練習1
ちょっと用事のための練習です。原稿用紙2枚分。毎日1っこ載せれたらいいな・・・。更新また消えるかも・・・。あの小説は書き直し中です。
道の往来を眺めている。
昨日も、一昨日も、いやその前からこの道の往来を眺めているのだ。毎日の日課といおうか、いやむしろ、これをしないと自分が自分でなくなってしまうような感じがして、ある一種の恐怖感さえ持っていた。
いつもならここで終わりなのだが、今日はなぜか違う行動に出た。道路に入ってみたのだ。
別に大それた動機があったわけではない。ただ単になんとなくである。なんとなく、この行動に対して反抗してみたいという、自分に対するレジスタンス的な思いが頭の中に巡っただけである。
元々車の通りがあまりない道だ。たいした迷惑にはなるまい。
なんとなく走ってみた。自分でも何でそのようなことをしたのか見当がつかないが、何かが変わっているのを感じた。
何が変わったのかは分からない。でも確かに、少しずつ。
暫く歩いていると、犬を引き連れた女性出会った。軽く挨拶を交わし、また走り出そうとしたとき、
「ガウッ」
犬が私に吠えてきた。不意打ちだったので少しよろけた。すると女性が、
「コラ!何やってんの!あ、すみません」
そういって、犬を紐で無理矢理引っ張ってまた歩き出した。
心のもやもやが、スッと抜けていく気がした。
-私は、自由なんだな。
私はまた走り出した。これは、自分の意思でもあり、そして自分への反抗でもあった。
後ろからブー、とクラクションが鳴った。
「すみません。車道の真ん中歩かないでもらえますか?」
私は思わず赤面した。