家系図
先輩「コウたんは自分の先祖がどんな人物だったか知っているかい?」
男「いえ、全く知りませんね」
先輩「実はちょっと気になってね、調べつつ家系図を作ってみたんだ」
男「家系図ですか?」
先輩「そうそう。あのトーナメント表みたいなやつだよ」
男「トーナメント表とはちょっと違うと思いますけど。それでどうだったんですか?」
先輩「うん。だいたい5代前くらいで江戸時代後期くらいまでは調べられた」
男「へぇーすごいですね。よく調べられましたね」
先輩「うむ。戸籍・除籍謄本を各役場から取り寄せただけなんだけどな」
男「それより前は調べられなかったんですか?」
先輩「そうなんだ。除籍簿の保存期間が150年だそうで、それより以前のものは残ってなかった」
男「そんな決まりがあるんですね」
先輩「私も調べてみて初めて知ったよ。だからコウたんも家系図作るなら早いほうがいいぞ」
男「別に作らないですよ」
先輩「そうかい? まぁ私の婿になれば半分はできてることになるしな」
男「全く意味が分かりませんね。それで、調べて何か分かったんですか?」
先輩「うむ、どうやら私の先祖は皆子供が多いらしい。性欲が強かったのだな」
男「そうなんですか。じゃあ親戚も多いんですね」
先輩「そうだね。いとこも多いかな」
男「いいですね。でも先輩はたしか一人っ子でしたよね?」
先輩「そうだよ。父上の性欲が弱かったのだな」
男「ちょっと(笑) 子供の数=性欲で考えるのやめましょうよ」
先輩「確かに。いろいろタイミングとかもあるからね」
男「そうそう」
先輩「でも私もやっぱり子供はたくさんほしいかな」
男「やっぱり血を受け継いでるんですかね」
先輩「そうかもしれないな。よし、がんばろう」
男「その前に早く恋人を作らないとですね」
先輩「……」
男「……」
先輩「コウたん」
男「ごめんなさい!」
先輩「早い!」




