編入
「はーいみんな席についてーー!」
1-4の担任の五十嵐先生が教室に入って言った。ちなみに私はさっきまで五十嵐先生とお話ししながら歩いていて、教室の前で待機しててって言われたからドアから少し離れたところで立ってる。
「うん今日もみんないるね。おはようございます!」
「「「おはようございます」」」
「今日も一日元気でいきましょう。今日は時間割変更なんかはないから、いつも通りですよ。みんな寝ないでちゃんと授業受けてね。じゃないと転校生から嫌われるよ?」
先生が転校生って言ったら教室から「おおっ!?」って声が聞こえた。そんなに期待されても私何もできないよ?
「先生転校生って可愛い子ですか!?」
「ちょっとあんたそればっかりじゃない!!」
なんか男の子が女の子に突っ込まれてそれでみんな笑ってる。仲が良いクラスなんだね。
それからもガヤガヤみんなずっと転校生について誰なのかって話してる。期待を裏切るかもしれないよ?
「はい静かに!!..............じゃあ言うよ?今日来た転校生は女の子です!!しかもとびきり可愛い子よ!」
「「「よっしゃーーーーーーー!!」」」
え!?何この声!?怖いよ.........。
「まだ話は終わってません!!静かにして!!!.......よし静かになったね。今日来る子は少し...........いいえ大変な問題を抱えています。なのでみんなが注意してその子を見守ってあげてね。じゃあ転校生の子入ってきて」
まぁ私は大変なものたくさん抱えてるからそれを言われるのは普通だよね。.........よし!!入るよ!!
スライド式のドアを開けて教室に入る。みんなを見るのが怖いから下を向いて歩く。やっぱり人の視線が怖い。みんな興味の視線を私にずっと向けているから落ち着かない。でも頑張らなきゃ!!
先生の隣に立って上を向く。みんな席についてずっと私を見てる。.........あっ!シィーちゃんがいた。私と目を合わせてくれるとそのまま笑ってくれた。
やっぱりシィーちゃん可愛いな。よし!!自己紹介頑張ろ。
「はいこの子が転校生の翠宮シキさんよ。じゃあシキさん自己紹介よろしく」
『はい分かりました』
あらかじめ自己紹介と日常用語を書いたスケッチブックを取り出してみんなに見せる。
『はじめまして。翠宮シキと言います。今日からこのクラスに編入することになったのでよろしくお願いします』
シーンって教室中が静まり返る。そうだよね。普通は声を出すのに私はスケッチブック使ってるんだからみんな気づくよね。
「見て分かる通り、シキさんは声が出せません。ですので会話が不自由になるためこうして筆談をしています。みんなシキさんをよろしくね」
誰も返事をしない。まぁびっくりするよね?別に私は平和に暮らせたらそれでいいから私的にはそっとしておいてほしいな。
「はいじゃあこれで朝のHRは.........って何か言いたいことがあるのシキさん?」
先生の話の途中でクイクイって袖を引っ張る。ここで言わなきゃいけないことがあるから少し時間を下さい。
『はい。みんなに言っておきたいことがあるんです』
「分かったよ。みんなシキさんから言いたいことがあるらしいからちゃんと聞いててね」
そう言って先生は脇に下がる。ありがとうございます先生。
私は制服のポケットからスマホを出して音声を流す。今から言うことは長いからあらかじめ音声に撮ってる。ちなみにこれはパソコンのソフトから取ってきた人工の声だよ。ほんと最近は便利だよねー。
『みんなが疑問に思っていることに答えようと思います。まず1つ目。私はアルビノです。ですので髪が白く目が赤いんです。私は日差しに弱く、曇っている日でも長袖長ズボン、ロングスカートは当たり前です。今は日焼け止めをたくさん塗っているため、普通のスカートが着れます。そのほかにも帽子や日傘、UVカットのメガネやコンタクトも必要です。私の容姿がこんなのもアルビノだからです』
『2つ目に私は声が出せません。昔にあったことがトラウマとなって今も声が出せません。ですので私は筆談しかできませんので私と話すのが面倒だと思う人はどうぞ無視してもかまいません。以上です』
これぐらい言っとけばいいいいよね?少し突き放す言い方だったのはお姉ちゃんとシィーちゃんがそうした方がいいんじゃないかって言ってた。私に近づく人を出来るだけ減らしたいんだって。別に私は気にしないのに。でも多分まだ去年のこと引きずってるんだろうな。
ぺこりと頭を下げて先生を呼ぶ。先生はそれからみんなに1時間目の授業は内容を変えて、私とクラスの交流の時間にしてくれた。これって次が先生の授業だからできることだよね?
私の席はシィーちゃんの隣だから、先生に荷物置いてきてら?って言われたから自分の席に行く。
自分の席について横を見ると満足そうな顔をしたシィーちゃんがいた。やっぱりシィーちゃんは可愛いな。
「お姉ちゃん今日から一緒だね!!」
『そうだねシィーちゃん。お姉ちゃんもシィーちゃんと一緒で嬉しいよ』
シィーちゃんが嬉しそうに笑ってこっちに来る。それから私に急に抱きついてきた。
ちょっとシィーちゃん!?家ならいいけど学校ではダメだよ!!恥ずかしいじゃん!!
シィーちゃんの顔を見ると嬉しそうな顔をしていたから強く言えない.........。しょうがない。そっと私も抱きしめ返そうかな。うんそうしよう!これはシィーちゃんが可愛いのが悪い!!
「あの.........翠宮さん。さっきシィアさんからお姉ちゃんって言われてましたけど双子ですか?」
私の右隣の女の子が話しかけてきた。.........うん私の身体も大丈夫そう。知らない人から話しかけられても何もないから安心。
「違うよ。お姉ちゃんはお姉ちゃんだよ?私の1個上のお姉ちゃんだよ?」
「え?じゃあなんでここにいるんですか?私達よりも1個上の学年にいるはずですよね........?」
「そうだよ。でもねお姉ちゃんには複雑な事情があって去年は高校に行けなかったの。だからお姉ちゃんは出席日数とかが足りなかったからこっちに1年生から編入したの」
「そうなんですか............踏み込んだこと聞いてごめんなさい。」
『ううん。大丈夫。だって気になるもんね』
まぁ私の事情は誰にも言わない方がいいよね。まだ手首と首の包帯は何もツッコまれてない。多分みんな聞いちゃダメなことだって思ってるんだろうね。
私的には聞かれたら教えるでいいけど、お姉ちゃんとシィーちゃんは絶対に許してくれないんだろうね。
まぁ別にいっか。楽しく過ごせればいいよね。柊さんに夕空さんがいるから大丈夫だと思う........。
それにしても次の時間ちょっと嫌だな。私とクラスのみんなの交流の時間って言ってたけど、それって私が注目されるってことだよね。まだ人の視線に慣れてないから大丈夫かな?
私の身体変になっちゃわないかな?どうやって切りぬけよう........。
とりあえず覚悟だけはしとこうかな?
あっ!そうだねえシィーちゃん。私の隣にいてくれない?その方が私にもみんなにも良いことがあるからさ。どっちかって言えば私が嬉しいだけなんだけどね。
一緒に前に出てねシィーちゃん!!拒否することはお姉ちゃん権限で許さないよ♪




