第十七話 熾天の聖剣
完全にとあるアニメに影響を受けてしまいました…あと、一回くらい似たような物が出てくると思いますがご了承ください。お願いします。
自分の家で寝ているノエルに誰かが語りかける。
『聖剣の継承者よ。この声に応え、座にて剣を手にするがいい。』
突如、ノエルの体が光りに包まれた。光が消えると、そこにノエルの体はなかった。
ー熾天の座ー
目を覚ますノエル。その目に入った景色はいつもの部屋ではなく、無限に広がる荒野だった。
「…どこ?」
『ここは、熾天の座。すべての世界に通ずる言わば原点の地である。』
「ッ!誰だ!」
『そう焦るな。我はこの地の管理者、エルドリアス・コーレスだ。』
「それで?その管理者さんがなんの用?」
『単刀直入に言うと剣の継承者である君にここで行う試練を受けてもらう。』
「試練?継承者?なにそれ知らないよ?」
『…そうか。では一から説明しよう。』
エルドリエが手をかざすとそこに台座と剣が現れた。
「これがその剣?」
『ああ。名は『熾天の聖剣』。かのアーサー王が使用した剣だ。この剣はもともとはただの剣だったが、アーサーの死後その魂とともに宝具となりこの地に召喚された。だが、この宝具は持ち主をなくし状態が不安定だった。』
「だから試練を行って持ち主を探したってわけ?」
『そうだ。前回の試練は15年前。失敗に終わった。』
「なんで?」
『剣が継承者を拒んだんだ。あのときの継承者は己が欲望に忠実でな。剣を手に入れた途端、この地を破壊しようとしたんだ。それを止めるために剣自身が継承者を殺した。』
「破壊しようとした理由とかはわかってるの?」
『奴が言うには原点の地を破壊して自らが新しい世界を作ろうとしていたらしい。なんとも傲慢なやつだ。』
「まあ、そんな事はいいとして。試練の内容は?」
『そうだったな。内容としては我の宝具「至高の巨兵」によって呼び出す古代の巨神、『ヘラクレス』を倒すことだ。』
「能力の使用は?」
『なしだ。そもそも、この試練は剣の鞘「全て遠き理想郷」の覚醒が目的だからな。これは能力を媒介として埋め込まれるからな。』
「試練後の報酬は?やっぱりそれ次第になるんだけど。」
『…今までの能力の代わりに、超再生と膨大な魔力を持てる『全て遠き理想郷』と、あの剣だ。』
「う〜ん…仕方ないなぁ。わかったよ、その試練受けようかな!」
『ありがとう。ではその剣を抜いてくれ。剣に認められれば試練が始まる。』
「りょうか〜い!」
ノエルは剣を握り、引き抜いた。
【…貴方が今度の継承者か?】
「うおっ、喋った!」
【すまない。驚かせてしまいました。私は聖剣に宿った魂、アーサー改め『アルリア』だ。使い方は分かると思うのだが。】
「うん、わかるよ。持った時に頭に入ってきた。」
【では、これより、剣の試練を始める!】
『認められたみたいだな。では我は干渉できないから離れた場所にいる。健闘を祈るぞ。』
「まっかせんしゃい!」
ノエルが剣を構え、技を発動する。
『風の隠蔽』
剣に風が集まり、纏われ刀身が風となった。
「おぉ!これが隠蔽かぁ!これなら折れなくて済みそうだ。」
そう言っているのも束の間、目の前で魔力が何かを形作っている。それはやがて巨大な人になり実体化した。その巨人は右手に大きな剣のような斧のようなものを握っている。
「あれがヘラクレス…」
『グォォォォォァァァァァァァ!!』
「早速です、かっ!」
ガキィィィィィィン
ヘラクレスはノエルに接近し剣を振りかざす。それをノエルは受け止めその音が周囲に響き渡る。
「くっ…お、重い…」
『グォォァァ!!』
ズゴォォォォォォ
ノエルは攻撃を受けきれずに吹き飛ばされてしまった。
「くっそぉいってえなぁ。」
(なんとかして後ろに回り込んで一撃…やってやる!)
『グォォォォォ!』
ヘラクレスはまたもノエルへ接近する。
「目を眩ませば、どうだ!」
『風の破砕』
ドゴォォォォォォ
ノエルは剣を地面に突き立て風を圧縮して放った。すると、地面が抉られ砂埃が舞い上がった。
『グオォ?!』
運良く砂埃がヘラクレスの目の中に入りヘラクレスの行動が停止した。
(今だ!)
ノエルはヘラクレスの後ろに回り込み背中に飛び乗った。
『風の破砕』
「削り取れぇぇぇ!」
ギュイィィィィィィィィン
集められた風はヘラクレスの体を削っていきついに体に風穴を開けることができた。
「よっしゃ!これでどうだ!」
『…グゥ』
「え?嘘でしょ?」
『グォォォォォォォォォォォォ!!!』
空いていたはずの風穴は一瞬にしてふさがり、ヘラクレスが纏うオーラももっと禍々しくなっていた。
「さっき倒したじゃんかぁ…どうしよう…もう一回倒せればいけるか?」
「でもなぁ…さっきのはもう通じなさそうだし…どうすれば…」
【力を、貸してあげましょうか?】
「あんたはアルリア…って力を貸すって?」
【簡単なことです。一時的ですが剣の力を解放します。ですが、これには精神をものすごくすり減らします。無茶をすれば大怪我じゃ済まないかもしれませんが…】
「別に大丈夫!アイツを倒せるのなら、力を貸して!」
【了解しました。】
《宝具解放》
刀身が纏っている風が無くなり、刀身が剥き出しとなった。すると、刀身に魔力が集まっていき光だす。
「これが…剣の力…」
【使い方はわかると思います。ですが、くれぐれも気を付けて。】
「わかった!」
『グォォォォォァァァァ!!!』
ヘラクレスが咆哮する。その咆哮は今までのものよりも大きくものすごい圧力がある。
「アイツも全力で来るか!受けて立つ!」
【対人宝具:熾天究極の聖剣】
「はぁぁぁぁぁ!!」
『グォォォォォォァァァァァァァァ!!』
両者武器を振りかぶり攻撃をする。
ガガグギィィィィィィィン
攻撃が衝突し辺りに衝撃波が広がる。
「ッ!うおぁぁぁぁぁ!!」
ズガバシャァァァァァァァァン
ノエルの剣がヘラクレスを武器ごと斬り裂く。
『グゥ…グォォ…ガァ……』
ヘラクレスが膝をつき、倒れる。それとともに光の粒子となって消滅した。
「やった…勝て、た…」
精神を疲弊したノエルもまた、倒れて気を失ってしまった。
ー数十分後ー
【起きれますか?ノエル。】
「う、う〜ん…アルリア?」
【はい、そうです。大丈夫ですか?】
「うん。もう元気いっぱいだよ。」
『それなら良かった。』
「あ!エルドリアス!試練の結果は?」
『もちろん合格だ。君は正式に聖剣の主となった。』
「やったー!」
『それに伴い、今までの能力は一時的に封印され、新たな能力『此処に無き遠き理想郷』へと変化した。今までの能力には宣言することでチェンジすることが可能だ。』
「ありがと!あ、どうやって帰ればいい?」
『帰還:現世と言えば帰れるぞ。』
【ノエル、私は少し残ってもよろしいですか?】
「ん?いいよ。」
【ありがとうございます。】
「それじゃあ、エルドリアス!バイバイ!」
『ああ、会えるのならまた会おう。』
「帰還:現世!」
ノエルの体が光りに包まれ、消えた。
【…エルドリアス、】
『いや、いい。君が言いたいことはわかる。なぜ、彼女が選ばれたかだろ?』
【そうだ。他にも候補者はいただろう?】
『…彼女なら、やつを倒せると思ってな。』
【やつ、とは?】
『15年前の継承者、ニカロスだ。』
【なっ?!ニカロスは私が殺したはずでは?】
『人間としてのニカロスは死んださ。だが、やつは随分しぶとくてな。暗黒界よりも深き場所、邪界で邪王として復活してしまった。』
【そんな…】
『だが、彼女のポテンシャルならあの宝具も開放させることができるかもしれない。』
【それが使えるなら、邪王になったニカロスへも勝ち目がある!】
『そういうことだ。というわけでアルリア、これからは彼女のサポートを頼むよ。』
【了解した。では、また次の試練まで。】
アルリアの魂が視点の座から消失した。
ーノエルの部屋ー
帰還したあと、眠気で寝てしまったノエル。朝となり、布団から起き上がると布団の横に獲得した聖剣がおいてあった。
「夢じゃ、なかったんだ。」
【そうですよ、マスター。勝手に夢にしないでください。】
「うわっ?!…って、アルリア!」
【なんでそんな驚いてるんですか、マスター。】
「急に声かけられたら、びっくりするよ…」
【まあ、それはそうですね。でも、無事で何よりですよ。】
「え?どうしてさ?」
【いえ、熾天の座からの帰還は少々危険な部分もありますので。最悪、魂だけが何処かに言ってしまう、ということもありえます。】
「えぇ…そういうことは早く言ってよぉ…」
【すみません。】
「でもまあ、これからもよろしくね?アルリア。」
【はい。よろしく願います。】
ーオマケー
「そういえば、アルリアって実体化できるの?」
【まあ、短時間なら。】
「よかった。あのね、先輩が今見てるアニメに、元ネタがアーサー王のキャラクターが出てくるんよ。」
【はぁ…】
「そのシーン再現してみたいんだけど、いいかな?」
【なんか危なそうなんで却下します。】
「そんなぁ…先輩に動画送って喜んで欲しかったのに…」
【やはり動画を撮るつもりだったのですね…】




