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クリスマスイブの人々2

男「先輩! ちょっといいですか?」


先輩「どうしたんだい?」


男「今日の買い物のことなんですけれど、森島さんも一緒に行きたいと言ってるんですがいいですか?」


森島「私も社会人になったし、前々からちゃんとしたペンが欲しいと思ってたんですよ。

   先輩が詳しいと伺ったのでよろしければご一緒させてください」


先輩「もちろんだよ! いやーモリシーもボールペンに興味があったとはね。ボールペンガールが増えるのは嬉しいよ」


森島「ありがとうございます」

(これで2人きりのデートにさせずにすむ。それにクリスマスを男さんと過ごせるし。ぐへへ)


男「良かったね、森島さん」


森島「はい!」


先輩「ちなみにモリシーはどんなペンが欲しいんだい?」


森島「いえ、その、私あんまりボールペンのことよく知らなくって、選ぶのにアドバイス頂ければと思いまして」


先輩「オーケー、オーケー。とりあえず見た目でなんとなく気に入ったヤツを選べばいいんだよ。

   男を選ぶときと同じようなものさ」


森島「私、男を見た目なんかで選んでません! 本当ですよ男さん! いえ、えーっと、

   もちろん選んでるものの見た目が悪いとかそういうことではなくて、えーっとつまりそのー、

   見た目だけじゃなく中身も好きというか」


先輩「なるほどなるほど。まぁ要は自分が一番気に入ったものを買えばいいってことさ。

   おそらく一発で100%満足できるものを選択するのは難しいんだ」


男「まぁそうかもしれませんね」


先輩「たくさん書いてみたら手が痛くなってしまったり、買ってすぐは良くても

   徐々に書き味が悪くなったりするものもある」


男「なるほど」


先輩「そういうときに後悔するかどうかはやっぱり気に入っているかどうかなんだよ。

   そのボールペンに愛着があれば、そういうのも味として楽しむことができる」


森島「なんか、深いですね」


先輩「せっかく毎日使うものだから、好きなものを使いたいってだけだよ。

   だから一般的な性能とかうんぬんはあるけど、本人がフィーリングが合うものを買うのが一番さ」


森島「……」


男「とりあえず店に行って、いろいろ見たり使ったりしてみようよ。きっとすごく気にいるものが見つかるよ」


先輩「そうそう。もちろんブランドとか技術的な説明とかはするよ」


森島「そうですね。ありがとうございます」


先輩「今日は私がよく行く隠れた名店を紹介するよ。東急ハンズっていうんだ」


森島「先輩、そのボケ2回目です」

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