ガールズトーク
森島「ちょっとミホ、聞いてよ」
ミホ「何よアキ、また男さんの話?」
森島「まぁそうなんだけど。あのさ、さっきちょっと男さんとぶつかっちゃったんだけど、こう胸が男さんに当たったのね。それでちょっとはドキドキしてくれるかなーって思ったのにさ、『森島さんはいろいろエコサイズだね』って……」
ミホ「まぁアキは典型的なお子ちゃま体型だからね 」
森島「はぁ……男さんも大きい方が好きみたいだし……」
ミホ「まぁ男なんてそんなもんでしょ」
森島「その男さんと仲がいい女の先輩は結構おっきいの。すごく美人だし。仕事できるし。変人だけど……。なんかもういろいろと勝てる気がしないよ……」
ミホ「でも付き合ってないんでしょう!? まだチャンスあるって。いっそのこと襲っちゃったら?」
森島「さすがにそれは無理。あたしの体格じゃ押さえきれないよ。
それにあの男さんなら淡々と警察呼びそうだし」
ミホ「じゃあどうすんのさ」
森島「どうしよう……。前に二人で遊びに行った時、さり気なくホテルに誘ったんだけど、普通にボケで返されたし……」
ミホ「は!? マジで? もしかしてその人ホモなんじゃない!?」
森島「ちょっとやめてよ! たぶん私を可愛い妹くらいに思ってて、女として見ていないんだと思う。たぶん……」
ミホ「ふーん……。アキはなんでその人が好きなの?」
森島「えっ!? なんでって……。そんな、好きな理由なんて分かんないよ……」///
ミホ「うわーなにこの乙女。ウブかよ」
森島「ちっ違うし、その……いつも私に優しくしてくれて良い人だなぁって」
ミホ「それだけ?」
森島「えっと……笑顔が可愛いし、話が面白いし、誰に対しても公平に接してくれるし、一緒にいて安心感があるし、ヘコんだときには慰めてくれるし、常に誠実だし、鎖骨がセクシーだし、仕事に対しては真剣だし、考え方が大人だし、耳がやらかいし、こんな私にも可愛いって言ってくれるし――」
ミホ「はいはいはい、要は全部好きってことね!?」
森島「……うん。 」
ミホ「まったく。この恋する乙女が」
森島「……うん。 」
ミホ「あーあ、いいなぁ。私も恋したいなぁ」
森島「ミホもきっとすぐ、すごく好きになれる人が見つかるって」
ミホ「はいはい。合コンでも行こかな」
森島「あ、もうそろそろお昼終わっちゃう。行かなきゃ」
ミホ「そうだね。いろいろとごちそうさま」




