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Catch196 文明の横軸

旅行に出掛けるなら早いウチが良いのかも知れません。既にミャンマーなどなるべく行かない方が望ましい国に変わってしまった所もある事ですし。

 2024年現在、私が住む高田馬場界隈は飲食店だけ見れば「一帯一路」と化しております。モンゴル。ネパール。ミャンマー。タイ。カンボジア。ベトナム。フィリピン。スリランカ。イランやトルコ、エジプト。別格クラスでカレー屋が中心のインドと中華料理中心の中国。


 四川川魚専門店やら北京ダック専門店が駅前に看板をデデ~ンと出しているのを見ると「ココハ一体ドコノ国?」状態です。


 コロナ禍で撤退してしまいましたが、最近までウイグルやシンガポールやウズベキスタンのお店までありました。まるで東南アジア・南アジア・中央アジアの食文化の見本市みたいです。



 東南アジアの食文化を見るとインドと中華(チャイナ)、二大文明の狭間にある事がメニューから感じられます。


 中華食文化から見ると台湾>ベトナム>カンボジア>タイ>ミャンマー>ネパール>スリランカの順に“中華”の要素が薄れてインドっぽくなって行きます。最後のスリランカは中華の影はほぼありません。


 逆にインドの影はモンゴルや台湾までは及んでいません。


 例えばベトナムの代表的なメニューは米粉の麺の「フォー」や「海老餃子」「生春巻」ですが、名前からしてすでに中華メニューのベトナム仕様みたいな感じです。


 タイにも“タイ風”「ラーメン」や“タイ風”「焼きそば」がある一方で「タイカレー」とそろそろインドっぽいメニューが現れます。


 インドの隣ミャンマー料理は更に濃厚にカレー系スパイスの世界に成りますが、“ミャンマー風の”チャーハンやラーメンも存在します。


 ネパールは直にインド本国と中華人民共和国領に挟まれている為に(但し中国側でネパールに接しているのはネパールと同一文化圏のチベット)インド料理のテイストを点心を初めとするチャイナの料理法で纏める食べ物が多いような。


 モモは「ジャガイモカレーを餡にした蒸し餃子」ですし、ムラコアチャールはカレースパイスで漬け込んだ沢庵です。ビリヤニなんて「インディカ米とカレースパイスで作ったチャーハン」ですし。あ、でもラーメンらしいのは見当たりませんね。その代わりサモサは中央アジアの影響を受けた北インドのメニューっぽさを感じます。


 私は香港から先に行った事がないのであくまで「高田馬場で食べたメニュー」で判断しているのですが、インドとチャイナが綱引きでもしているようなメニュー事情がとても興味深い。まるで文明のせめぎあいを横軸で見ているようです。


 そのうちそれぞれ現地を訪れて味わって来たい物です。

お店の数だけなら「ガチ中華」ことディープチャイナが激増しましたね。

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