盗賊退治は遠慮なく
双銃を持ちながらSCを立ち上げる
2つ使用で初の実戦だ。少しずつ慣れていかないとね
空間の術でハイドパンサーの動きを止める
「ヨシユキ、そこに2匹」
「あいよ!エクスプロージョン!」
爆発により2匹のハイドパンサーが上空に飛ばされた。
お!少し見え易くなったぞ!
「メア!」
「任せて」
方膝を立てて構えていたメアがライフルで2発。正確に頭を撃ち抜いていく
「スミレ、4匹そこら辺」
「了解です。いきます!ナパーム弾」
「ちょっ!まっ!?」
海斗の制止も虚しく燃え盛る炎が辺り一面を焼き尽くす
距離が近く熱波がここまで飛んでくる。残りのハイドパンサー全てが巻き込まれて燃え尽きていった
あぁ、結局実戦出来なかったorz
燃え盛る炎をどうにかしないといけないんだけど
スミレは海斗達のジト目を受けながら何とか火を消していく
海斗達の戦闘を唖然とした様子で見ていた冒険者と商人達
おっさんは驚愕していた
ガキだと侮っていた、学園都市出身の冒険者ならそんなに強くはないのだろうと
ところが蓋を開けてみたらどうだ。
劣勢だったハイドパンサーを無傷で、しかも圧倒的な力で倒してしまった。
そもそも来るのがわかる時点で既におかしいのだ。そう言えば昨日一緒に見張りをしていた奴も何で見えるんだとか言っていた気がする
アイツが疲れていた訳ではなかったんだな
たったの一戦で理解した。彼等は化け物だ、実力が違い過ぎる
おっさんの前に海斗達が戻ってきた
「あのー?」
「あっ、ああ。どうした?のだ?」
思わず変な言葉になってしまうおっさん。海斗は一瞬首を傾げたが気にせず
「ハイドパンサーは倒しました。周囲に魔物はいないですね。怪我人はどうですか?大丈夫ですか?」
海斗の質問にやっと我に帰る。このままでは怪我人のせいで進行が遅くなってしまう。ちなみにポーションはもしもの為に2本だけ所持しているのだが、今使うわけにはいかない
どうしようかと悩んでいると
「もし良かったら治しましょうか?」
海斗の言葉に反応が遅れる。理解が追いつかない
治す?まさか5本もポーションを持っているのか?下級といえポンと使えるほど安くはない。
海斗に頷くと海斗は負傷者の近くに行き、立ち止まると周囲に手の平サイズの三角形の物体が4つ現れた
負傷者を囲む様に配置され、頂点が開くと音楽が流れ出し海斗が歌い出した。
心地良い歌だ。聞いたことも無い曲。すると負傷者の周りに光が集まって傷が瞬く間に治っていく
まさか神聖魔法!?発現は稀でその殆どが教会に連れて行かれるはず。
怪我の治った冒険者達は罰が悪そうに謝った
怪我をしたのは海斗の言葉を信じず集中力を乱した者達だからだ
もう一度おっさんからもお礼を伝えてまた王都へ向けて出発する
暫く進んでいると海斗の地図に人間のマークが現れた。調べてみると盗賊だ
3人遠くから此方と一定の距離を保ちつつ着いてきている。
海斗がしかめっ面でいるとヨシユキに気付かれた
「海斗さん、どうしたんですか?」
「いや、盗賊がね。着いてきてるんだよ。面倒くさいよね」
「ええ!?」
ヨシユキの大きな声でビクリとなったレオン達が近づいてくる。そこに1番後ろと真ん中からも1人づつ冒険者がやってきた
「海斗、どうした?」
「レオン、盗賊って3人で襲ってくることあるの?」
盗賊という言葉に警戒心を上げるレオン達
冒険者の1人が前に走って行った。おっさんに伝えに行ったんだろうね。
「多分そりゃ偵察の奴等だ」
早目の休憩という事にして冒険者一同が集まり海斗の話を聞いている
あの一戦で完全に信用してもらえた様だ。
休憩中に盗賊の1人が離れていった。多分アジトに連絡しに行ったのだろう。マークして地図上で監視を続行する
「それで、どうする?」
おっさんが海斗に意見を求めた
「盗賊を捕らえる場合どうなるんですか?」
おっさんの説明によると
盗賊は基本的に生死問わず。生きて捕まえると報奨金は上乗せになる。
偵察メンバーは下っ端が多いので討伐は意外と簡単なんだそう
ちなみに盗賊を一網打尽にして、アジトも見つけられたら盗賊の持ち物はその人の物になる
「へえ、それはいい事聞いた」
「海斗・・お前悪い顔してるぞ」
おっと、ついニヤけていたようだ
海斗のニヤりとした顔に引く冒険者達。一体何をするのだろうかと身震いする
「海斗さん、何するんだ?」
ヨシユキは興味が湧いたのかちょっとワクワク顔だ
「いやぁ、多分このままだと夜間に襲ってくると思うんだよね。夜ってさ怖いじゃない?出そうでさ」
両手首を前で下げて幽霊の構えをする。
ヨシユキとスミレはそれでピンときたのだろう、うわぁという顔をしていた
他の人達は分からないのだろうか?首を傾げていた
夕方になり今日も野宿をする事になる
盗賊の1人がアジトに着いたのだろう、沢山の点が固まっていたのでピンを刺す
そして日が落ちてきて暫くすると偵察の所に盗賊が集まってきた。全部で30人もいる
「盗賊はどんな様子だ?」
夕食を終え、商人達と話し合っていたおっさんが海斗所へやってきた
「順調に集まりましたよ。アジトの場所も分かりましたし、もうちょっとしたら仕掛けたいと思います」
フフフと笑いながら答えるとおっさんの顔が引きつっていた
「盗賊に情けは要らんと思うが・・程々にしとけよ」
そう言って自分のパーティーへ戻っていった
「海斗、俺達が手伝う事あるか?」
「いや、取り敢えずは無いかな。一応この方向に盗賊がいるから警戒だけしておいて。黒猫と蒼鳥は置いておくよ」
黒猫と蒼鳥を召喚して海斗はゆっくりと闇へと消えていった
最後に見せた海斗の顔を見たレオン達は盗賊達に手を合わせて彼等の不運を哀れむのであった




