表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
186/240

Catch186 貧乏物語 その4

バブル崩壊、大量解雇、低賃金、郵政民営化、今回の円安、と時系列に書いて来ましたが、あれ?足りない?

どうしましょう。

 私の生活圏にやたら厳重な警戒を敷いているお屋敷があります。高めの頑丈そうな塀に出入口の上の防犯カメラ。何だろうと思っていたら、何の事はない引退した元ヤクザのエライさんのお家でした。


 若くて体力気力があった頃は無茶を出来ても年齢が行けば出来なくなる。引退しようにも買った恨みを清算出来る筈もなく。結果、表には出せない大金でハリネズミのように備えた隠居所にこもるしかなかった訳です。


 前回問題点をマルクス経済学から見た郵政民営化。私たちの貯金を掠め取った方々は「まだある」と高齢者の資産を狙い出しました。最近増えた特殊詐欺はヤクザや「ヤクザ気取り」の半グレたちが財務省とは別ルートで同じ物を狙っているだけに過ぎません。


 ヤクザや半グレたちは今を生きるのに必死で老いた時の事など考える余裕が無いだけなのでしょうが、分かっているんですかねぇ?自分が老いた時に同じような後先を考えていない若造に狙われる事を。ある程度のお金を蓄えなければ安心して老いた自分も過ごせない哀しい道なのを。暴力や犯罪に頼り当座を乗り切った後は割の悪い人生が待つだろう事を。そしてその頃には更に国全体の貧困化・富の流出が進み、騙し取るお金さえ持つ人が少なくなっている事を。


 中長期的に円安が進んでいます。円安の本質は国外への富の流出と言えます。


 同じ商品・サービスを提供しても円安だと日本円では同額でも外貨換算すれば目減りしている訳ですから。本来受け取る料金が自動的に値引きされている様なもの。インバウンドは喜ぶかも知れませんが、それは私たちが提供する労働を安く買い叩かれているという事でもあるのです。


 あまりに長く労働賃金を低く抑え続けた為に外国から見て相対的に「金回りの悪い国」「将来性の乏しい市場」と見なされるまで落ちぶれてしまいました。


 取り繕う為に一応指標の「円」を日銀が買い支えファンタジーレベルの金利 (マイナス金利って何ですか。虚数ですか?)で国内の金回りを活性化しようとするも失敗。儲けた分だけ大企業が吸い込んで従業員に適切な還元をしなくてもいいというブラックホール状況を放置して効果がある訳もないでしょう。国債を買う政策と相まって物凄く効率的に富を減らしました。


 インパールでぼろ負けした牟田口廉也を「共産主義陣営が送り込んだスパイだ!」という楽しい陰謀史観に悪乗りすれば「黒田日銀総裁は○○のスパイだ!」レベルの成果ですよ。


 そこに消費税の税率改定が同時並行で進んでいました。支持率を気にした与党の小細工と財務官僚の苦心の結晶です。おかげで端銭が発生する事になりました。


 現金はマシですが電子マネーで大量に出ている端銭をどうするか。何とかペイだのクオ何とかだの膨大な「デジタル端銭」を抱えていますよねぇ。


 かつて公的資金を投機(バクチ)でスって足りなくなったお金を「郵便貯金を使える様にすれば良いぢゃないか」とバカみたいな取り繕い策を実行した人たち。更には戦争している相手に輸送手段を封じられて鉄鉱石が無くなった時に「勝つために金属製品を供出しませう」とお寺の鐘やらハチ公像に学生服のボタン、挙げ句は鍋・釜・縫い針まで各家庭から出させて金属不足を補おうとした国です。


 そのうち下らない「端銭の回収方法」を思い付くのだろうなと考えています。

全4回の予定でしたがもう1話延長します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ