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幕間 魔術師の後悔④

 貴族の名前は、エリザベート・ベアトリー。

 ここから少し離れた街の領主の娘だったらしい。

 だった、ということからわかるように、本来なら既にその地位はない。いいや、地位どころか、土地そのものが無くなっているのだ。

 事は三年前に遡る。その時、突如として、魔物が襲来し、そしてその街は滅んだ。エリザベートは街の中央にある城を、言葉通り根城にしているらしい。

 そして、場所が分かった後の『魔術師』の行動は早かった。


「【爆ぜろ】」


 言葉一つで目の前のものが全て吹き飛ぶ。

 彼は既に城へ強襲をかけていた。それも真正面から堂々と。

 城には無数の魔術、無数の魔物が配置されており、それらが一斉に『魔術師』を襲ったが、彼は言葉一つでそれらを排除していく。

 通常なら魔術を使えば、『あの男』がやってくる。が、幸か不幸か、ここは異界魔術の中。流石にここで魔術を使っても察知されることはない。

 それ故に、『魔術師』は一切の容赦なく、完膚無きまでに塔の制覇に乗り出した。

 本来なら、塔ごと一気に吹き飛ばしたいところだが、今の彼には探している人間がいるのだ。それを確認するまで、下手なことはできない。

 故に、やることは決まっていた。

 敵を残らず排除し、部屋を一つ残らずしらみ潰しに探す。

 それだけだ。


「【失せろ】、【消し飛べ】、【堕ちろ】、【曲がれ】、【折れよ】、【千切れろ】、【崩れろ】、【朽ちろ】、【吹き飛べ】、【破裂しろ】、【潰れよ】、【腐れ】、【灰になれ】、【窒息せよ】、【砕けろ】、【溶けろ】、【止まれ】、【凍りつけ】、【痺れよ】、【滅せよ】、【捻れよ】、【弾けろ】、【燃えよ】、【激突しろ】、【溺れろ】、【反転しろ】、【壊れよ】、【蒸発しろ】、【石化しろ】、【死にさらせ】―――」


『魔術師』の口から放たれる一言。本来なら、簡略化させているために威力が抑えられているものの、しかし全力の魔力を込めている。仮令(たとえ)対魔術耐性がある魔物でも、今の『魔術師』の魔術を阻止することはできない。現に、牙を向く魔物は全て彼の言葉通りの末路を辿り、襲いかかる魔術は全て無に還った。

 中にはその階層の番人とも言うべき魔物がいたが、全員『魔術師』の相手にならなかった。一体残らず、徹底的に潰し、壊し、消し炭にした。

 油断はない。舐めてかかることもない。隙を与えるなど言語道断。

 何故なら、今の『魔術師』は本当に怒っていたのだから。


 そして。

 その怒りを更に激しくさせるものが、ここにはあった。

 それがあったのは、三層の一室。

 他の部屋と同様に扉を木っ端微塵に吹き飛ばし、中に入ると。


「……ここは」


 目を細めながら、『魔術師』は呟く。

 暗闇によって、本来なら視界があまり役に立たない場所であるが、そんなものは関係ない。『魔術師』には、その異様な光景がよく見えていた。

 まず見えたのは、天井から吊るされている『何か』。腕らしきものを縄で吊るされ、首だったであろう場所には鉄の首輪が付けられている。ただ、下半身と言える部分は無くなっていた……いいや、削ぎ落とされたというべきか。

 そんなものが、いくつも吊るされているのだ。

 それだけではない。床に散りばめられている肉の物体は、死肉ではなかった。それらは今も動いており、小さく鼓動を続けている。そして、一見、石かと思えた硬い物体は、全て、細かく砕かれた骨であり、それもまた部屋のあちこちに見受けられた。

 それらの元が何だったのか、それは言うまでもない。


「……、……て……」


 声が聞こえる。

 吊るされている『何か』。その一つから、小さくではあるが、確かに言葉が出たのを、『魔術師』は見逃さなかった。

 そして、声がした方を向き、耳をしっかりと傾けると。


「……こ、ろ……し、て……」


 そう、叫んでいた。

 小さく、途切れとぎれで、掠れた声ではあったが、確かにその『何か』は叫んでいたのだ。

 その者だけではない。ここにあるありとあらゆるもの。吊るされた何か、肉の破片、散りばめられた骨の一つひとつまで、それらは未だ死んでいない。いいや、正確に言えば、無理やり生かされているというべきか。恐らくは、エリザベートとやらの仕業だろう。

 無理やり生かしている理由として考えられるのはいくつかあるが、しかし今はそんなことはどうでもいい。

 もう『彼女ら』は助からない。彼らは無理やり生かされている状態。つまり、本来ならば死んでいるのだ。もしもエリザベートを倒せば、同時に彼女達も死ぬ。仮にエリザベートを倒さず、『彼女ら』を外へと連れ出せば、彼女の力の領域外に出たということで、同じく死ぬだろう。既に『彼女ら』はこの塔の中でしか生きられない状況になっているのだ。その苦しみは、筆舌に尽くしがたいもののはず。

 結論。『魔術師』は『彼女ら』をここから生きて出すことは不可能。

 ならば、やれることは、ただ一つだった。


「……よかろう。【安らかに眠るがいい】」


 刹那、蒼い炎が部屋を包み込む。その炎は、あらゆる魔術的要素を排除し、相手を必ず殺すというもの。故に、魔術によって生かされている『彼女ら』も必ず殺せるというものだ。

 最早、ここに自分のやるべきことはない。

 そう思い、燃え盛る部屋に背を向けた時。


「……あ、りが……と……」


 その言葉を確かに聞き届けながら、『魔術師』は先を急ぐ。

 心の中にある憤怒の炎を静かに燃やしながら。


 *


 その後、同じような部屋は十三あった。

 それら全てを『魔術師』は一つ残らず、燃やし尽くし、『彼女ら』を全員解放した。

 同時に理解する。

 ここの主は、本当にロクでもない、下衆なのだ、と。

『魔術師』も人の身体を乗っ取って生きている外道だ。それは認める。だが、自分が外道だからと言って、他人の外道を見逃す、という理由にはならない。

 そして。

 そんなことを考えている内に、ようやく最後の部屋に到着した。

 ここまで全ての部屋をくまなく探し、隠し部屋も全て潰した。けれどもここの主も、あの夫婦も見かけなかった。

 だとするのなら、この部屋しか有り得ない。


「ふんっ」


 やはり、ここの扉も蹴り飛ばす。

 何やら複数の魔術がかけられていたが、知ったことではないと言わんばかりの威力が炸裂し、粉々になって吹き飛ぶ。

 もう何度も見飽きたその光景を無視しながら、『魔術師』は中へと入った。

 そこは、女の部屋だった。絨毯やカーテン、シャンデリアやベッドまで。何から何まで暖色系の柄がついており、高級かつ女ものであることが分かる。そして、広い。ベッドは一つしかないものの、それにしては、人間が百人は入れるくらいの余裕はあった。


 そして。

 その中央にフーケはいた。


「……だ……れ……」


 掠れた声で問いを投げかける。そして、それは無理もない状態だった。

 フーケは、両手両足は切断されながら、椅子に座っていた。いいや、縛られていた、というべきか。その椅子も骨でできており、その形から、何が素材なのかは一目瞭然だった。

 残っている胴体と顔もやせ細っており、生きているのが不思議な状態。

 そして、理解する。

 彼もまた、既に手遅れであることを。


「……き、み、は……魔術師、さん……?」


 おぼろげな視線をこちらに向けながら、彼はそんな言葉を口にした。

 一方の『魔術師』は驚きを禁じえない。自分のことを覚えていた、という点ではない。この状況で、彼は未だ精神が崩壊していなかったからだ。


「久し、ぶり、の、再会が……こんな、場所、とはね……」

「……ああ、全くだ」


 そんな言葉くらいしか、返せない。

 本来なら、もっと別の再会があったはずだ。土産を持って行って、驚かれて、以前のように振り回されて、世間話でもして……そのはずだった。そうなるはずだったのが。

 それが、それが……。


「何故、こんなことになった? 貴様の妹の仕業だと聞いているが……」

「……全部、俺のせいだ。妹は、昔から俺に懐いていた。兄妹仲良くやっていたつもりだった……でも、違ったんだ。あいつは、俺を兄じゃなくて、男として見てたんだ……その事に気づかず、俺はフィリアと駆け落ちをした。そのせいで、あいつは……おかしくなっちまったらしい」


 誰よりも愛していた兄が、誰よりも想っていた人が自分の目の前から消えてしまった。それも、別の女と一緒に。

 それが悲しいことだ、ということは『魔術師』にも分かる。だが、それが異常であることも同時に理解していた。

 兄を男として見るのが、ではない。兄を取られ、取り戻すためにここまでのことをしでかしたことに対して、鬼畜と言わず、何というか。

 だが、それでも彼は言うのだ。

 これは自分のせいなんだ、と。


「俺がいなくなってから、あいつは魔術に没頭し、そしてその力を使って、この街を壊し、そして力をつけ、俺達の元にやってきた……そして、この地獄に連れ込んだんだ」

「……、」

「俺の……せいだ。俺のせいで、両親も、街の人も、若い女の子達も……そして、フィリアも。皆、殺され、そして死ねなくされてる……!!」


 目元から溢れる涙。フーケは城の中で何が起こっているのか、知っているのだろう。

 彼は言った。これは自分のせいなんだ、と。だが、『魔術師』は思う。そんなわけがないと。駆け落ちをしたから? 妹を置いていったから? だからこの惨劇は自分のせいだと?


「………………ふざけるな」


 ふと。

『魔術師』の口から、言葉が漏れたと同時、それは池が決壊したかのように、溢れ出した。


「ふざけるな。ふざけるな。ふざけるな!! これの地獄が貴様のせいだと? そんなこと、あるわけがないだろうが!!」


 そうだ。そんなわけがない。そんなこと、あってたまるものか。彼は、ただ互いに想いを交わし、好きになり、愛を育んだ。それだけだ。確かに駆け落ちという手段は悪かったかもしれない。妹の想いに気づいてやるべきだったかもしれない。

 それでも、それでも『魔術師』は叫ばずにはいられなかった。


「貴様らは何も悪くない。何も、何もだ!! こんなどこの馬の骨ともしれない奴を助けるような、こんな外道を歩むようなクズを救うような、そんな奴が、悪いわけがないだろうが!! いいかよく聞け。貴様らは善人だ。どうしようもなく、救いようのない程の善人だ!! 他の誰が言おうと、それは絶対に変わらない!!」

「魔術師さん……」


 声を荒げる『魔術師』。らしくない? 知るかそんなもの。言われるまでもなく、よく理解している。

 だが、その上で彼は口にして直接言いたかったのだ。

 目の前にいる、自らの恩人に。

 そして、その気持ちはどうやら通じたらしい。


「ありがとう……そう、言ってくれて……」


 小さく笑みを浮かべて言うと、フーケは続けて『魔術師』に言う。


「魔術師さん……こんなこと、頼める立場じゃないってのは重々分かってる。俺の責任なんだから、俺が何とかするしかないってことも。でも……でも!! 今の俺には何もできない!! ただ人形のように座ることしかできない俺には、何もできない!!」


 だから。


「お願いだ、魔術師さん……あいつを、エリザベートを止めてくれ!! そして、他の皆も……フィリアもこの地獄から解放してくれ……」


 それが今のフーケの願い。手足を失い、衰えた身体となった彼が切望すること。

 それに対し、『魔術師』が言葉を返そうとした瞬間。



「―――貴方かしら。私とお兄様の大事な城を壊して回っているっていうのは」



 ふいに後ろから少女の声が聞こえた。

 そこにいたのは、青みがかった黒い修道服に身を包んだ、長い緑髪の少女。年齢は十代後半、といったところか。背丈はそれほど高くない。全体的な意見を言うと、細い、というのが正しいだろう。

 一見、弱々しそうな少女ではあるが、『魔術師』には分かる。彼女が誰で、どれだけの実力を持っているのかを。


「……貴様がこの悪趣味な城の主か」

「まぁ。初対面なのに、失礼な人ね。この城のどこか悪趣味だというのかしら? ここは私とお兄様の楽園だというのに」


 楽園、といった。

 目の前の少女は、ここにある地獄を、惨劇を、楽園と口にしたのだ。その表情には一切の迷いはなく、嘘をついたといった雰囲気もなく。ただ、本当に、彼女にとっては、ここは楽園なのだと思っているからこその言葉。

 今の会話だけで、目の前の少女が、人間を外れた存在なのかが伺えた。


「それにしてもひどくやってくれたわね。魔物達は勿論、捕まえてきた若い女達もみんな殺してくれちゃって……その上、私とお兄様の神聖なこの場所に踏み入るなんて、万死どころか、億死に値するわ」


 殺気の篭った視線と空気。どうやらエリザベートは、完全に『魔術師』を殺そうとしているらしい。

 別にそれはいい。

 だが、もう一つ、確認しておかなくてはならないことがあった。


「……一つ答えろ。この男には妻がいたはずだ。その女はどこにいる?」


 その言葉によって、殺気がさらに鋭いものに変わった。


「……何? 貴方、あの泥棒猫の知り合い? ああやだやだ。本当に汚らわしい女。私のお兄様だけじゃなく、他の男も誑かしてたなんて。淫らでイヤらしい、馬の糞以下の存在ね、ほんと」

「さっさと答えろ」


 急かしたように言う『魔術師』に、エリザベートはやれやれと言った具合で返答する。


「どこにいるも何も、あの女なら、そこにあるじゃない(・・・・・・・・・)


 指がさされたのは、フーケの方。だが、無論彼のことを示しているわけではない。そもそも、彼女はフィリアのことを、そこにいる、ではなく、そこにある、と明言した。

 いる、ではなく、ある。

 そして、フーケが座っている椅子の素材は人間の骨。

 つまり……それが答えだ。


「苦労したわ。人間の骨で魔物を作ることにはなれていたけど、一人の人間の骨で椅子を作るってやったことがなかったから。それも、骨の状態で生きているようにするのは、本当の意味で骨が折れたわ。私としては、その泥棒猫がお兄様の傍にいることすら我慢できなかったんだけど、お兄様がその女とどうしても一緒にいたいっていうから仕方なく―――」

「もういい【黙れ】」


 言うと同時、エリザベートの言葉が遮られる。彼女は自分の言葉が出ないことに気づき、目を見開き、慌てる。

 そして、首元に指をあて、数回なぞると、ようやく声が元に戻った。

 どうやら魔術を解除したらしい。

 だが、解除できた喜びよりも、自分に魔術が通用したことが、信じられないと言わんばかりの表情を浮かべていた。


「か……はぁ、はぁ……今のは、魔術……? まさか、貴方、魔術師!? でも待って、一瞬とは言え、一言の呪文で私に干渉してきたなんて……」

「【疾走を停止に 刹那を永遠に 時よ止まれ 我の許しが得るまで】」


 その言葉が口から出た次の瞬間。

 今度はエリザベートの身体が動かなくなった。指先から足先まで、どこもかしこもまるごとだ。

 唯一動くのは口だけであった。


「なに、を……!?」

「見ての通りだ、貴様に動きを封じる魔術をかけた。業腹だが、それなりに強力なものを使った。故に、貴様はそこから動くことはできん」

「馬鹿な、ことを……!! こんな魔術、解除してみせる……!!」

「ああ。できるだろうな。だが、貴様は間に合わん」


 言うと、『魔術師』はエリザベートに背を向け、フーケの前で膝をつく。そして、エリザベートには聞こえないくらいの声で彼に言う。


「先程の話、了承した。そして、こちらからも提案がある」

「提……案?」


 少し首を傾げるフーケに、『魔術師』は端的に説明した。

 そして、一通り、説明が終わると。


「……それで、お願いするよ」


 彼は迷うことなく言い放った。


「……いいんだな?」

「ああ……それが、多分……あいつへの罰になると思うから」


 そうか、と『魔術師』は端的に答える。既に、彼の覚悟は決まっている。ならば、それを揺らすことはやめるべきだろう。

 しかし、異変に気がついたエリザベートが、声を荒げて『魔術師』に問いを投げかける。


「待って……待って待って待って!! 貴方、何をする気? 何をするつもり!?」

「簡単な話だ。この男は、貴様によって生かされている。しかも、見たところ、厳重に守っているな? 恐らくは自殺させないためだろうが……これでは他の連中にした処置ではどうにもならん」


 自分の意思とは関係なく、生かし続ける……今までの女達もそうだったが、フーケの場合、これがさらに強力過ぎて、魔術無効の炎も、これの前には意味をなさない。

 故に。


「方法は一つ。ワレが生きたままこの男を食し、身体を乗っ取るだけの話だ」


 身体の乗っ取り。それが『魔術師』が導き出した答え。

 それによって、フーケは『魔術師』の一部となり、不死の呪いからは解放される。

 それに何より。


「そんな、そんなこと、できるわけ……」

「ならば、そこで指を咥えて見ているがいい。この男が、貴様のものではなくなる瞬間をな」


 そう。これが『魔術師』とフーケの目的。

 彼女の目の前で、フーケを奪う……それが彼女が積み重ねた罪への罰。こういう手合いは死ぬよりも、自分が手にしたモノを他人に奪われることが何より嫌っているし、恐怖している。それを『魔術師』はよく知っていた。

 そして、それは効果覿面らしい。


「やめて……やめてよ!! 折角、取り戻したのに!! 折角、理想通りになってたのに!! そんなことしたら、全部、全部、台無しになっちゃうじゃ……」

「聞く耳持たん。貴様がこの男や妻、そして多くの人間から奪ったのと同じことだ。因果応報。これは、単純な、それだけの話だ」


 討っていいのは、討たれる覚悟のある奴だけ。やられたら、やり返す。自然の摂理そのものだ。

 そして、その後に徹底的に、完膚なきまで叩き潰す。

 それが何もできなかった『魔術師』ができる、唯一であり……せめてもの供養だった。 


「やめて……やめて、やめて、やめて!! やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてぇぇぇえええええええええええええええええええええええ!!」


 狂った女の悲痛な叫び。ある種の願いに対し、『魔術師』は。


「イタダキマス」


 絶望へ突き落とす言葉を突きつけたのだった。

少し長くなりました。

本当なら二分割するところでしたが、話の流れを切らないため、一つにしました。

連続投降はここまで。

三章のラストに入りましたが、次からはまた一週間おきになる予定です。

早くかければすぐに投稿しますので、何卒よとしくお願いします!!

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