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存在する少年の変遷
どこかの街のどこの学校にもいるような少年。
同じクラスにいたような既視感があって、記憶に残っているような、いないようなクラスメイト。
ただ彼はそこに存在する。
「少年A」
神妙な面持ちで窓の外を眺めてる姿は、只々呆けてるようにしか見えない。ごく普通のとても普通という言葉が当てはまる家庭で育ち、公立の中学を卒業して中の中ランクの高校へ進学した。
とくに仲の良い友達はおらず、決していじめられる事もなくクラスの中に存在し続ける。
彼を見ていると・・・
なんて興味を持つ人間は存在しない。
少年Aは考える。
自分自身の存在意義を
少年Aは考える。
答えを見つけ出せないまま