表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/27

検証

無事に冒険者ギルドのギルド証を作ることができた。

しかもAランクだ。特例でAランクスタートになったのだがAランクはAランクだ。

おまけに治癒魔法までついてきた。

幸運なのか不運なのかわからない…。


これは考察だが、異世界転移の特典で色々と便利でチートな機能やスキルが付いてきたが、転移する時に言われた「この世界をよくして欲しい」の言葉の意味が非常に大きな物に感じる。

文明レベルを『この世界の住民に支障のない程度に進めて利便性を上げる』程度に考えていたが、じつはもっと大きな意味で『良くしないといけない』のではないか?なんて考えてしまった。

何故かって?それは創造で出来た治癒魔法が神の使徒か神族でないと取得できないことだ。

何か意味があるような気がしてならない…。

だからといって『俺tueeeeeee』とか好き勝手して、周囲に迷惑を掛けることは避けたい。

それは謙虚な日本人は自重するよう調Ky…教えられるからだ。


どちらにしても夜になったらステータス確認や創造も含め、謎のパネルをいじり倒すつもりだ。



冒険者ギルドを出た私達は、私の家に向かって歩き始めた。

「ケンジ様。ギルドの中で本気ではないと仰られましたが、何割くらいでゲイブ様と戦われたのですか?あの時のケンジ様でも、現役時代のゲイブ様よりもお強いと思いましたが」

「本気ではなかったですけど、そこそこ頑張ってましたよ。5割くらいは出していたと思います」

「全力の半分であの強さですか…。ゲイブ様が気の毒になってきました。5割の実力で接戦ならばまだわかりますが、一撃ですよ!たった一撃でギルドマスターが沈められたんですよ!全力でやったらどうなるのですか?」

「全力を出したことがないのでわかりません。私ってそんなに強いんですか…。それよりも明日の予定を教えていただいても良いですか?」

「ケンジ様は間違いなくお強いです。ギルドマスターよりも強いということは、この町…いや、近隣でも一番お強いのではないかと思います。あと明日の予定は特に決まっておりませんが、お送りした後イッコー様に確認をしておきます。明日お迎えに上がった際にお伝えできるようにしておきます」

「わかりました。お手数をお掛けします」

バッサと会話をしながら家に向かって歩き続ける。


歩きながら周囲を観察する。

何度見ても中世ヨーロッパ風の町並みだが、遠くに小さく見える城はヨーロッパ風の『お城』ではなく、拙者や某が出てきそうな和な『城』に見える。そこまで視力が良くないので自信はないが、日本の城に見える。

城マニアの私としては、機会があれば一度近くで見てみたい物だ。


「バッサさん。遠くに見えているあの白い建物はお城ですか?」

「はい、あれはパインベイを治める『パインフラット家』の城です」

「やはりお城ですか!見学は出来るのですか?」

「関係者以外の見学は難しいかと…。見学が出来る方法はないか調べておきますね」

「よろしくお願いします!」

他愛のない会話をしながら歩いていたら、家に着いたようだ。


「屋敷にはケンジ様の身の回りをのお世話させていただくメイドが2名と、お食事の用意をさせていただく料理人が1名常駐いたしますので、何なりとお申し付けくださいませ。私は明朝お迎えにあがりますので失礼させていただきます」

バッサはそう言うと頭を下げてから立ち去った。


家の玄関を開けるとメイドと料理人が出迎えてくれた。

「ケンジ様お帰りなさいませ。私はケンジ様のお世話をさせていただきます、ミランダと申します。よろしくお願いいたします」

「メイドのナツと申します。よろしくお願いいたします」

「料理人のゼンと申します。よろしくお願いいたします」

出迎えてくれた3人は自己紹介をしてくれた。

ミランダ=20歳くらいの金髪で美人なメイド

ナツ=20歳くらいの茶髪で小柄なメイド

ゼン=30歳くらいの柔らかそうな雰囲気の料理人


「本日からお世話になります。ケンジと申します。よろしくお願いいたします。部屋に居ますのでなにかあれば声を掛けてください」

私は3人に簡単に挨拶を返すと、自室に向かう。


自室に入るとソファーに座り、予定していたことをする為パネルを呼び出した。

パネルを呼び出すとまずステータスを確認する。


名前・ケンジ マツダ

種族・下級神族:創造神(進化完了)

年齢・18

体力・SS

知力・SS

魔力・SS

攻撃・SS

敏捷・SS

スキル・創造、神眼


うん…何かが変わっている…。圧倒的御都合主義と言えば良いのか、天上界で見ていた神様が後付け祭りをしたのか、よくわからないがおかしなことになっている。

気になる項目をタップして詳細をみる。


種族・下級神族:創造神(進化完了)=治癒魔法が発現した為、現在の世界に合わせ進化実行。

やはり神様の後付け祭りのようだ。下級だろうがなんだろうが神族になっちまった。しかも創造神とは…。


各種パラメーターSS=神族が地上界で危害を加えられることが無いよう、基礎的な能力を強化実行。

Sで伝説クラスなのにSSなんてどうしたらいいのかわからん…。そういえば模擬戦闘の時、自分でもありえない動きをしていた気がする。


スキル・創造、神眼=創造、思い描いた事を具現化する能力。物質、魔法、生物、どんな物でも創造可能 / 神眼、物質の鑑定、真贋の見極め、動体視力の向上、透視、千里眼の使用が可能。

創造はもうぶっ壊れスキルのようだ。どんな物でも創造可能らしいから、周囲に影響を及ぼさない程度に使ってみようと思う。 神眼はどうも万能な眼のようだ。このスキルは視力が悪いのでありがたい。


ここまで簡単に確認をしてみたが、どうも私は人間をやめてしまったらしい。

異世界に来た時点で地球人をやめてはいるのだが、ここまであからさまに人間を卒業するとは思ってもみなかった。


次にストレージを確認する。

ストレージ=容量無制限、時間経過無しの異空間収納。収納物の複製や修復、分解、結合、錬成も任意で可能。

うん…。ラノベでよく見るチート機能のようだ。複製、修復、分解、結合、錬成が出来るのはありがたい。あとでスーツ、Yシャツ、ネクタイ、下着、靴下、革靴の修復と複製をさせていただきますので、よろしくお願いします。


次はメール機能だ。

たまにメールが来ていたから基本的には地球世界のメール機能と同じだと思うが、問題はメールの送信者だ。文章でしかやりとりが出来ない相手なんだろうか。取り敢えずメールの項目をタップしてみる。

メール=全世界線とのメール送受信が可能。世界別に自動でフォルダ作成、自動振り分け機能付き。※メールが存在している世界限定。

普通ではないがメール機能のようだ。送受信先がぶっ飛んでいるがメール機能のようだ。


最後はナビゲーション機能をタップする。

ナビゲーション機能=ケンジ マツダのスキルや能力、神界にあるアカシックレコードとリンクし、ケンジ マツダを自動で音声サポート。機能はオン、オフ切り替え可能。

万能なナビゲーション機能のようです。今はお腹がいっぱいなのでオフにしておきます。


とまぁ確認をしてみたが、とんでもないステータスと機能だった。

人間をやめ、ぶっ壊れ機能が実装された歩くチート機能になってしまったようだ。

なぜこうなった?理解が追い付かないも、『周囲に影響を及ぼさないよう人間として生きていこう』と決意した瞬間、ポケットの中で電波の入るはずがないスマホが鳴った。


スマホを取り出し画面を見ると【着信】の文字だけ表示されている。電話番号は表示されていない。

凄く面倒なことが起きそうな予感がし出るのをためらっていると、【着信/早く出ろ】と表示が切り替わった。

面倒な気持ちを抑えながら、通話表示をタップした。










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ