Catch178 我々の身の丈
前提として金銭的時間的貧困が進んでいる状況があります。貧困は全体主義の温床とは良く言った物です。
サブスクことサブスクリプションというサービスが大分定着してきた様です。“月額や年額などの定額料金を支払うことで、一定期間商品やサービスを利用できる仕組み”(検索へのAI回答より)だそうです。
確かに配信記事だろうがアパレルだろうがはたまた不動産だろうが必要な期間だけ使うことが出来れば良い訳で、人により使い方により永久所有権と引き換えに割高な支払いをするよりもお得な生活を送れるのでしょう。
従来の新聞や雑誌などは例えてみれば「大根半分 (100円)だけ欲しいのに“大根1本丸ごとに青ネギ2本ジャガイモ4個煮豆1パックほうれん草とセット (1600円)”でしか売っていない」みたいな物。興味も必要も無い余計な物が強制的にくっついて来るのです。
「この記事だけが読みたい」
「資料として作業が終わるまでの間だけ閲覧したい」
というニーズは総合雑誌や新聞にとって想定外の物だったのでしょう。30年以上続く低賃金時代にそれは売れ行きも落ちますよ。皆が金銭的時間的余裕を失い、工夫して人生を守ろうとしている中で暢気な物です。
電子書籍やニュースのネット配信が一般化する中で「興味の在る部分のみピンポイントでお金を支払い情報を得る」事も普通になりました。そのかわり縁も興味も無い事柄とふれ合う機会も激減しています。
その結果、「興味関心の在る事にはセミプロレベルの知識が有るが他の事はロクに知らないアンバランスなインテリもどき」だらけ。
多角的な視点を持たないオタク気質な“年齢だけ大人”が増えている様に思うのです。
民主主義体制では民度に合った統治者しか持てない、との警句を踏まえれば、昨今の「選挙ポスターの品格」だの「おねだり知事のハラスメント問題」などが我々の持つ民度という事なのでしょう。情けないと思いませんか?
パワハラ知事さんねぇ……。引っ込みがつかなくなってるだけなのかも知れませんが、「リコールされる事は無いだろう」と制度に甘えている様にも感じます。だって当選して知事としての権限を持てる根拠となったのは有権者の半分くらいしか参加しなかった選挙の更に比較多数に過ぎない票なのにリコールに必要なのは全有権者の2/3って何ですかね?「リコールに必要なのは当選得票の2/3」とでもすれば俺様知事やオレサマ議員も少しは減るんじゃなかろうか。