Catch79 二重取り
Why Japanese people!?
誕生日プレゼントとお年玉が実は同じ物だったというのをご存知ですか?
封建時代の日本は「数え年」を採用しており、生まれた時が「一つ」つまり「1歳」で、年が明けたら「2歳」となりました。数え年制の不便さを強調する為に言われる様になったのか、「12月31日に生まれたら生後2日で2歳」という笑い話も、制度が制度として通用していれば「そういう人もいる」程度で済んでしまう現象に過ぎないと思うのですが。
満年齢だって「2月29日に生まれた人」の様に珍現象に見舞われる人もいます。別に「だから“不便”な数え年を“便利”な満年齢制に変えよう」とやらなければならない程の致命的な欠陥ではないと思うのです。
満年齢の最大のメリットは『Catch2 時代の区分と元号』でも触れましたが小児医療にとって合理的という点です。別にお医者さんに診療してもらう時に満年齢を申告すればいいだけで、数え年をやめる程の事ではありません。
満年齢の普及で「誕生日」と「誕生日プレゼント」が“先進国でやっているハイカラな習慣”として日本に登場します。“西洋化”の第二波、戦後の事です。わざわざ法律まで作って満年齢制に切り替えました。
数え年は「生まれて何年目か」というカウントですので“誕生日”は新年の一日目です。誕生日にあたる元日に日本古来の“誕生日プレゼント”である「お年玉」も残り、“二重取り”状態になって今に至ります。
もらう物が倍になった子どもたちには嬉しい事でしょうけど、あげる方にとってはトホホです。
日本は割りと二重取りの多い社会です。
田中角栄さんが道路整備の為に使うとして始めたガソリン税。これで賄うから一通り建設が終わったら高速道路の料金はアメリカのフリーウェイと同じくタダになります、と言っていたのにいつまで経っても実現していません。寧ろ何だかんだ理由を付けて値段を上げ続けています。
不動産にかかる税金もそうですね。ローマ時代以来、欧米諸国で主流なのは相続時に一括で済ませる「相続税」か毎年払う「固定資産税」のどちらか一つなのですが、日本では何故かどちらも取っています。本当に何故でしょう。
年齢の数え方や変なイベントを見習うより、こういう所を真似して欲しい物です。
誰か是正して下さい。