4話:私の思い
先生、もしも私が告白したら、先生の事が好きだと言ったら、どうしますか?
真剣に聞いてくれますか?
いつもの笑顔でごまかしますか?
そんなもの本気じゃないと言いますか?
わかっています。先生にその気が無いことくらい。私はただのお手伝いで、私が勝手に研究室にいるだけで、特別でもなんでもないこと。
先生に会えるだけでも嬉しくて、話すとすごく楽しくて、そばにいられるだけで幸せで、それなのに……。それだけで十分だと思っていたのに……。誰もいない部屋に明かりを照らすとき、不意に込み上げる寂しさ。日々、波のように繰り返す、喜びと悲しみ。
もうどうしていいかわからなくて、何もできなくて。
先生のせいでもなく、誰のせいでもなく、全部、全部自分のせいなのに。
どれだけ泣いても、我慢しても、何も変わらないのに。わかってるのにそれしかできなくて。
臆病な自分が悲しい。
だけど、そんな悲しさ寂しさ、全部忘れさせてくれるのは、やっぱり先生なんですね。
なんかもう、わけわかんないよ。
全部終わらせてしまいたい。
だからせめて、この思いだけ、たった数秒の言葉だけ、告げさせてください。
「先生、好きです。あなたの事が、好きです。」
目が覚めると、飽きるほど目にした白い天井が視界に入りました。窓の外からは朝日が差し込んで、小鳥の鳴き声が聞こえて……いつもとかわらない朝。何一つかわらない、かわらない。
それは私にとって無言のメッセージでした。