チョコボール
―売店―
男「今日はイチゴ味にしようかな」
先輩「君は最近よくチョコボールを買っているね」
男「はい。エンゼルを集めているんですよ」
先輩「エンゼル?」
男「あれ!? 知らないんですか?」
先輩「さぁ? チョコボールを買うと天使を捕まえられるのかい?」
男「そんなわけないでしょう。違いますよ。金のエンゼルと銀のエンゼル。
ほら箱の裏に書いてあるでしょう!?」
先輩「どれどれ」
男「ときどきこのエンゼルが開け口の横に書いてあって、
金を1枚か銀を5枚集めると、このおもちゃの缶詰がもらえるんですよ」
先輩「ほうほう。それで今何枚集まっているんだい?」
男「友達と二人で協力してやっているので、今は銀が4枚です」
先輩「お、ということはあと銀が1枚じゃないか」
男「そうなんですよ。でも実は僕は1枚も当てたこと無くて全部友達が当ててるんですよ」
先輩「すばらしく運がないな君は(笑)」
男「はぁ。だからせめて最後の1枚くらいは当てたいと思っているんです」
先輩「なるほど、締めの1枚を当てておいしいとこ取りしようというわけだね!?」
男「そんなつもりはないですけど」
先輩「まぁまぁいいじゃないか。よし、他ならぬ後輩のために私も協力しよう」
男「え、そんないいですよ」
先輩「はっはっは。君にみせてやろう、選ばれし者のみが持つ強運を」
ペリッ
金のエンゼル「きたよー」




