寒さ
先輩「いやぁ最近めっきり寒くなったねぇ」
男「そうですね。ついこの間まで暑さに嘆いていたような気もしますけど」
先輩「君と運命の出会いから、2度目の雪の季節が訪れようとしている…」
男「なにちょっと詩的に表現しようとしてるんですか。
それに雪が降るまではまだありますよ」
先輩「いやぁ寒くなると朝がツラくてさ」
男「気持ち分かります。布団から出たくないんですよね」
先輩「そうなんだよ。あの悪魔の温もりが私を捉えて離してくれないんだ」
男「それで時間ギリギリになって慌てて準備するパターンなんですよね。
でも先輩は確か東北出身でしたよね!? 寒さには強いんじゃないですか?」
先輩「東北人が寒さに強いとか偏見だよ。感じてる寒さは同じなんだよ」
男「そうですね。でも東北の方が寒いのは事実じゃないですか。それに比べたらマシなんじゃないですか?」
先輩「まぁそうなのかもしれないけど、結局寒いんで誤差みたいなものだよ」
男「そんなものなんですかね」
先輩「そんなものなんだよ。やっぱり寒いものは寒いのだよ。
冬がだめだったりセロリが好きだったりするのだよ」
男「……そうなんですか。何か特別に防寒対策とかされてるんですか?」
先輩「うむ、対策はバッチリだよ。ほら」サッ
男「……先輩。20代の女性が会社に腹巻してきてるってどうかと思いますよ」




