紅の豚
先輩「昨日の夜、レンタルしていたDVDを観たんだ」
男「へー。何を観たんですか?」
先輩「『紅の豚』だ」
男「先輩ジブリなんて観るんですか」
先輩「ああ、私はジブラーだからな。ジブリと名のつくものは全て観ているぞ」
男「何ですかジブラーって」
先輩「ジブリ好きの人のことだ。まぁ私が作った言葉なんだけどな」
男「そうですか……。で、なんで『紅の豚』なんてまた」
先輩「いや、久々にポルコのシブさが見たくなってね。
あのカッコ良さはなかなか普通の人には出せないよ」
男「確かにカッコイイですよね。年をとったらああいう人になりたいです」
先輩「あのシブさは30代後半を越えないと出せないからな。
君がポルコになれたら、私は交際を申し込もう」
男「精進します」
先輩「まぁその可愛らしい女顔であのシブさを出すのは難しいと思うが」
男「うるさいです。ケツ毛まで抜きますよ」
先輩「そりゃ鼻血もでないな。ということで君に相談なんだが」
男「ん? なんでしょうか?」
先輩「ちょっと持ち合わせがないんでお金を貸してくれないか」
男「いいですけど、何に使うんです?」
先輩「いや、DVDの延滞料だが!?」
男「当然のことように言わないでくださいよ」