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Living  作者: 華歌 李夢
3/3

学園祭〜序〜

 翌日の朝。

 今日はいつも通り起きて学校に余裕で着いた、が、眠い。

 そして、朝のHRの時間になった。

 先生が手元の手帳を見ながらいつもより真剣な表情で話し始めた。

「えー早速ですが今日から学園祭の取り組み期間が始まります。実行委員になるか、ならないかよく考えておくように、あと今日から委員会活動が——」

「——ようにしてください、先生の話は以上です」

 耳から入ってきた情報が眠気によって、もやがかけられていた。

——まぁ自分にはあまり関係ないだろ。

 そう割り切って考えた。

 そして朝のHRが終わった途端に

「1校時目なんだっけ?」

 と隣の子に声を掛けられた。

 それに対して

「1校……1限目は、数学だよ」

 と僕は少し迷ったように言葉に気にしつつ言った。

「ありがとー」

 その子はただ笑顔でお礼の言葉を口にした。

 そして2秒後、僕は眠気に負けた。




 1限目。

 僕のもっと寝たいと言う睡眠欲とは裏腹に決まった時間にチャイムが鳴った。

「それでは、5分間ドリル配りまーす」

 すると数学の授業がいつも通り始まる。

 その配られたプリントをさらさらと解いていき2分残して終わった。

——やばい。やることがなくなったから急に眠気が……

 目を閉じたくないのに勝手にまぶたが下がって行く。

 うたた寝し始めた頃に模範解答のプリントが前からまわってきた。

 3日前に取り替えた綺麗な4色ボールペンで、ささっと自己採点を終えた。

——うわ、5問中2問ミスか。調子悪いな。

「それでは号令お願いします」

 先生がさっきから一定のトーンでそういった。

「きりーつ、気をつけー、礼」

「お願いしまーす」

 いつもこの時思う。

 なぜ、5分間ドリルの前に号令をしないのか。

 まぁ勇気も時間もないからそんなくだらないこと先生に聞かないけど。

 さて、そんなことより授業の面倒さを解消するためつい先日あみ出した作戦を始めよう。


——まず、左腕の肘を机につきます。次にそのまま左手を額に。その時の左手は、手を広げ、親指と人差し指の間で目を覆い隠すように頭を支えます。最後に右手でシャーペンを持ってノートの上に右手をおいて、目を閉じるだけで……なんと言うことでしょう。煩わしかった数学の時間が嘘のように過ぎて行くではありませんか。更に成績表の感心・意欲・態度の観点はAを記録したまま。日々の数学の時間が嘘のように楽になりました。




 そんなこんなでもう給食。

「ふぅーやっと給食かー疲れたなー」

 僕がそうつぶやくとその言葉に水をさす声が横から飛んできた。

「寝てばっかだったでしょ、どこに疲れる要素があったのよ」

「ま、まぁいろいろだよ!」

「ふーん」

 今、こちら怪しいものを見るような目でこちらを見ている隣の席のこの子は苧環(おだまき) 絢香(あやか)

 クラスの副委員長であり、人望厚く、僕とは小学生の頃から友達だ。

 でも、なんだかこいつには弱い。

 頼まれたりするとなんだかんだ断れなかったり、そういう力があるんだと思う。

「そういえばなんか言いたいことでもあったの?」

「え?いやーえっと……そう!今日学年委員会の集まりが放課後に入ってるんだよね?」

「うーん、そうだねー」

「はい!嫌な顔しないー!」

「いたたたたた、頬をつまむことないでしょ!」

 その言葉はほぼ無視で思い出したように絢香はこういった。

「まぁ、午後も頑張りなよ!」

「お、おう!」

 今のおうは多分無意識だ。

 裏のなさそうな爽やかな笑顔で言われると、本当に頑張らないといけない気がしてく——とかじゃなくて今はただ頬が痛い。




 5限目。

 理科だよ、理科。

 あの生徒指導の先生だよ。

 ちょーつまんねーよ。けど絢香に頑張れって言われたから頑張る。

 そう頑張る。

 とにかく頑張ることを体に言い聞かせながら適当に授業を聞き進めて行った。

——あれ?ここどうやって解くんだっけ?

 そんな、もやっとしたものが頭の中にはえてきた。

「この辺ちょっと難しくない?ねぇ絢香」

 返事が返ってこないから横を振り返りながらもう一度呼びかけた。

「ねぇ絢香、ここって……」

 言葉が止まってしまった。

 なぜならそこには少し予想外の光景が広がってたから。

——寝てるよ、こいつ。

「お〜い絢香さ〜ん?」

 返事がない、熟睡中のようだ。

 とっても幸せそうに寝ている。

——ちょっとイラっとしたけどかわいいから許してあげよう。

 でも、やる気も落ちたし、なんか暇つぶしがしたくなってきた。

 とりあえずのぞみんを見る。

 寝てる。

 ふと周りを見るとクラスの約4割が寝ている。

——え、うちのクラス睡眠率高すぎ⁉︎

 ま、まぁ落ち着いて、今度は剣慈を見る。

 目があった。

 なんだか口パクで話しかけてきてるな……

——えーと、なになに“み” “ん ” “な”って見んな⁉︎くそ、理不尽な!

 なぜ?と驚いた顔のまま聞き返した。

——きもいから?キモイからだと?

 ダメだ、落ち着いて授業うけよう。




 放課後。

「ふぅー暇に食い殺されるかと思ったー」

 僕はそう言って立ち上がった。

 そういえばこの後は学年委員会だったな。

「じゃあ委員会いこっか」

 気だるそうに伸びをしている絢香に伝えると

「ん、うん」

 と微妙な答えが返ってきた。

「おーい、剣慈ーもはやく行こー」

「あぁ、そうだな」

 まぁこいつらしい返事が返ってきた。

 そうして教室を出て階段を登って3階の空き教室に行った。

 着いた時には学年委員全員が揃っているわけではなかったけれど、それもほんの数分で揃った。

「それでは学年委員会を始めます」

 先生がそう言ってこの教室の空気が変わった。

「今日は前回に続き学園祭での3学年の出し物を考えていきます」

「では今日は1組に議長をしてもらいます」

「それでは1組、お願いします」

 普段どのように進行するかは決まってないし、誰が議長をするかも決まってない。

 けど先生が組を決めるので、その組のなかから、誰か1人を“適当に”議長に決める。

 僕は左にいる剣慈、絢香を見た。

 剣慈はあごでこっちを指してくる。

 絢香はちらちらこっちを見てる。

——ぇ、まじですか、完全に人任せだ!

 僕は言いたいことをぐっとこらえて、仕方なく議事の進行を図った。

「えーそれでは前回の話し合いでは、劇をするかしないか、それについて各自考えておくと言うことで終わったと思います」

「まず時間を3分取ります。その中でクラスの意見をある程度まとめて発言してください」

「それではクラスごと話し合いを始めてください」

 この進め方がとても無難なところだと思う。

「で、どうする?」

 2人に問いかけた。

「するでいいんじゃない?」

「私もそれで、いいと思うよ」

 そう言われたから僕はこう聞いて見た。

「じゃあ理由はどうする?」

 少しの間の後に返ってきたのが

「それは〜まぁ〜あれだよね〜」

「三輝で、適当にいいつくれ」

「またお前らは人任せか!」

 すぐに3分が経過した。

「えーはい。それでは1組から意見を言っていきたいと思います」

「1組は劇をしたほうがいいと思います」

「理由は、昨年もしたし、慣れもあると思うので、去年よりもいいものを作りやすいと思ったからです」

 さらっと思いつきで言った。

「次に2組さんお願いします」

 2組の会長が立って意見をいいはじめる。

「今年は劇をしない方がいいと思います」

「昨年は練習時間としてキャストの人たちが夏休み中忙しくなっていたので、3年生の今、受験が迫っているなかで夏休みはとても重要だからしない方がいいと思います」

 次に3組、4組、5組と聞いていった。

 まとめると、1組はする、2組はしない、3組もしない、4組はする、5組はしないとなった。

「それでは、何処かのクラスに質問等がある方は手を挙げてください」

 5組の委員長が、手を挙げた。

「5組さんお願いします」

「1、4組さんに質問です」

「劇じゃなくてもいいのではないでしょうか、劇にこだわる原因を教えてください」

——ねぇよ……じゃなくて。

「はい、それでは1組から答えさせていただきます」

「こだわっている訳ではなく、去年の経験があるので効率よく練習できると思ったからです」

「次に4組さんお願いします」

「えー特にこだわりはありません。劇以外にいいものがあれば、それでもいいと思います」

「それでは5組さん、よろしいでしょうか」

「1組さんに質問です。去年の取り組みは別に劇以外にも活かせると思います。それについてどう思いますか」

 ——5組がひつこく絡んでくるな、めんどい。いい感じにまるめこむ!

「他にも理由はあります。例えば劇をしないと決まったとします。しかし、そのあと、何をするか、考える時間がもったいないと思います。5組さん、何をするか劇以外に考えてありますか?」

「はい、それでは群読はどうでしょうか?これなら簡単で、学年全体が参加できると思います」

「でも、それだと全体での練習時間を取らないといけないから学校での学活の時間等を削らなくてはならならくなるのでは?」

「その辺りは後で話し合いが必要だと思います」

「そうですか、しかし、僕はその時間がもったいないのではないかと言っています!」

 5組の委員長が黙ってしまった。

 わずかな沈黙が続く。

 その沈黙を破ったのは先生だった。

「じゃあ、朗読劇なんかどう?」

「あ〜いいかと思います」

「賛成でーす」

 軽く咳払いをして僕は冷静になって、議事進行をはじめた。

「えーそれでは朗読劇でいいですか」

「賛成の人は拍手をお願いします」

 結構それなりに拍手が起こった。

「それでは賛成多数で朗読劇に決定します」

「では先生お願いします」

 先生に話を返した。

「はい、じゃあ朗読劇でいきましょう。では明日各クラスで朗読劇のキャストの募集をお願いしますね」

「はい」

 その場にいた人は全員返事を返した。

「それでは今日の学年委員会を終わりましょう」

「ありがとうございました」

 先生のその言葉に反応して解散した。

 そしてその少しあと絢香にこう言った。

「じゃあね絢香、また明日」

「うん!バイバーイ」

 今度は剣慈の方を見て言った。

「じゃあ帰ろっか」

「おう」




 家に着いて、日記を書いた。

 今日書いたページの端にはこう書いてあった。


 すべてに全力で。


 杞憂三輝



うわぁーギリ2月中に更新できなかったーー

まぁ受験合格したし、許してもらえるよね!


眠かったので、間違い等があるかもです。あったら優しく教えて欲しいな〜なんて♪


今考えてるのは、なんだかこのままの形式で書いたら読みづらいかな?って

どんなふうに書くのが無難でしょうか?

あと、キャラクター設定とかの公開をしたほうがいいですか?

本編に混ぜて行こうと思いながら書いてたのですが……

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