ITボーイ
先輩「先日、知り合いからカニの缶詰を貰ったんだ」
男「おーいいですね。あれ美味しいですよね」
先輩「うむ。それであの中身を包んでいる紙があるじゃないか。その紙ももったいないなーと思って、ガムみたいに噛んでみたんだが、やっぱり美味しかったよ。すぐ味無くなるけど」
男「アホの子供ですか」
先輩「いやーしかし、あれなんで紙に包まれてるんだろうね?」
男「ちょっと調べてみます」
スマホスッスー
男「えーっと、カニの変色や味が落ちるのを防ぐためみたいですね。カニの成分が金属と反応しちゃうみたいです」
先輩「へーなるほど。しかしキミはなんでもすぐ検索するね」
男「まぁそうですね。今はスマホで2,30秒くらいでなんでも調べられますから。それくらいならパッと調べちゃったほうがいいじゃないですか」
先輩「さすがITボーイ。いいことだと思うよ」
男「便利な時代になりましたね。ユビキタス社会に近づいてますね」
先輩「そうだね。情報の入手が容易になっているよね」
男「その分知識の価値が下がっている気がしますけどね」
先輩「知識の価値が下がっているというよりは、知識を入手するための環境構築の方が重要になってきているのさ」
男「記憶するのではなく、必要な時に知識を入手するということですね」
先輩「その方が効率が良いからね。まぁ、そもそもそういう情報があるという知識はないといけないし、膨大な情報量から必要なものだけ見つけるのは大変なんだけどさ」
男「ある程度は訓練も必要ですね」
先輩「情報が移り変わっていくのも早いからね」
男「最先端の情報はお金並に重要ですよ。実際にお金になることも多いですし。常に新しい情報を入手していきたいですね」
先輩「まぁそうだね。でも情報を追うことばかりに気を取られて、本質を見失わないようにね」
男「分かりました。ちなみに先輩はもう急がないと会議に遅れるんじゃないですか?」
先輩「そういう情報は早く教えてくれ~」ダッ




