年末
インターホン「ピンポーン♪」
先輩「はい」ガチャ
男「こんにちは」
先輩「あれ？ コウたん？」
男「先輩、年末ですね。年末と言えば？」
先輩「年越しそ
男「そう大掃除ですね。さぁやりましょう！」
先輩「いや、大丈夫だ。ある意味逆に間に合ってるから」
男「はいはい。おじゃまします」
先輩「あー」
――――――
――――
――
男「おーおー相変わらず汚いですね」
先輩「ふえぇ」
男「これが結婚適齢期の女性の部屋ですか……」
先輩「コウたんと結婚すればいつも綺麗になるから問題ないね☆」
男「お断りです」
先輩「ぶーぶー」
男「部屋が汚いと歳神様もきてくれないですよ。さぁ頑張りましょう」
先輩「はーい」
――――――
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――
男「あれ？ これ、レンタルDVDじゃないですか？ 期限過ぎてますけど……」
先輩「……忘れてた」
男「はぁー。今年のことは今年のウチに片付けますよ。あとで返しに行きしょう」
先輩「面目無い……」
――――――
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――
先輩「おっ、懐かしいものが。これ去年の部署の新年会でキミと漫才やったときの小道具だよ」
男「おー懐かしいですね。『ダメだぁ〜、ダメだダメだ！』とかやりましたね」
先輩「そうだね。でもあの芸人もう見かけなくなったね……」
男「そうですね……。というか1年前から片付けてないってことですか！？ ほら、早く片付けますよ！」
先輩「はーい」
――――――
――――
――
男 （あれ？ これ先輩のブラジャーじゃないか？ うーんFカップかーさすがだなー。デザインも意外とセクシーなのつけてるんだな）
先輩「コウたん！？」
男「は、はい！」サッ
先輩「ん？ どうした！？ 今何か後ろに隠さなかったかい？」
男「いえ、なんでもないです」マガオ
先輩「ふーん、そうかい。じゃあいいや」
男 （ホッ）
先輩「と、見せかけてトウッ」
男「あー！！」
先輩「なんだいこりゃ？ 私のブラジャーじゃないか！？」
男「……」メソラシー
先輩「ふーん、そうかそうか。なるほどねぇ。コウたんが私の下着に興味があったとはねぇ」ニヤニヤ
男「……」
先輩「さーて、どうしようかな。部署に拡散しようか。それともモリシーに伝えようか」
男「それだけは勘弁してください。特に森島さんだけは。あの娘最近どんどん行動がハチャメチャになってるから、そんなの知ったら何をするか分からないです」
先輩「しょーがないなぁ。じゃあ何か１つお願いごとでも聞いてもらおうか」
男「お願いごと！？」
先輩「そうそう。まぁ内容はテキトウに考えておくよ」
男 （うーん。ミスったなぁ）
――――――
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――
男「ふぅー。綺麗になりましたね」
先輩「うむ。やはりレディたるもの部屋はこうではなくてはな」
男「よく言いますよ」
先輩「いやー、働いたらお腹空いたね」
男「そう思って年越しソバ買ってきてありますよ。茹でるんで食べましょう」
先輩「ゎぁぃ」
――――――
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――
ズルズル
先輩「いやーソバうまいなー」
ズルズル
男「そうですねー」
ズルズル
先輩「もうそろそろ今年も終わりだねー」
ズルズル
男「そうですねー」
ズルズル
先輩「今年もやり残したことなく無事に終われそうだよ」
ズルズル
男「そうですねー」
ズルズル
レンタルDVD「……」
