表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/19

第12話 英語クラブ、始動

 執筆にあたり生成AIを使用しています。

(放課後・英語クラブ部室)


 ついに、英語クラブの初日を迎えた。


 部室には、僕と玲奈、そして新しく入部した佐藤蓮、高橋隼人、深澤美咲、エミリー・片桐の4人。

 そして顧問の橘祐一先生も同席している。


 テーブルを囲んで座り、まずは自己紹介をすることになった。

 初回ということで、日本語での自己紹介から始める。


「それじゃあ、まずは副部長から!」


 玲奈が当然のように僕に振る。

 視線が集まり、嫌な汗が滲む。


 ……仕方ない。


 僕は椅子から立ち上がり、深呼吸してから口を開いた。


「えっと……友川和樹です」


 予想通り、緊張で声がやや硬くなる。


「正直言って、自分は副部長を務めるには力不足だと思います。皆さんには、どうか助けてほしい……迷惑でなければ」


 最後の方は、つい声が小さくなる。


 でも、その瞬間——


「いや、めっちゃ英語できるでしょ!」


 蓮が即ツッコミを入れた。

「そうそう!」と美咲も同意する。


「授業中、内職してるくせに英語のテストは満点じゃん」


「……よく知ってるな」


「そりゃ有名だよ! 先生も”友川は英語なら問題ない”って言ってたし」


 まさか、そんな風に見られていたとは。

 ちょっと驚く。


「まあまあ、副部長が謙虚なのはいいことよね」


 玲奈がまとめるように言う。

 そして、他の部員も順番に自己紹介をしていった。


「私は白石玲奈。2年生で、この英語クラブの部長よ!」

「英語は好きだけど、完璧に話せるわけじゃないの。でもね、好きなら伸びる! そう信じてるの」

「私がこのクラブを作ったのは、みんなが英語を楽しめる場所を作りたかったから」

「だから、みんなで楽しく学びましょう!」


 自信満々な笑顔。

 玲奈らしい、前向きな自己紹介だった。

 そして、次々に部員たちが自己紹介をしていく。


 ●佐藤さとう れん(2年・男子)

「俺は佐藤蓮! 2年! ゲーム好き!」

「海外の人とボイチャでゲームしてるうちに、気づいたら英語喋れるようになってた!」

「でも、文法とかはサッパリだから、英語クラブでその辺補強したいっす!」


 ●高橋たかはし 隼人はやと(1年・男子)

「あ……えっと、高橋隼人です、1年です」

「ギター弾きます。洋楽が好きで、それで英語にも興味が出ました」

「発音とか下手ですけど、頑張ります……!」


 ●深澤ふかざわ 美咲みさき(1年・女子)

「私は深澤美咲、1年生!」

「アニメ好き! 英語版の字幕でアニメを観てたら、気づいたら興味が湧いちゃって!」

「でも話すのは苦手だから、ここで少しずつ慣れたらいいなーって思ってる!」


 ●エミリー・片桐かたぎり(2年・女子)

「私はエミリー・片桐。2年生」

「父がフランス人で母が日本人だから、フランス語は話せるけど、英語はちょっと……」

「発音に自信がないから、それを克服したくて入部しました」


 部員それぞれが、思い思いに自己紹介を終えた。

 それぞれの英語との関わり方が違っていて、面白い。


 ●たちばな 祐一ゆういち(英語クラブ顧問)

「よし、みんな自己紹介お疲れ!」


 顧問の橘先生が、椅子の背もたれに腕をかけながらニッと笑った。


「みんな英語を学ぶ理由が違ってていいな! やっぱり言葉ってのは、使いたい場面があってこそ伸びるものだからな」


「英語の発音が苦手? 単語がわからない? 文法が不安? そんなの気にするな!」


 先生はぐっと親指を立てる。


「大事なのは、伝えようとする気持ちだ!」


「……また始まった」


 玲奈が小声で笑う。どうやら先生の”お決まりのセリフ”らしい。


「いいか、お前たち! 英語ができると世界が広がるぞ!」


「ただし、“できる”ってのは完璧な英語を話すことじゃない!」


「たとえ直訳でも、たとえカタコトでも、心を込めて伝えれば伝わる!」


「直訳でも気持ちを込めれば伝わるぞ!」


 先生の決め台詞が炸裂し、部員たちは思わず笑う。


「だからお前ら、間違いを恐れるな! どんどん話せ! いいか、英語は——」


「勢い!」


 蓮が茶々を入れる。


「そう!勢いだ!」


 先生は満足そうに笑い、机をドンと叩いた。


「いいか、今日からお前たちは、英語を通じてもっと世界を広げる仲間だ! よろしくな!」


(初日の活動)

 その後、アイスブレイキングとして「ワンワード・ストーリー」を実施。

 順番に一単語ずつ英語で言って、即興で物語を作るゲームだ。


 最初はぎこちなかったが、次第に笑いが増え、エミリーが「私、即興苦手〜!」と照れ笑いしながら続けたり、隼人が妙な展開に持っていこうとしたり、蓮がスラングを混ぜて和樹にツッコまれたり。


 いつの間にか、部室の雰囲気は明るくなっていた。


(帰り道)

 クラブ活動を終え、玲奈と並んで帰る。


「和樹、もっと自信持っていいのよ」


 玲奈がふと口にした。


「……そう?」


 僕は、まだ実感がわかない。


 でも、今日の活動は、思ったより悪くなかったかもしれない。


 そんなことを考えながら、帰路についた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ