第一話
ーAM6:00ー
ピピピピ、ピピピピ…
「…うるさい」
うるさい目覚ましの音で意識が覚醒する。
「転校日か…早く出ないとだめだし早めに準備しよう。」
この家は二階建てなので下に降りて朝食をとる。
ーAM7:00ー
「そろそろ出よっかな」
すいせいは、お気に入りのパーカーを羽織る
「荷物は…大丈夫だね。それじゃ行ってきます。」
自分以外がいない家に向かってそう言い残して家を出た。
〜学校〜
(最初は職員室に行けばいいんだけっけな)
「失礼します。今日転校してきた星街です。」
「ん?おお、星街さんか。今から朝礼行くから着いてきてくれ。」
「わかりました。」
ガラガラ
「お〜い皆、朝礼始めるぞ」
先生がそう言うとさっきまで立っていた人たちが自分の席へ戻っていった。
「今から朝礼を始める。まず連絡事項だが今日は、転校生が1人いる。入ってきてくれ。」
先生に呼ばれるとすいせいは、教室に入って黒板の前に立った。
「イノナカ学園から転校してきた星街すいせいです。これから一年間よろしくお願いします。」
教室中で拍手が起こる。
「それじゃ星街さんは一番奥のさくらの隣の席に座ってくれ。」
「わかりました。」
「すいちゃんよろしくにぇ!あとみこにはためでいいよ!」
「わかった、よろしくね。あ、なんて呼べばいい?」
「う~ん…じゃあみこちって呼んで!」
「みこちね、わかったよ。」
「今日の予定だが、実技の内容を基礎能力練習から3年生との演習に変更する。また、今回の演習は2対2のデュオだ。事前にペアを決めておけよ。」
教室中に歓声が響く。その中には椅子から立ちガッツポーズをしているものも二人程度いた。
「みこち、なんでこんなにみんな喜んでるの?」
「にぇ?さぁ?みこにはわかんないよ。」
「えぇ…」
「そもそもみこあんまり戦うの得意じゃないからにぇ」
「あ、そういえばみこちの能力って聞いてなかったね。どんな能力なの?」
「みこの能力はにぇ『神桜巫術』って名前の能力で、絶対壊れないバリアが貼れるんだよ!」
「え、それすごいじゃん。」
「じゃあすいちゃんの能力は?」
「宇宙の中心で夜を歌うだよ。」
「どんな能力なの?」
「まず、空が飛べる。次にエネルギーが無限になる。」
「にぇ?やばい能力じゃん」
「そうでしょ、すいちゃんはすごいんだよ。」
「じゃあじゃあすいちゃん、一緒にペア組もうよ!」
「いいね!」
ーグラウンドー
「みんないるか〜…いるみたいだな。よし、それでは今から二学年合同の実技演習を始める。ペアはもう組んでいるようだからそのまま個別に三年生と演習を行ってもらう。」
「みこちどうする?誰と戦おうか。」
「う〜ん、ここはやっぱりいちばん強い人でしょ!」
「だよねぇ。言うと思ったよ。で、一番強い人って誰なの?」
「やっぱり生徒会の百鬼兄妹かなぁ。」
「百鬼兄妹?」
「うん。会長の百鬼あやめ先輩と、副会長の百鬼あやと先輩の2人だにぇ。みんなからはえ〜と…なんて呼ばれてるんだっけ?」
「『流靂の鬼々』だ余!みこちゃん!」
「にぇ?ってええ?!あやめ先輩?!」
「さくらさんごめんね。うちのあやめが。」
「あやと先輩まで!どうしたんですか?」
「いやねぇ先生に新しい転校生の相手をしてやってくれないかって言われてて。」
「すいちゃんの?」
「そうだ余!だから一緒に戦おう余!」
「いいですよ!いいよねみこち?」
「うん!先輩だからって負けませんよ!」
「こっちだって後輩だからって手は抜かない余!」