表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/240

Catch8 三銃士

フランスの話題が続いていますね

 来年2022年の大河ドラマは『鎌倉殿の13人』、脚本は三谷幸喜さんで2004年の『新選組!』2016年『真田丸』に続いて3作目です。


話題になった『新選組!』は全く1話も見ませんでしたが『真田丸』は毎回録画して関連番組まで押さえつつ視聴していました。


 力が入っていましたねぇ。ナレーションに当時の看板アナウンサーである有働由美子さんを据え、オープニングにその回の映像をカットインさせ(つまり毎回オープニングが違う)、オープニングからそのままナレーションで本編に入って行く斬新な作りを採用していました。


 最終回の演出は視聴者を戸惑わせた向きもある物の、人気武将・真田幸村(作中では本名の信繁(のぶしげ))を据えて見応えのある作品に仕上がっていた様に思います。


それと較べてなぜ『新選組!』を全く見なかったのかというと、90年代の迷い道から2000年代の戦国と幕末の行ったり来たりの中で(たま~に『平清盛』などほかの時代を取り上げた作品も混じりましたが)幕末について言えば司馬遼太郎さんやつかこうへいさんなど様々な巨匠がそれぞれの視点ですでに素晴らしい作品を残していて「ネタ」としては“もうお腹いっぱい”という感じがしていたからです。



三谷さんは『古畑任三郎』シリーズや数々のドラマや映画作品をモノしていますけど、NHKがらみでは2009~10年に放送された『人形劇・三銃士』の脚本が印象に残っています。


『三銃士』の魅力は、デュマが発表して以来、主人公ダルタニアンの無鉄砲だけどまっすぐな気性に加え、達人にさえ構えを直させる程の剣の腕前、これにかかっています。


 しかし三谷『三銃士』は“三谷さん、ダルタニアン嫌いなの?”と首をひねりたくなる様な描き方で「ただの考えなし愚かしい若者」にしかなっておらず、全然感情移入出来ない作品になっていました。


 まあ三谷さんの設定ミスか製作側の“事情”でそうなったのか、部外者には判断しかねる所です。



 このなんとも締まらない「三銃士」から程ない2011年にハリウッド映画『三銃士/王妃の首飾りとダ=ヴィンチの飛行船』が公開されます。


 この作品を見て私は再び首をひねりたくなりました。


三谷『三銃士』では原作と違い“殺し合いの世界を退いてお坊さんになりたい”と願っているのはアトスではなくアラミスになっていたのですが、ハリウッド『三銃士』も同じ設定になっていたのです。




???




え~と、あの~、どういう事なのでしょうか。




 アトスは本名ではなく、ギリシア正教の聖地「アトス山」(村上春樹さんの『雨天炎天』に出て来ます)にちなんで呼ばれている“あだ名”です。


彼が強い信仰と出家願望を持っているからに他なりません。


三谷さんが何か脚本家として作劇上の理由から原作では女性と見まごう美男子で“たらし”だったアラミスにその性格を移した、というのはあり得る事だと思います。


 しかし同時期に外国で製作中だった別の作品に同じ設定変更(原作からのアレンジ)が発生する物でしょうか。


人形劇の進行中、つまらなさに文句をいい始めた家族に“原作ではこうだった”と解説していた私は、映画の公開後「(私の)記憶違いだったんじゃないの?」と疑惑の目を向けられる羽目になりました。



 そんな事無い!変なのは三谷さんとハリウッドの方なんだよおぅ。




蛇足ですが、ハリウッド『三銃士』の終わりは、復讐に燃えるバッキンガム公爵がやる気満々で大軍を率いドーヴァー海峡を押し渡って来る「以下続編」、To be continueな映像でした。


 原作後半の山場「英仏戦争編」もやるんだな、と思っていたのですが、いつまで待っても「次」の話を聞きません。どうなってるんでしょ?

まだフランスが続きそうです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ