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Catch93 宇宙の中心

以前言及しましたが、インドや中国は「1つになったヨーロッパ」みたいな物と捉えると分かりやすくなると思います。

 私の住む高田馬場の隣には宇宙の中心があります。


 「そんなアホな」とか「ドップラーの説では相対的に…」とか様々な想いが頭の中を駆け巡ると思いますが、これは日本語で考えるが(ゆえ)の誤解です。


 日本維新の会の方々が一時期 (今もかな)声高に「解消せよ」と訴えていた“二重行政の無駄”の見本みたいな話ですが、我が高田馬場のすぐ南側に「大久保」という一帯があって、その北の端 (一番高田馬場寄り)が都立公園になっています。その中に「東京都立のスポーツ施設」があり、すぐ近くに「新宿区立のスポーツ施設」があるのです。区立の方の名前が『コズミックスポーツセンター』。


 なんでこんなSF的な名前になっているかと言えば、同じ建物の最上階がプラネタリウムになっているからです。


 ご丁寧に館内のエレベーターも、中が小さなプラネタリウムになっていて、乗っている間に天井を彗星や流れ星が横切って行く凝った作りになっています。


 私の暮らす新宿区は登録外国人の人口比率が全国で一番高い自治体だそうで、公共施設の案内や区報、ゴミ収集のステーションの表示などが「日本語」「英語」「中国語」「ハングル」で書かれております。


 ここ10年くらいで特に増えているのはイスラムの方々なので、そのうちアラビア語も加わるかも知れません。


 要するにコズミックスポーツセンターの中国語表記が「宇宙体育中心」という訳です。


 初めは「宇宙的体育中心」だったのですが、中国語の「的」は「~の」という意味しかなく、「COSMIC」の「IC」にあたる「~っぽい」「~の様な」を意味しません。「誤訳」に近いと誰かに指摘されたのか、いつの間にか今の様な表記になりました。


 この「宇宙体育中心」という表現も、英語をそのまま中国語にした様な物で、こういう辺りも前回『そしてサルは去る』でお話しした如く「英語と中国語は日本語よりも似た言葉なのかも知れない」と私が思う理由の1つとなっています。



 コロナ禍の中で「一帯一路」状態だった高田馬場も厳しい状況になっており、ウイグル料理店やパキスタン料理店が無くなり、代わりに増えたのが中国料理のお店、それも中国の「地方料理」のお店です。


 実は日本で「中国料理」と呼ばれている物の殆どは中国の地方料理の1つ「広東料理」をベースにした「日本風中国料理」でした。「麻婆豆腐」や「担々麺」など「四川料理」も一部メニューにありますけど、基本は「広東」。


 更に中国本土 (の北部)では一般的に「水餃子」として食べる餃子と、旧満洲の郷土料理「鍋貼(グォチェー)」の料理方法 (小麦粉練った皮で肉・野菜をみじん切りした中身=“餡”を包み鉄鍋で焼く)を混ぜて「焼き餃子」なる「日本産中国料理」を作り出してしまったり。


 誤解しないで欲しいのですが、「中国料理の主流」なる代物が地方料理とは別にあって日本で出されている「中国料理」がニセモノや中国料理の主流ではない地方料理に過ぎない、という訳ではなく、中国本土でも「中国料理とはこれこれこういう物」と“主流”に当たる物はありません。


 単に「北京辺りで食べられているメニュー」「上海辺りのメニュー」等々、地方差が有りすぎて本当にどれが主流とは言えない、というのが実態だそうです。


 例えて言うなら「ヨーロッパ料理」なる物を勝手に想定してその主流がドイツ風なのかイタリア風なのかはたまたフランス風か、などと無意味な考証をしている様な物でしょうか。


 今、高田馬場に増えている「中国地方料理のお店」たちは、これまで現地にでも行かなければ口に出来なかった様々な地域の「知られざる中国料理」を扱っております。本格四川も有れば広東や「ディープ広東」とも言うべき香港、激辛好きを虜にする湖南 (武漢の近く)や西北 (西安辺り)の料理。


 それぞれが店舗を構え競う様は「リトルチャイナ」状態です。ある意味で「宇宙の中心」なのかしら。羊肉が好きな私は激辛ではありますが西北料理を出す『小満(シャオマン)』さんをよく利用しています。

神田沙也加さんの突然の訃報に大変驚いております。謹んでお悔やみ申し上げます。

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