Catch99 名言
気持ちを素直に言葉にするのは案外難しい物です。
昨年2021年は世界を覆ったコロナ禍に因り1年後倒しで開催された東京オリンピックがありました。オリンピックでそれなりに「名言」が出るかと思っていたのですが、心に残る「傑作」は皆無でした。
これは私が筋金入りの「ひねくれ者」「へそ曲がり」の為で、「面白いなぁ」と思う部分が普通の方とは大分違うからなのだと思います。
中継するアナウンサーが受け狙いで繰り出すフレーズも、声を張り過ぎて邪魔なだけでした。やはり競技者が主役なので、解説者やアナウンサーが目立つのは本末転倒に感じるのです。
それに比べれば主役ではありませんが監督の想いやコメントは面白く感じる物が比較的あります。
「東京2020」ではないのですが、アーティスティックスイミングの井村雅代コーチがどこかの番組で言っていた (たぶんリオデジャネイロの後)「オリンピックに魔物なんぞ居らん」は名言でした。同じ番組で出た、「地獄みたいな毎日でした」としゃくり上げ泣きながらインタビューに答える教え子たちの映像を見て「地獄に行った事も無いクセによう言うわ」と鼻で嗤ってかましたのもいい言葉だったと思っています。
名言なのか“迷言”なのか微妙ですけど、2019年末くらいに当時の自民党幹事長だった二階氏が言った「マスクをしてたらメシが食えないじゃないか」もとても記憶に残る「傑作」です。
老害日本の見本市みたいな二階さんはこれまで数々の迷言暴言を撒き散らして来た人ですが、コロナ禍で人流を抑えながら補助金を出さずに経済を保たせたい菅政権 (当時)が「マスク会食」なる「新しい形の外食」ならいいんじゃない? と苦しい事を一生懸命言って回っていた時に、努力の全てをぶち壊す名言でした。
全く二階氏の仰有る通りで、会食してもマスクをしていれば安全だと言い張る菅総理大臣の方がおかしかったのですから。
今年は果たしてどのような言葉が飛び出すのでしょうか。
言葉に変な思惑がくっついているとシラケてしまいます。スポーツ中継のアナウンサーにうんざりしてしまうのは邪念とボリュームが過剰だから。