Catch144 台湾
台湾はChinaが主導するのではなく原住民をもう少し押し出した方がいいんじゃないかなあ。
最近「台湾カステラ」なる物を食べて見ました。昨年 (2021)後半辺りからちらほら聞くようになり、食べたいなぁとは思っていたのですが近場に取り扱っているお店が無く、なかなかご縁を結べないままでおりました。
家族が池袋駅の出店 (臨時にブースを出して短期間出店するヤツ)で売っているのを見つけて買って来たのですが、美味ーい! こりゃ評判にもなりますわ。日本のカステラとは違い、生地がしっとりときめ細かく甘さは控え目です。
他にも銀座東急に扱うお店があったりローソンで生クリームを挟んだ物を出し始めたり、急に身の回りに見掛けるようになったので取り敢えず一通り食べて見たのですが。どうも最初に食べた物が「大当たり」だったらしく、他の物は初めのカステラほど衝撃を受けません。口触りが群を抜いて柔らかく、ムースでも食べているみたいでした。幸いこの「台湾甜商店」さんは新宿駅前にお店がありますので(2022年5月26日現在)高田馬場に住んでいる限り入手には困りません。ありがたや。
どうしてこんなに味や食感が違うのか、気になり調べてみました。
そもそも「台湾カステラ」と聞いた時に日本のカステラと関係があるのか、それとももっと古く台湾がオランダの植民地だった頃の名残なのかと考えた物です。オランダは独立するまではカステラの本拠地・スペインの支配下に置かれていた国でしたから。結論から言えば私の思い過ごしで、今ある台湾カステラは台湾が日本領だった時に日本が持ち込んだカステラが台湾の家庭で真似されて伝わり、最近再評価されてお店でも出すようになった物でした。
ホットケーキ感覚で各家庭に受け継がれていた「オフクロの味」が「これ売り物になるかも」と考えた誰かによって商品化され、フルーツや生クリームを使って「商品」っぽくしてお店で売るようになったようです。道理で店によってかなりバラつきがある訳です。
『KANO~1931海の向こうの甲子園』という映画が少し話題になった事がありました。帝国憲法時代に日本統治下の台湾中部・嘉義市にあった嘉義農林学校の野球部が舞台です。
万年最下位の駄目チームに愛媛県の強豪校で野球を指導した経験のある監督がやってきます。基本もなっていない、負けても全然気にしない暢気な部員たちに初めは呆れる監督でしたが、勝ち負けに拘らず素朴に野球そのものを楽しむ少年たちを見て、かつて勝敗に拘り過ぎて強豪校の部員たちを常に怒鳴り付けていた自分を反省。素質は良いものを沢山持っている彼らに勝つ喜びを味わってもらいたいと思うようになります。
当時日本人のみで編成されるのが当たり前だった台湾の中等学校野球界で、後援者の反対を押しきって中国人 (漢人)や台湾先住民出身の学校生を加え、それぞれの長所を生かしたチームにしました。それまで1勝した事もなかった嘉義農林は1931年大会でまさかの快進撃を続けて優勝し、台湾代表として甲子園へ。そして……というお話です。
民族の垣根を越えた友情や信頼関係、生徒だけではなく監督も成長してゆく姿。そしてチームメイトや甲子園で対戦した選手たちの幾人かはやがて始まる太平洋戦争で命を落としてゆく事になります。史実に基づいた感動の映画でした。
エンディングに流れたテーマ曲『風になって~勇者的浪漫』は日本の中孝介さんの作品で、歌詞も日本語パート中国語パート先住民のパートが配され、中さんや台湾の中国人歌手・先住民歌手が一緒に歌う、まるで嘉農の選手たちを歌で表現したような素晴らしい物でした。
日本とは深い縁のある台湾、いつかまた訪れてみたい所の1つです。
台湾がChina主流のままでは中国本土と変わりません。いつまでも併合・統一の恐怖が続くだけに思います。