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片倉トーリの日常なる非日常  作者: 十ノ口八幸
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非日常・夢

複数の相対する存在が囲んでいる。嘲笑いと愉悦に彩られたこれは瞬時に正夢になるのだろうと理解した。

俯瞰にして見えるその中央には大きな存在が動くことを拒絶されるように縫い付けられていた。

夢と理解していて無駄な行為はしない。

《ヴああああ。こうして意識してるなら。はあ明晰夢かね。はは。》

明晰夢としても自由意思は反映されず。ただただ観ていることしかできないという。

《歯痒くも苛立ちは鰻登りだな。はああぁぁ。》

自問自答している間にも夢は進んでいく。眼下の理を。見せつけるように。

小さく儚い無限ともいえる存在の中央に比較しても巨大な存在はこれまた無限ともいえる楔に穿たれ動けない。

高らかな音が響く。

《ふうん。あれが・・ならこれは・・・・てことか。どうしたいのか。ていう自問自答を突きつけられてはいるが。答は決まっている。まあ揺さぶりは在るだろうな》

なおも続く光景。

複数に分けられたそれは幾つかの器に納められ厳重な何かを施され散っていった。

《そうか柱には持ってこいだよな。はは。これはまたどう転んでも世界が分かれるな》

項垂れるように見続ける。

進行していくその先は先程よりも多くの存在が激しくぶつかり合っている。

《これは戦争か。なら分けた意味はないよな。いやまて。もしかしてそれすらも折り込み済みの計画。か。ははは。なんだよそれ。はあ。道は決まったな。まあ。これを憶えてたならだけどさ。》

目まぐるしく光景が進行していく。夢であり明晰のようであり半分確定している事象。

なれど半分だ。そう道を(たが)えなければの話だ。

《はあ、蛇の路は。ははは。はああぁぁ。疲れが貯まる一方。お、これはまた。》

進行していく中で輝く存在が幾つか。一同に集まっていた。

強すぎる光で姿形は見えないが強大な力を有していることは理解できる。

《ははは。おもしれえ。正直にこれは予想外。全く、本当どうしようもなく面倒だよな。ん。へえ。破壊の原子。完成するのか。微塵にしたのに懲りないねえ。》

場面が切り替わると一つの存在が何かに触れ塵となって流されていった。その原因となった過去の要因を思い出す。

《お、次は。ん。これは・・・・近く対処しとかないと後が大変だな。》

次々と見せられる夢を眺めながら考えるのは未来に対しての思案。

確定要素や不確定要素を合わせても虚しくなる。

《はあぁ。平穏無事に暮らしたい。》

ぼやきは向かうべき標を示さず。それでもやはり進む先には無限ともいえる数々のあれやこれ。

さて。意識は夢から現実へと沈んでいく。

この見た物をなぞるも反するもその瞬間までは判らない。

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