自宅
前に書いたメモが見つかり、書き直しました。
目の前には巨大な城壁があった。これは大昔、人と魔族との間であった戦争のために作られたものらしい。
それも今は昔、1000年ほど前の話である。その壁を今でも補修をし、使い続けている。
周りを見れば、自分以外にも大勢の人があり、巨大な城壁にふさわしい扉をくぐり抜け、王都オルリアに入っていく。
そう、ここから俺の道が始まるんだ。
人人人とどこを見ても人がいる。どこまでも続く家、遠くには城が見える。
色々とこの街を見て回りたい所だが、今は家に向かうのが優先である。
持ってきた地図をポケットから出して確認する。先程、辺りを見渡した限りではここは西大通りらしい。俺の目的地は南東住宅地区である。
とりあえずこの西大通りをまっすぐ奥まで行き、目的地に向かうことにした。
並ぶ家々、店を見ると、ここは宿が多い。他には酒場であろうか、さらに奥に進むと○○ギルドと書かれた建物が幾つかあった。この辺は武装した人が多く歩いていた。
真ん中に向かって歩いていたが、ついにその先に行けなくなった。目の前にはまた城壁がある。先程みた巨大なものではないが、立派なものである。そして、入り口でみた城が、まだ遠いが見えた。
そして、真っ白なロングコートに剣を携えている人が多くいた。
特に何もなく、南東住宅地区に到着、しかし、地図が大雑把すぎ、場所の特定ができない。
ヒントはその家がある路地には八百屋、雑貨屋に金属屋など、便利な店があるらしい。
「このヒントで探すとなると、土地勘のない俺にはきついな……仕方ない、一つ一つの路地を確認しながらいくか」
5本目の路地にそれは見つけた。家は地図を見たら八百屋の近くにあるらしい。
家が見つかった。鍵が空いたのである。空き家もそれほど多くなかったため、すぐに見つかった。
しかし、この家というのがまあまあ大きかった。
師匠と暮らしていたあのボロ家が小さかったのもあるが、大きかった。
家の中に入ると、埃が舞う。
「ごほぉっ、がほっ。汚ねえな、こりゃって、なんじゃこりゃぁぁ!」
目の前には布を被っている大きな丸いもの、それをあげ、布の下のものを見ると、それはテーブルであった。もちろんイスもある。
それがいくつもあるのである。
この家は店であった。
家を探索したところ、奥には調理場があった。その奥に階段があり、二階に上がれた。
二階は居住区らしく、何もない部屋が1つ、タンスやテーブルが置いてある広い部屋が1つ、風呂や洗面所、トイレの部屋があった。
「師匠は昔は店でも開いていたのか?そういえば料理も美味かったしなぁ、それを教わった訳だし……なぜあんな体術が必要なんだ?」
と考えるが特に答えも見つからず。家の掃除を開始した。