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スマホの力で異世界を生き残れ  作者: そして誰もいなくなった
第1章 最初の街
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屋敷攻防戦

ドォン!!


大きな爆破音が聞こえてきた。

海斗のいる場所から屋敷を挟んで反対側の方からだ。


煙が立ち上っており周りが騒ついている。


襲撃!?

警護初日からってどんな不運だよ!爆発が向こう側って事はコレは向かった方がいいのかな?


でも侵入者のマークは出ていない。何故?どうやって?


地図の検索には侵入者と警護人だ。侵入者がくればマークが付くはず。


なのに付いていないって事は時間差か?もしくは人じゃない?


ハッと思い魔物と検索し直すとマークが1つ付いて地図上から少しずつ離れていっていた。


「くっ!やっぱり魔物を使役出来る奴がいるのか!異世界だもんな、失念していた」


検索内容を侵入者と魔物に変え直す。


魔物のマークは範囲外に出てしまっている。

縮尺を広げると細かな所が見えなくなるので変えずそのままの状態でキープする。


周りの警護の人達は爆発音を気にしていたがその場を動くことはせずに周囲を警戒していた。


やっぱり動かないのが正解なのかな?見回りが居たんだから、その人達が向かっていっただろう。


なら自分がしなきゃならないのは任された持ち場を守る事だよ。


気を引き締めて警戒し直す。


NFAを起動して双銃を装備する。左右前後どちらからでも来ても大丈夫だ。


威力は最小にしておいて臨機応変に対応できるようにしておく。


手と足は震えるし、心底怖い。


今までも魔物は遠くから倒してきたし、いつもこっちが攻めだったから心の準備が出来ていたけど、受けってこんなにも緊張と怖さが違うのか。


未だ爆発音以外に何も変化はない。地図上も何も写ってはいない状態だ。


人が集中していられる時間はそんなに長くはない、それに緊張感が高まっているせいで更に短くなる。


それを狙ったかのように、ほんの一瞬のタイミングで地図上に侵入者のマークが現れた。


数は全部で15。魔物のマークが4つ、魔物は全て爆発音があった場所に向かっていた。


侵入者は5人が爆発音の方向に、残り10人はこちらから侵入してきた。


高低差は地図上では分からないけれどマークのおかげで距離と位置は把握出来る。


「侵入者だ!数は10、気をつけろ!」


周りの警護の人達に分かるように叫んでからマークの位置に向かって双銃を撃ちまくる。


弾が無くなるまで撃ちきってリロードし様子をみる。


「やったか?・・あっ!フラグった!?」


何でこんな時にフラグ立てちゃうかな俺!?

直後、両足が膝まで地面に沈んでいまいガッチリと固められてしまった。


あっとゆう間の出来事で全く動けない。


やってしまったよ。油断は禁物だったのに捕まってしまった。


足下を見てみる、沈んだ時は液体っぽくなっていたのに今は周りの土より硬くなってる。

多分侵入者の仕業だろう。


NFAをSCに切り替えて分身の術を発動させ5人を作り、マークの方へと向かわせる。


分身自体は本体と同じ身体能力だけど『スマホ』の力は使えない。


なので自分が強くならなければ、戦力としては使えない。

しかも一定の負傷を負うと消えてしまうのだ。


だけど陽動にはなるし、分身が得た情報は本体にも共有される。


今回は相手の姿を確認することと、少しでも相手が警戒して躊躇してくれれば御の字だ。


なんとか相手の情報を得ようと試みたのだが、相手側から拳大位の塊が飛んできて5人の分身が倒されてしまった。


「うっ!?おえぇ!!」


そうか!情報を共有するって事はやられた瞬間も共有するんだ!?


痛覚は無かったけどトラウマもんだぞコレ!


最悪だ、これじゃ迂闊に使えない。


気持ち悪さをなんとか抑え込んでマークを確認する。


マークは1つが動かなくなっており、そこに2人が集まっている。


その他の7人は2・2・3のグループで動き出した。


NFAに切り替えてショットガンを装着して構える。


足元は先程から脱出させようと頑張ってはいるのだが、足指もピクリとも動かない。


動かなかった3人の内2人が動き出しこちらへと向かってきた。

1人はその場から動かない。


何か準備をしているのか?それとも動けないのかはわからない。


なので一旦2人に集中。

暗闇の中少しずつ相手が見えてきた、ショットガンを構え直す。


相手は男か女かも分からない。一応最小にはしてるけど全力パンチの乱れ撃ちだ!

当たりどころによっては致命傷になるかもしれないのが頭をよぎって動きを鈍らせる。


その中の1人のスピードが明らかに変わった。

目でギリギリ追える程のスピードで迫ってくる。相手は手に武器のような物を持っており、海斗の横からそれを振りかぶってきた。


「ぐっ!」


無理矢理身体を捻りショットガンの両端を握って受け止める。


ガキン!と金属がぶつかる音が聞こえてそれが刃物だと気付いた。途端に血の気が引いてくる。


そうだ!これは命のやり取りをしているんだ。このまでは殺されてしまう!?


相手の舌打ちが聞こえて距離を取ろうと後ろにジャンプした瞬間狙ってショットガンを撃つ。


広範囲に広がる光弾を受けて相手は吹き飛ばされていく。


次の瞬間、もう一人の方から風切り音が聞こえて来てもう一度ショットガンで受け止めようと構えると、ドンという音と共にショットガンにキレツが走りショットガンが弾き飛ばされ光の粒となって消えていった。



「えっ?」



NFAを確認するとショットガンの項目に使用不能のマークが出ていた。


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