Catch155 国際反戦デー
知らない人も多いんじゃないかな。
最近「やっぱり変わったな」と思う事があります。国外の動きとリンクする表立った活動が見えにくくなっているのです。尤も見えにくくなっているだけで消滅した訳でもないでしょう。インターネットとスマートフォンの普及で、特に専門家などを擁する団体や政党を介さずとも、一個人が地球の裏側の現地語を知らない相手とコミュニケートを取れる時代です。むしろ世界とのやり取りは広がっているのかも知れません。
私が高田馬場に住み始めた1990年代はバブル経済が弾けたとはいえ、金融業界付近が大騒ぎしていただけで、まだ実体経済が壊滅的な被害を受けていた訳ではありませんでした。
そしてバブル前の社会運動も健在で、ベトナム反戦運動を頂点とする民主的活動も“世界と連携して行う物”という雰囲気が残っておりました。以前書きましたが、代々木公園で行われた『国際反戦デー』の集会に参加したのもこの頃の事です。
「戦争をやめろ」「世界から戦争を失くせ」とアピールし、同様の活動をする海外の代表団などがステージで連帯の挨拶をするのです。その後は街頭デモ。マスコミも来ていましたし「夕方のニュースで映ってたら恥ずかしい」などと考えていたらNHKの真横で行われたこの集会は夕方どころか夜のニュースにも翌朝のニュースにも主要な新聞のどこにも報道されませんでした。
ぞっとしましたね。
私の生まれ育った市の人口より多い人が集まり一定の政治的・社会的主張をしている運動が主要メディアにかけらも報道されない。○朝鮮とか中○を引き合いに出すまでもなく、権力に不都合な情報を封じる報道の統制はファシズムの柱の1つ。かつては私たちの国も「聖なる戦争を勝ち抜く為」とほざいてやらかした愚行です。この国は長い「戦後」を終えて「戦前」に向かっているのかなあ、と思った物です。
今日10月21日が国際反戦デーだという事も忘れられかかっています。
それでも今ある戦争を減らそうと動いている人たちがいるのです。