれ者達を団長が統括している団なのだ。


 「…………今回は許してあげるから次は気を付けてね」


 「は~いじゃよ~」


 団長はいつもミルに甘いのだが、団員達はミルの事を快くは思っていない。はぐれ者となり団長に拾われたという共通点は同じだのだがミルの団長に対するいい加減な態度に怒りに似た感情を全員が抱えているのだ。


 「団長。それでは他の者達の示しになりません」


 「う~んそれもそうね……なら今回の暗殺メンバーの一人にミルを入れましょう。それならいいでしょ?」


 「んーまぁそれなら……」


 ミルの暗殺者としての力は誰もが認めている。だからこそ団長に拾われた恩を感じずに適当に日々を過ごし、それを許す団長の深い愛が憎らしい。


 「決まりね。じゃあミルと……う~んあなた達に任せていいかしら」


 団長が指さすのは大柄で筋肉質な魔族の男に中柄の人間の男、そして小柄のゴブリンの三人を指していた。

 

 「うーしッ任せとけ!」

  

 「必ず期待に応えて見せます!」


 「イヒャヒャヒャ、殺すぞ~」


 三人の殺る気に満足しするがまだミルは乗り気でないのか頭をかしげている。


 「どうしたのミル?」


 「いや~、よくよく考えればわたしゃ、誰を殺すのか知らなくての~」


 「そういえばそうね。今回の暗殺対象はハンデル村に住む"カケル"っていう人間よ。詳しくはあの三人から聞いてね」


 「カケル? はて~何処かで聞いたような名前じゃの~」


 指を頭に当てて悩んでいるミルにローブを着け、帽子を取って強引にフードを被せる。


 「あ~わたしゃのトレードマークが~」


 「返してほしければ私達が暗殺者だという自覚をもつことね」


 「は~い……う~」


 大袈裟にガクッと落ち込むミルにクスクスと団長は笑うと、


 「よし、これで話し合いは終わり。解散解散!」 


 フッと手でランプの火を消すと周囲を照らしていた光が消え、薄暗い洞窟に戻った。既に半数以上の気配が消え、キィキィとドアの揺れる音がする。


 「フフ、みんな行動が早くて嬉しいわ。さっ、あなた達も早く行って行って。明日の夜までに殺さないといけないんだから」


 団長に促される三人の暗殺部隊は速やかに部屋から出ていき、ミルもそれに続くようしぶしぶ部屋を出た。


 「頼りにしているわよ、みんな……ウフフフフ」


 全員がこの部屋から立ち去ったのを確認すると団長も部屋を出て、また長い階段を今度は上り始める。 

 外に出ると綺麗な満月が暗い世界を蒼く照らしていた。


 「満月……か……」


 ぽつりと呟くと団長はフードを押さえ岩柱のてっぺんまで跳躍する。


 「……この満月がずーっと世界を照らしてくれれば誰も苦しまなくていいのに」


 悲しげに呟く団長に向かって一際強い風が吹き付ける。不意な出来事だったためフードを押さえる暇がなく、風が団長のフードを外し、長くて白い髪をなびかせる。時折、髪の間から見せる先端の尖った耳に触れながら団長は天を仰ぐとフードを被り直し、岩柱の上を跳びながら何処かへ行ってしまった。 

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