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Catch239 似て非なる物

嘘や事実ではない事を信じ込まされて投票した人に責任を押し付けるのは「逃げ」でしょう。嘘をばらまいた方に責任を取って頂かなくては。逃がしてはイカンと思います。

 政治家の目が死んでいる現象が少し前から見受けられるようになりました。私が一番初めに「何だコレは」と思ったのが細野豪志氏でした。民主党のホープとして静岡の選挙区で自民党の候補者を破り続け、政権時代には環境大臣も務めた方です。


 その大臣在職中にどんどん目が死んで行ったのです。


 就任したての頃は意欲と野心に満ち「いよいよ俺の時代が来たぜ!」という顔つきだったのに、余程に不本意な事態が続いたのか日が経つにつれて輝きが薄まり無くなり遂には意欲も意志も感じられない目になってしまいました。


 民主党が政権を失って分裂してからは長年戦い続けた自民党に籍を移してまで国会議員でいる様を見ると、旧民主党勢力に日の目は無いと感じたのもあるでしょうけど、どこの党でもいいから国会議員でいたいというだけの方になってしまったのでしょう。それは目も死にますわ。


 評価の是非は置いても政権に復帰した安倍晋三氏にはこの目はありませんでした。今から思えば彼の目が死んでいたのは最初に総理大臣になった時の最後の方だけです。


 安倍氏が暗殺されてからは歴代の総理大臣たちが次々に目を死なせています。社会自体が沈没しかかっているこの時期に国政で責任を負えば自然とそうなるのでしょう。



 SNSが選挙に及ぼす影響が深刻になっています。トランプ氏がアメリカの大統領に返り咲いた2024年の選挙でもある事ない事SNSで撒き散らし、テレビの公開討論会の場ですら「移民が近所で飼っている(ペット)を食べている」などと堂々とデマを喋っていました。


 日本でも同じく2024年に東京都知事選でSNS発信を「活用」した石丸伸二氏が一躍次点に付けて注目され、パワハラで失職した兵庫県知事がまさかの再選を果たしました。


 ファクトチェックが追い付かない選挙期間中に連日「斎藤知事は悪くない」「自殺した職員は10年に渡って10人と不倫していた」などと自分だけでなく対立候補者である筈の立花孝志氏なども発信して回った結果、告発した県職員だけでなく百条委員会で委員を務めていた県議会議員まで自殺に追い込まれるなど死屍累々、兵庫県政はおよそ「普通ではない」状況に陥っています。


 議会が設けた百条委員会だけでなく、県が調査を委任した第三者委員会もパワハラと公益通報者保護違反を指摘・認定しましたが、知事はそうした事実が認定される前に行われた選挙にて再当選してしまった為に、今や必死で自分は悪くないという従来の主張を壊れた音声再生機器のように繰り返すばかりになっています。


 この斎藤兵庫県知事も目が死んでいます。死んでいるというより「どこを見ているのか分からない」妙な目付き。それは「兵庫県政を良くしたい」という意志ではなく「自分の地位を守りたい」という目付きです。


 トランプ氏や石丸氏同様「ファクトチェックが必要な“本当かどうか分からない”自分に有利な情報」で票を積み増した点では新しい手法で選挙に勝ったと言えますが、トランプ氏や立花氏と比べると彼には明確な違いが有ります。


 斎藤知事は事態をコントロール出来ていないのです。


 嘘だろうが本当だろうが、トランプ大統領や立花氏は情報をばらまいて「自分に有利な状況や成果」を作り出しています。主導権を持つのは彼らです。しかし、勝手連のように「斎藤知事は悪くない」と立花氏やその発信を信じた人たちに勝たせてもらった斎藤氏は全く主導権を持っておらず、落とし処を用意する事も作り出す事も出来そうにありません。


 本来は知事に対する不信任決議など、百条委員会や第三者委員会の調査結果が出てから行うべき物でした。ところが世論が知事を有罪と思っている内に選挙に持ち込んでしまえと議会が「助平根性」で不信任決議をした結果、極めてややこしい事になってしまっています。


 最早知事には論点反らしや結論の先送りくらいしか地位を保つ道がありません。似たように見えても主導権が無い彼にトランプ氏や立花氏と同じ突破力は無いのです。


 今知事が言い立てている「告発者が猥褻文書を作成していた」という事は「告発内容も嘘八百」との当初の主張の正統性を何も証明しません。2つは「だから」では繋がらないのです。


 法廷で関係ない事をベラベラ言い立てて罪を逃れようとする人がたまに居ますけれど、彼はそんな無様で生産性のない状況に陥っています。


 調査の結論が出た今だからこそ、もう一度選挙で審判を貰うのが正常化への近道です。

このまま任期一杯居座る積もりですかね。

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